癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

猪と豚

2007年01月04日 | 動物一般
今年のお正月は本当に穏やかな日が続いてよかったです。雪が降らないのは最高のプレゼントです。でも路面がツルツルで大変ですがね。

今年は亥年ということですが、皆さんご存知でしょうが、いのししが家畜化されたのが「豚」です。
いのししが家畜化されたのは8000年くらい前のユーラシア大陸かららしいですが、中東では古代エジプトやオリエントでは猪が家畜化され、食用とされていたそうです、今のイスラム教徒の方は豚は決して食べませんから、歴史の過程で食べなくなったのでしょう。

日本でもすでに弥生時代からの古墳から豚の骨が出土していて、家畜化して食用に利用されていたようです。
ヨーロッパではご存知のとおり、ハムやベーコン、ソーセージといった保存食として古くから利用されていました。
僕が平成4年にドイツの大学に短期研修にいった折、農家ではよく豚も飼われていて、職人に頼んでソーセージやハムにしていたことを憶えています。

豚とその原種である猪が存在するというのは珍しい事例で、牛や馬、ヤギ等の家畜化された原種は現存しない場合が多いのです。
豚は臓器が人間のそれと類似しており、臓器移植に活用できないか研究されているようですが・・・