連休前半、冬を越えて鉢で元気を失っていた植物の土を取り換えてやろうとしたら、赤玉土がない。
取り急ぎ、ホームセンターに買いに行った。
そこで目にしたのが、明るい黄色い花。
咲き方からすると、キク科の植物かな、などと思った。
この明るい輝き、いいなあ、きれいだなあと思った。
なのに、値札を見ると割引してあって、なんと「50円」だった。
何本か出ている茎がだいぶ伸びていたので、花の時期が終わりに近づいたからの割引なのだろう。
そばには、同じ花で「30円」というものもあったが、そちらは花の数も茎の数も少なかったので、「50円」の方を買うことにした。
この花の名前を見ると、
「ムルチコーレ」
そう書いてあった。
?…知らない。
今まで聞いたことのない名前だった。
この名前、老人力が年々高まってきた私には、なかなか覚えられない、思い出せないのであった。
「ム、…、ム…、ムチャなんとか」
「ムリルコーレ」?
転じて「無理じゃコレ!」
…情けなっ!!
新しいものの名前をよく覚えられないと感じることの多い、今日この頃なのだ。
悲しいことに。
間違えずに言えるようになったのは、5、6日後のことであった。
ムルチコーレ。
調べてみると、原産地はアルジェリアだそうだ。
へえー、アルジェリアといえば、アフリカだよなあ。
遠いところから来たんだねえ…。
ポットから出して、新たに土を入れた鉢に移し替えた。
日なたに置いておくと、咲いている花の輝きがまぶしいくらいに感じる。
50円の花ではあったが、買ってきてよかったと思った。
それから10日ほどたったが、まだ美しく咲いている。
この明るい輝きを、もう少し楽しませてもらおう。