やっぱりねえ。
どうしてこう慈悲深いのか。
弱きを助ける新潟、最下位ガンバ大阪に今季の2勝目を献上。
今月初旬には、最下位だった横浜FCに初勝利をさせてあげたし、まったくもって情けないとしか言いようがない。
試合のスタッツだって、見てみるとどっちが勝者だったのかわからない数値だ。
ボール保持数…新潟65%:G大阪35%
シュート数……19:10
枠内シュート…8:4
パス成功数…682:220
全ての項目で、新潟がG大阪をはるかに上回っている。
なのに、試合結果は1-3でG大阪の快勝。
なんでこうなる???
今日は、守備に回ったとき、特にペナルティエリア内での危機意識が絶対的に不足していた。
開始1分台でのDF千葉は、自分が倒されたのがファウルだと主張していたようだが、主審も副審もそれは認めなかった。
そこからゴール前にボールを送られると、隙あらばと狙っていたG大阪選手にしっかり決められて先制を許してしまった。
こんなに早く劣勢に立たされると、その1点を取り返すことは簡単ではなく試合が難しくなる。
案の定、G大阪のいい守備ばかりが目につき、やがてはその守備から追加点まで食らってしまった。
いい守備が目立つということは、こちらのボールが相手に読まれて取られやすかったということでもある。
後半は、何か思い切った策が必要だぞ、と思いながらハーフタイム。
松橋監督にしては珍しく、後半開始から一挙に3人替え。
DF千葉→渡邉泰基、MF伊藤→小見、FW谷口→ネスカウ。
これが当たった。
一気に攻勢が強まった。
48分には、CKから舞行龍のヘッドで、1点差。
スタジアムに反撃ムードが高まった。
なのに、珍しく相手が攻め込んできたとき、ルーズボールをクリアせずにGKに任せようとしたまずい判断が、隙をねらっていた相手選手に奪われ、3点目を決められてしまった。
1点目もミスだったが、3点目もミス。
ペナルティエリアでの危機意識が低い。
簡単にクリアすればいいのに、それをしないから、最下位チームに2点も献上してしまった。
さすがに、2点のビハインドは重い。
負ける時のパターンとして決まっているように、攻めても攻めてもゴールを割れない。
結局、1-3で試合終了。
試合後のサポーター席からは、大きなブーイングがとんだ。
応援する方も懸命にやっているのに、そこに水をかけるような気の抜けた失点の連続だから、それは当然だろう。
しかも、そういう試合が連続している。
下手な試合運びは仕方ないが、思い切りやっていると思えない姿があるから、ブーイングにもなるということだ。
相手のG大阪は、自チームのふがいない戦いぶりに、前節は応援の声を出すのを止めていた。
その試合も負けたのだが、今日は、心を入れ替えたように大きな声援を送っていた。
久々の勝利だったから、上がったボルテージは、試合後もなかなか下がらなかった。
怖いのは、負の連鎖。
選手たちから思い切りのよさがなくなってしまうこと。
攻撃でも守備でも今日の前半はそれがなくなっていた。
慎重にやっていれば点が取れるというわけでもないが、思い切りが悪ければよい結果は得られない。
次節以降は、もっと積極的な、思い切りのよいプレーを見たいと思う。
Visca Albirex !
ところで、試合終了後、G大阪のGK東口が、Nスタンドの方まで挨拶に行っていた。
正面スタンドでも、ファンに対してよく手を振って応えていた。
東口にとっては、初めてプロとして認められ、活躍した新潟だもんなあ…。
ひーがしーぐちー ラーララララ―
ひーがしぐちー ラララーラララーラララララー
チャントを歌って応援した頃を懐かしくも思う。
挨拶ありがとう、東口。
でも、今度対戦するときは、もっとがんばらなくてもいいからね…。