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礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

何も意味のない、空なコメント

2022-07-18 03:02:38 | コラムと名言

◎何も意味のない、空なコメント

 安倍元首相銃撃事件から三日後の七月一一日、ABEMA TIMESは、―安倍元総理襲撃で透けて見えた日本の“最大の弱み” 「指導者、有識者が一様に発した『民主主義に対する挑戦』に日本の病巣がある」―という長いタイトルの記事を配信した(14:01)。
 この記事は、慶応義塾大学准教授の小幡績(おばた・せき)、津田塾大学教授の萱野稔人(かやの・としひと)の両氏による、この事件についてのコメントを紹介するものだった(両氏のコメントは、動画によって確認できる)。
 小幡績氏のコメントは、次のようなものである。その最初の部分と最後の部分を、記事から引用してみよう。

「一国の元総理ですし、拳銃による殺害の相対的に少ない日本で、いきなり一番狙われなさそうな人〔ママ〕がやられて死亡に至った大事件。これ一色になるのは今回はやむを得ないと思いますが、それよりもこんな事件が起きた後で『これは民主主義に対する挑戦だ』っていう異口同音にみんなが行った〔ママ〕っていうこと自体が、こんな危機のときに自分の頭を使わずにパターン認識で決まった言葉を人から借りてきて喋るっていう。それが日本の一番のインテリ層、有識者層である。これはもう日本の最大の弱み。平和ボケそのもの」

「今回みたいなショッキングな事件が起きた時ですら、自分の率直な感情や衝撃を表せばいいと思う。できなければ、できないと言えばいい。そうではなく、空気を読もうとする。何も意味のない、空〈クウ〉なことをコメントする。これが日本の一番の弱さを表している」

 辛辣にして鋭いコメントだと感じた。説得力のある指摘だと思った。それというのも、そのあとに紹介されている萱野稔人氏のコメントが、まさに、その何も意味のない、空なコメントだったからである。【この話、続く】

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