不良おやじの小言

思いのまま、自分で考え 人の生きる人生を認めた上で 

自由に、のびのびと、たった一度の人生

正義とは何?

2009年03月22日 | 日記・エッセイ・コラム
正義とは何?

正義と何でしょうか、ウィキペディア(Wikipedia)より抜粋してみます。
「正義とは、一旦崩されたあるべき状態を回復すること、あるいは、己のもつ正しい状態に戻すこと。
このようなニュアンスは、英語の「正義」justiceに対応する形容詞が
「ぴったり」「ちょうどよい」justという用法を持つことに現れている。
これらの区別はアリストテレス以来、西欧哲学においては伝統的なものとなっている。
配分ないし匡正(匡正的正義の特徴は、各人が不正に失ったり受け取ったりしたものを、
(配分的正義の特徴は、各人が何らかの事物に対する自己の相応しさに応じて
 それを比例的に持つことを目標とする点にある。)

算術的計算によって再受領ないし返還しなければならないという点にある。)の対象は多様であり、
財産、権力、名誉などがこれに含まれる。このため、正義論は、政治学、
経済学、法学、倫理学などの様々な分野で扱われてきた。」

このように正義は多様で明確な定義がなく、それは日本では戦後、政治や権力に利用され易いということで、
アメリカGHQの指導で、なるべく避けてきた倫理や道徳の部分にも密接に関係するものだと思います。
常識的には教育勅語のなかにみる「父母を大切にし、兄弟とは親しく、夫婦仲むつまじく、友人とは信じあい、
いつも慎み深く、すべての人々に対し、優しい心を持ち、学問を修め、
業を習うことによって知能を啓発するとともに徳と才能を伸ばし、
進んで公益を広めて世の中の努めを果たし、常に憲法を重んじ」や、
人を殺すな、弱い者をいじめるな、泥棒をするなとか、人間の世界では当たり前のルールのような問題です。

しかし、これに資本主義や社会主義、共産主義等の思想や宗教、信条等が加わると、
途端に様子が変わってきます、それぞれの主義がその社会を形成している場合、思想に共感するものは、
その倫理や道徳に従うが、その主義に反対のものは、
その常識的なことでさえも壊さなければならないと思う人がでてくるのです。
例えばその為に反対の思想の者を殺してもかまわないとか、
自分の思想に反対の社会そのものを壊せばいいとかになってくるのです。
そこに自分を異常に正当化する極右、極左のテロの問題が発生するのだと思います。
多分生活している大多数の人民は望んでいないのに、これが愚かなインテリの人民解放とか、
世界を救済するとかの大義名分になってしまうのです。

そのため核兵器を開発したり、最新兵器を競争して作ったり、
今からの若者(率先垂範して、自爆テロを行うトップ幹部の話や、
日本のトップ幹部が神風特攻隊や人間魚雷になった話は聞いたことがありません。)
を死をも辞さない人間として育て上げ、封建世界に閉じ込めてしまうのです。
そしてその後にトップ幹部たちは、自分のやった過ちに気付き、自分が原因になっているにも関わらず、
核拡散防止とか、軍縮とか、テロ反対とか、色々、自分の国が危険にならないよう、
他の国に強制・画策するのです。

しかし、どんな思想にせよ、全世界の人民に真実を隈なく公表し、行政も真実を透明に公表し、
真実の情報開示する世界であれば、全世界の人民も正常な判断をすることができ、
独裁者も発生することはなく、思想に関係なく民主主義は成立するはずだと思います。

今の現実の世界では、どうしても情報が全部明らかになったら、政権が壊れるとか、
利益集団に不利になるとか、利害関係者が現れ、
権力のもとに真実の情報を隠す行為がでて来てしまうのです。
そのため全世界の人民は正常な判断ができないのです。
まだまだ人間の理想世界にはほど遠いのが現実だと思います。

何しろ国家間ですら、利害関係の為裏で、武器売買や石油確保競争、麻薬の黙認、偽札の黙認、
マネーロンダリングの黙認、マフイアの殺し合いの黙認等、
国家安全保障等の大義名分でCIAやKGB、モサド等のスパイ
(その行為が世界をかき乱していることも気づかず)がそれらの悪を利用したりして、
国家の縄張り争いが行われており、それから脱しきれていないのですから。
それは映画の世界以上のものがあるようです。

資本主義の企業おける正義はどうでしょう
企業における行動は、社内組織的に社長、役員、部長、課長、係長、社員と
指示命令に従うことが通常の行動の基本になりますよね、
しかしこれには、他に株主やメイン銀行、債権者等の力関係も加わりますので、もっと複雑に絡み合います。
また、社長といっても、上場企業の社長から、八百屋の一人社長まで、また大株主のオーナー経営者から、
その関連会社のサラリーマン社長、創業者、2、3代目社長等権力あるものから、
権限なしの社長まで、さまざまです。
いずれにしろ、それらの社長が、社会的に問題のあることを指示したとします。この場合は、
正義は最初から通らないことになります。

例をあげれば、
1、 生産部門で品質優秀な下請け業者を使っていたのであるが、
大株主に自分の傘下の品質の悪い業者を使えと言われ経営陣がOKした。
2、 メイン銀行に地元銀行と低利融資の取引をしているのに、それをやめてメインの高利の融資を受けろ、
さもないと融資を引き揚げると強制され受け入れた。
3、 独立の販売会社が扱っている商品の営業本部より、受注残の商品を引き取り、市場確保数量契約に基づき、
足りない部分の商品も在庫として引き取れといわれ受け入れる。
これらのことは明らかに、自由主義社会において立場を利用した脅しに近い不正ですよね、
でも当事者が訴えない限り、犯罪にはなりません、
特に3番の部分は数量契約という一見合法的な契約が交わされている場合が多く、
裁判などしても、法的には殆ど、救ってはもらうことは不可能です。
何しろ大企業には優秀な?最高裁判事出身の弁護士さんなどついていますから。
一見合法的というのは、数量契約は細かい市場調査や消費動向を分析したものではなく、
大体営業の長の業績貢献のためとか、会社の業績のためとか、力関係で行われていることが通常多いようです。

極端な例でいえば、100人位しかいない山奥の村に、
人口の増加が今年中に1000人以上になるとか根拠不明の数字を作り、
その訳のわからない需要予測で、自社の商品である自動車の拡販の為、1,000台の数量契約をし、
それを無理に引き取らせるというようなことです。
このようなことが企業グループ内部取引では日常茶飯事のように行われているのが実態です。
またこれがなぜ不正なことなのか、下記がその理由です。
1は、会社の商品の品質が悪くなっていいのか、会社の業績に悪影響がでるのでは?
2は、会社は利益を求めているのに、それに反する行為で、
会社の利益が下がってしまうのに何で高い金利の融資を受けなければならないのか?
3は、その無理な押込み商品代金は誰が支払うのか、もし在庫の商品を台無しにしたらだれが負担するのか、
自分の会社の損になることをやっていいのか?
皆さんはどう思いますか?
これらの行為は大株主や金融機関等の利害関係者の利益のために行われています。
つまり関連企業を悪用しているわけです。

4、エンロンの破綻(ウィキペディア(Wikipedia)より抜粋)
「エンロンは業界の先端を走るようにガス取引に積極的にデリバティブ
(先物取引のような実体経済でない取引)を取り入れ、
企業規模を拡大していった。経済学を学んだスタッフを多く抱え、
エネルギー業界に限らないキャシュフロー経営の最先端企業ともなり、
アメリカの投資バブルにも支えられ、安定した経営をアピールした。
こうした一方、粉飾会計に手を染めていった。時価主義会計を利用して見かけ上の利益を水増しする、
当時でも合法ぎりぎりの会計も積極的に利用して売上・利益を増大させていった。
さらに、インサイダー取引についても、行っていたことが明らかになっている。

デリバティブで電力価格がわかりにくくなっているのを利用して、
同じ電力に対して同量の売りと買いを発生させて実質の取引量がゼロであるにも関わらず
売上を上げる取引も積極的に取り入れた循環取引。
空売りなどによる売上・利益確保は積極的に行われたため、この危機の原因の一つともなった
。利益に占めるデリバティブ比率は8割を越えた。
この裏では、取引損失を連結決算対象外の子会社に付け替えて簿外損失とすることも積極的に行われた。
会計を全米有数の会計事務所であったアーサー・アンダーセンが担当していたために、
決算における市場の信頼は厚かったが、実際にはアーサー・アンダーセンならびに顧問法律事務所も、
数々の違法スレスレのプロジェクトの遂行や粉飾決算に加担していた。」

5ワールドコムの破綻(ウィキペディア(Wikipedia)より抜粋)
「バニーエバスにより、ワールドコムの前身となるLDDS社が創設される。
メトロメディア社を買収し、準大手の長距離電話会社となった。
さらに国際通信会社であるIDBワールドコムを買収し、社名をワールドコムとする。
その後もM&Aを繰り返し行い急成長し、
後に6万人以上の従業員と、世界65ヶ国で事業を展開するアメリカ有数の大企業へと成長していった。

大手ISPのUUNET買収したほか、大手通信会社のMCIを買収し社名をMCI Worldcomに変更。
さらにスプリントとの合併を発表した。
この合併準備のため社名を元のWorldcomに戻した。
CEOのエバーズは、ワールドコム株の上昇で巨万の富を得ていた。
しかし、MCI獲得の直後から、ITバブル崩壊によりアメリカにおける通信産業は下降に入っていた。
また、スプリントとの合併は「独占禁止法違反の疑いがある」とのことで
アメリカ合衆国司法省の認可を得られず、
両社は合併の白紙撤回を余儀なくされ、これに伴い、ワールドコムの成長戦略は重大な打撃を受けた。
「MCI」と「Worldcom」に2分割するなどの組織改編を発表したが、株価低下は止まらなかった。
エバーズは他の所有していたビジネスへの融資資金として保有していたワールドコムの株について、
証拠金請求をカバーするように銀行から圧力を受けていた。
エバーズは自身に社内融資を提供するようワールドコムの取締役会に諮り、
証拠金請求をカバーするため4億ドル以上を保証したが、
結果的にこの戦略は失敗に終わった。エバーズはCEOの座から追われた。
この間、自社株の価格を下支えするため、
自社の成長性と収益性を良く見せかけ劣化していた財務状況を隠蔽する粉飾会計を行っていた。
粉飾会計は、主に以下の2つの方法で行われていた。

「ラインコスト」(他の通信会社との相互接続費)について、本来は費用として申告すべきところを、
資産として計上した。
即ち、費用をラインコスト全額ではなく当年度の減価償却費のみにとどめ、費用計上の先送りを図った。
「会社未分配売上科目」という偽の勘定科目を計上することで、収益を粉飾した。
ワールドコムの内部監査部門は定例の支出検査の過程において、およそ38億ドルの粉飾を発見し、
アーサーアンダーセンに代わって新任の監査法人となっていたKPMGに注意を促した。
その後間もなくして、ワールドコムの検査委員会および経営陣に粉飾会計が報告され、
責任者の厳正な処罰が行われた。また、証券取引委員会(SEC) も調査に乗り出した。そして2003年には、
会社の総資産がおよそ110億ドル過大計上されていたことが明らかになった」

上記2件は立派な犯罪であるアメリカの粉飾事件ですが、私の知る限り、日本でも多数あると思うのですが、
上記のような会計処理の粉飾で、大がかりな検挙は日本では余り聞いたことがありません。
粉飾は国家財政にとって、税金がとれるのでゆるされるのか、日本とアメリカの文化の違いかはわかりませんが? 
宗教等優遇税制されているところからも公平に税金をとったらどうですか?

6このほかに、日本では耐震強度偽装、食肉偽装、産地偽装、円天詐欺やそれに類似した企業詐欺、
等と続々企業犯罪がどんどん増えています。いや昔からあったのでしょうが、
最近内部告発が増えてきたためそれが表に、出始めたのかもしれません。
これは、今まで日本の黙して語らずとか心に仕舞い込むのが美徳という、悪い精神を破る良い傾向だと思います。
何しろ真実が解らないと、何も改善されませんし手を打つことも出来ません。
告発するという勇気ある人が必要なのです。真の勇気とはそういうものです。
私も小心者ですから、当事者である時、仲間内のことや職を失う事を考えれば、その勇気を出せませんでした。
これらのものは、企業の利益獲得や企業の権力者グループの利益のために行われています。

また、経済が膨らみきった粉飾状態の金融危機の中で情報開示せず、
政府の銀行等への資本注入やAIG等の資金繰りの支援等は
その会社の人件費や経費に消えていくだけの話ではないでしょうか?
不良債権発生の原因はやはり権力の強い、政府系や民間の金融機関が投資
(投資は生産等実体経済のためのものですから、今回は投機というべきかも知れません)や
貸付等で実質的に市場経済を支配し、その結果として発生しているのですから。
この状態の民間に、利益優先で国の作業していたものを、簡単に民営化していいものでしょうか、
何しろ利益が正義で、権力が正義の世界ですよ、ライオンの群れに羊を放つような感じがしませんか?
いやもう既に権力を持った政治家と企業が食い荒らしているのかも知れませんが?
よくわかりませんが、結果的には、民営化の名のもとに、利害集団がおいしい部分を食い荒らし、
残りの不良債権は国民に負担してもらえばいい、という話になりませんか?

その一例が簡保の宿なのかも知れません、まだまだ出てくるのでしょうね。
やはり、すべての真実を情報公開し、内容がしっかりしてから、民営化すべきなのではないでしょうか、
情報開示の不透明な郵政民営化は今からやめろと言っても、遅いのですが。
結局 民主主義、個人の自由と権利の獲得と自由競争、その為の義務は、
しっかりした真実の情報公開(ディスクロージャー)がないと成り立たないのではないでしょうか?
マスコミも企業の宣伝等上面だけではなく、真実を報道するようにならないといけないと思います。
そんなことをすれば報道機関のスポンサーの企業の広告宣伝費が減少してしまうですか?
それではずーっと、利益や金が正義、権力が正義でそれに対する義務の世界になってしまいますよね!
現日本では、人間の民主主義や個人の自由と権利の獲得とそのための義務ではないようですね?
「この世の中はそんなことを言っても、闇の部分も含めて文化なんだよ、
そんなきれいごとばかりでは世の中生きていけないんだよ、清濁合わせ飲むような人間じゃないとね」
という言葉をよく耳にします。

しかし、文化の名のもとに、日本人特有の「昔の事は水に流す」といって、
闇夜の川をいつまでも存続させ続けるのもどうでしょうか?
それこそ希望のない、進歩のない社会になりませんか?
本当に善の正義は世の中に存在するのでしょうか?
お前ら青い!お前ら赤か!いえ私は黄色です!まるで信号機みたいですね
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お金と人間関係 | トップ | 投資と不良債権 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記・エッセイ・コラム」カテゴリの最新記事