昨日はアイヌ民族にとって歴史的な日となりました。
国会参議院本会議で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が採択されたのです。傍聴していたアイヌの人々が目頭をぬぐう姿が映し出されていました。この国のさまざまなダブルスタンダードの1つがほんの少し崩れた日でした。
しかし、政府はわかっているんだろうか。この決議は、昨年9月の国連総会における先住民族の権利宣言の採択に賛成した結果によります。そしてここで問題になっているのは、カントの言葉を借りれば「人間愛なんてものではなく、人間の権利」なのです。「人間愛が条件付きの義務であるのに対して、人間の権利への尊厳は無条件の義務である」とも言っています(池内紀訳『永久平和のために』集英社)。
政府も国会も高いレベルの有識者会議を開いて今後の政策を考え、「必要があれば」アイヌの代表にも意見を聞く(北海道新聞)と思っているとすれば、これはやはりわかっていないとしか思えない。まず政府がしなければならないことは、先住民族であるアイヌ民族との円卓会議を開催することのはずです。
「決議」の採択が即、人間の権利の実現を意味すると勘違いしないことが大事です。ぼくらの国の先住民族と一緒に、実現に向けて歩けるとしたら、こんなに素晴らしいことはないよね。
国会参議院本会議で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が採択されたのです。傍聴していたアイヌの人々が目頭をぬぐう姿が映し出されていました。この国のさまざまなダブルスタンダードの1つがほんの少し崩れた日でした。
しかし、政府はわかっているんだろうか。この決議は、昨年9月の国連総会における先住民族の権利宣言の採択に賛成した結果によります。そしてここで問題になっているのは、カントの言葉を借りれば「人間愛なんてものではなく、人間の権利」なのです。「人間愛が条件付きの義務であるのに対して、人間の権利への尊厳は無条件の義務である」とも言っています(池内紀訳『永久平和のために』集英社)。
政府も国会も高いレベルの有識者会議を開いて今後の政策を考え、「必要があれば」アイヌの代表にも意見を聞く(北海道新聞)と思っているとすれば、これはやはりわかっていないとしか思えない。まず政府がしなければならないことは、先住民族であるアイヌ民族との円卓会議を開催することのはずです。
「決議」の採択が即、人間の権利の実現を意味すると勘違いしないことが大事です。ぼくらの国の先住民族と一緒に、実現に向けて歩けるとしたら、こんなに素晴らしいことはないよね。