阿部ブログ

日々思うこと

情報符号化/ネットワーク符号化技術

2012年07月11日 | 日記

ネットワークの高速大容量化が続き、デジタル処理応用がますます展開される中で、ネットワーク環境の通信速度、容量、品質ともに多様性が増すため、効率的な伝送、蓄積、処理の必要性は高まる一方である。

ハードウェア実装技術の性能向上と実装アルゴリズムの性能向上により高性能ではあるが実現できなかった符号を実用化できるようになってきており、符号理論の産業への応用が順調に進みつつある。

特に、誤り訂正能力が非常に高く、シャノン限界に近い特性を示すLDPC符号については、WiMAXなどの無線系への利用をはじめとして、2010年からハードディスクの信号処理チップにもその利用が開始されている。今後ますますLDPC符号の活躍の場面が増えることが予想される。

また、多元LDPC符号、空間結合LDPC符号、ポーラー符号などの新たな誤り訂正符号の研究も進展しつつある。

更には、マルチキャスト通信を対象とする通信路符号化を行うネットワーク符号、消去操作により寿命が短くなる特徴を持つフラッシュメモリのためのフラッシュ符号、分散情報源符号化技術、画像、音声、動画などを最初から圧縮した形で取得するための圧縮センシング技術は高度化する通信形態、情報蓄積装置や方式のための符号理論としてその進展に注目すべきである。

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