
この「馬車」と「自転車」。実は親子なのである。
空腹に堪えかねた馬車は、我が子の自転車を食べようと追いかける。
この自転車を救うため、スタソーマは馬車に我が身を捧げるのであった。
シュルレアリスムの名作「スタソーマ物語番外編:馬車と自転車の親子」
昨年末30日に、1月10日の浜松公演「スタソーマ物語前編:不殺生の教え」の合わせ稽古があった。この稽古の日、ダラン(う)は、事もあろうにこの演目に必要な主要な人形を忘れた。せっかくクリルまで張って準備したのに、いざ人形箱の蓋をあけてみると人形がないのである。
「あッ!!人形がない!・・あ~~そうだ!浜松に置いあるんだ~。あ~~しまったな~・・すみません。」との事である。年末は超多忙だった様だし、稽古当日の午前中にバリから帰国したばかりでお疲れの様子だったので、まあ今回は大目に見てあげよう。
人形は「スタソーマ」以外はなにもない。「クプの樹」も「ガジャワクトラ」も「僧侶」も「竜」も、そして「虎の親子」もないのである。
様々な代役の人形で稽古は進められた。いよいよ母虎が我が子を食べようとする盛り上がる場面、この場面の代役はなんと!「馬車」と「自転車」が急きょ抜擢された。異例の大抜擢である。そんな中で特に自転車のチョロチョロと軽妙な動きは一座メンバーからも評価された。見慣れてくるとなかなか可愛いく見えてくる。
「自転車」が主役となる新演目の公演も近い。(か)

本当はこの「虎の親子」なのですネ。