反日種族主義
『反日種族主義』は韓国の落星台経済研究所 李栄薫、金洛年、金容三、朱益鐘、鄭安基、李宇衍が著述した本。2019年7月10日未来社から出版され、副題は「大韓民国危機の根源」。内容は「日帝下徴用等強制動員・日本軍慰安婦被害者・独島領有権」となっており、日本の朝鮮統治時代に対する韓国人の通念を真っ向から否定しているが、韓国でベストセラーとなっている。
タイトル
李栄薫はこの本をタイトルを民族主義ではなく種族主義に決めた理由について、「西洋で発生した民族主義は中性的な普遍主義を超えて地方の言語や文化に基づいている。自由人、自由な個人の新しい共同体意識がまさに民族主義である」と主張し、「韓国の民族主義は、それ自体が一つの人格を持つ集団であり、権力であり身分である。そのため、民族主義とは言えない。種族主義と見るのが正しい」と説明した。
論争
大韓民国政治家の曺国(筆者コメント:チョ・グク、法相になって35日で辞任した人)はFacebookを通して、この本が「日帝植民支配期間に強制動員と食糧収奪、 慰安婦性奴隷化等反人権的、反人倫的蛮行はなかったと主張している」(筆者コメント:歴史家の研究結果の真実です。)とし「へどが出る本」と非難した。李栄薫は、曺國の非難に対して、「言及する価値すらない卑劣な者たちの宣伝扇動に過ぎない」と反応した。 また「果たして曺國教授が本を読んでみて、その話をしたのか」とし「本の論理と実証に対し分析し、それを批判してこそ学者的批判」と反駁した。
韓国検察官の洪準杓は、Facebookを通して、この本が「土地調査事業、鉄杭、慰安婦問題等、私達の常識にはずれて、むしろ日本の植民史観主張と合う物ではないか」とし「保守右派の基本の考えにもはずれる内容」と指摘して、「なぜこの本を保守YouTuberが上げるのか理解できない」と評価した。
日本語版
ハンギョレ新聞の2019年8月25日付(日本語訳は8月26日に公開)の記事によると、本を出版した未来社のコ・ヨンレ代表が日本の出版社2〜3社、韓国のエージェンシー3〜4社から日本語版の出版権について問い合わせがあったと話しており、本の著作権は李にあるため、李に問い合わせるよう返信したという。李が会長を務める李承晩学堂の関係者は日本語版の出版について文藝春秋と契約することを検討しているとコメントした。
2019年10月10日発売の『文藝春秋』2019年11月号において日本語翻訳版が『反日種族主義 日韓危機の根源』の題名で2019年11月14日に発売することが発表された。ペーパーバック版のみで全360ページとなる予定。これに先立ち、同誌では「「反日種族主義」と私は闘う」と題した産経新聞ソウル駐在特別記者の黒田勝弘を聞き手として李栄薫教授へのインタビュー記事が連載された。同日発売された『中央公論』2019年11月号では産経新聞のソウル特派員の豊浦潤一記者を聞き手に「私が『反日種族主義』を書いた理由」の題でインタビュー記事が連載。この1週間前には『文春ムック』2019年9月26日発売号で「呪われた日韓関係」という副題の昨今の日韓関連の特集号の中で、反日種族主義の共著者である李宇衍研究員が「徴用工判決は歴史の捏造だ」の記事でインタビューに応じている。
販売
韓国語版の販売
本書籍は、8月11日YES24総合ベストセラー1位を記録し、教保文庫(オンオフライン統合)では10日、総合ベストセラー1位を記録した。アラジンでも10日、総合ベストセラー1位を記録した。
日本語版の販売
2019年(令和元年)10月22日、Amazon.co.jpの「朝鮮半島のエリアスタディ」の売れ筋ランキングで1位になった。Amazon.co.jpの「韓国・朝鮮史」の売れ筋ランキングで1位になった。Amazon.co.jpの「戦争関連」の売れ筋ランキングで1位になった。
文藝春秋 最新号
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【文藝春秋 目次】「反日種族主義」を追放せよ/安倍晋三「失敗が私を育てた」/高倉健との17年
2019年12月号
2019年11月9日 発売 / 定価960円(税込)
<日韓断絶の元凶>
「反日種族主義」を追放せよ ついに韓国の歴史家が決起した!
▼徴用工、慰安婦……なぜ歪曲がまかり通る 朱益鍾
▼親日派清算と風水神話……オカルト化した反日運動 鄭安基
▼「賠償!賠償!」……終わりなき対日要求 金容三
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スクープを潰されたNHK「現場の無念」 池上 彰
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