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礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

コンチャロフスキー監督の傑作『暴走機関車』(1985)

2022-07-01 01:04:09 | コラムと名言

◎コンチャロフスキー監督の傑作『暴走機関車』(1985)

 先日、松竹ビデオで、コンチャロフスキー監督の『暴走機関車』(Cannon Films、一九八五)を鑑賞した。以前、一度、観たことがあったと思うが、結末などは覚えておらず、最後まで、ハラハラしながら鑑賞できた。そして改めて、たいへんな傑作だと思った。
 脱獄囚マーニーを演じているのは、ジョン・ボイト。その悪役ぶりは何とも強烈で、『オデッサ・ファイル』(コロンビア、一九七四)の主人公を演じた俳優と、同じ俳優であるということが信じられない。相棒バックを演じたエリック・ロバーツの演技、刑務所長ランケンを演じたジョン・P・ライアンの演技も、それぞれ光るものがあった。
 この映画の原案が黒澤明であることは、ビデオのジャケットでも、強調されている。ウィキペディア「暴走機関車」の項によれば、菊島隆三(きくしま・りゅうぞう)と小國英雄(おぐに・ひでお)も、「ノンクレジット」で、原案に加わっていたらしい。
 アンドレイ・コンチャロフスキー監督はロシア出身の監督で、黒澤明の影響を受けたとされている。ソビエト連邦崩壊の直後に、ソ連中枢部の内幕を描いた『インナー・サークル 映写技師は見ていた』(コロンビア、一九九一)という問題作を作った。本年三月一四日の当ブログで、私はこの映画を、「この戦争下で観るべき映画」三本のうちのひとつに挙げておいた。
 コンチャロフスキー監督は、現在、八十四歳で、健在。インターネットで、「コンチャロフスキー ウクライナ」と検索すると、ウクライナ問題に対する、彼のコメントを知ることができる。

*このブログの人気記事 2022・7・1(8・9・10位に珍しいものが入っています)

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