日産自動車の会長だったカルロス・ゴーン容疑者(64)が2008年、私的な投資で生じた約17億円の損失を日産に付け替えた疑惑について、前会長の弁護人の大鶴基成弁護士は28日の接見後、前会長が「付け替えは実行していない。日産に損失を与えていない」と話していると説明した。
関係者によると、ゴーン前会長の資産管理会社は、銀行と通貨のデリバティブ取引契約を結んでいたが、08年のリーマン・ショックによる円高で多額の損失が発生した。前会長は損失を含む全ての権利を日産に移すことを提案。銀行側も了承し、約17億円の損失が日産に付け替えられたという。関係者によると、証券取引等監視委員会は当時、付け替えが行われたことを把握。銀行に対して違法の可能性があると指摘していたという。
これに対して、大鶴弁護士によると、ゴーン前会長は損失の付け替えを含む対応策を検討したことを認めたうえで、付け替えについて「当局に聞いたところ、違法だと言われ、実行しなかった」と述べたという。
一方、日産の海外子会社を通じて購入した住宅を無償提供させていた疑惑について、ゴーン前会長が「流用ではない」と話していることが関係者への取材でわかった。「業務で世界中に行くので必要だった」などと話しているという。
朝日新聞社
最終更新:11/28(水) 22:56
朝日新聞デジタル
「違法なことはしていない」と徹底否認したゴーン氏
日産極秘チームの告発で、次々と明るみに出るゴーン氏の会社私物化。その原点とも言えるのが、新生銀行との取引で生じた17億円もの私的損失を日産に肩代わりさせようとした疑惑だ。当時、新生の幹部だった政井貴子氏に、ゴーン氏が会議室で発した言葉とは――。本文:3,919文字写真:7枚...
続きをお読みいただくには、記事の購入が必要です。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2018年12月13日号
最終更新:12/6(木) 11:00
記事提供期間:2018/12/6(木)~2019/8/3(土)
文春オンライン
「カルロス・ゴーン氏
「おカネに関しては、カルロスは正しいことをしたことがありません。高額な所得を隠すために、色々なことをしていた。今回の逮捕は、彼のような人間には当然の結果だと思います。彼の弁護士から『俺は(税金などについて)魔法を使える』と自慢されたこともある。カルロスはお金に関する感覚がおかしい。私はレストランを経営していたことがありましたが、『5ドル稼ぐために人に尽くすなんて』とバカにされたこともありました。日本での逮捕を機に、フランスでも何か出てくるでしょう。あの国は税や所得関連の不正を探すのが得意だから」
11月19日夕方、小誌の取材にそう語るのは、リタ・ゴーンさん。東京地検特捜部にこの日、金融商品取引法違反で逮捕された日産自動車会長兼仏ルノーCEOのカルロス・ゴーン容疑者(64)の前妻だ――。」
11月19日夕方、小誌の取材にそう語るのは、リタ・ゴーンさん。東京地検特捜部にこの日、金融商品取引法違反で逮捕された日産自動車会長兼仏ルノーCEOのカルロス・ゴーン容疑者(64)の前妻だ――。」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます