goo blog サービス終了のお知らせ 

 玉川上水の木漏れ日の下

 ワヤン・トゥンジュク梅田一座のメンバー katakura のブログ  since 2013

「対決」ワヤン人形撮影

2016-03-19 | ワヤンのお話

カメラマン(こはら)対 ダラン(うめだ)
一枚の薄い布を挟んで至近距離に対峙した二人。
激しいバテルが繰り広げられた。

 ワヤン人形の撮影が静岡文芸ちゃんのスタジオで行われた。朝の8時半から夜8時までのとてもハードな一日だった。疲れました。
 この日、前半は図録用の人形の撮影、後半は「影」の撮影だった。影の撮影は、演目「アルジュナ・タパ」の主だった場面を実際に演じながら、見せ場となるシーンを記録していった。
 撮影のためにストップモーションにはせず、あえて通常のスピードで演じられるワヤンを、元スポーツカメラマンが手持ちカメラで追いかけるという面白い展開となった。高速で動く人形の影を取り損ねると「もう一度お願いしま~す」とカメラマンから声がかかる。納得がいくまで繰り返し同じシーンを撮り直す、大変な作業だ。
 その甲斐あって、スピード感と臨場感に溢れる、ブレ、ピンボケ、流し撮り、なんでもありの素晴らしい撮影ができた。
 今後、この写真をどのように組み立てていくのか?これからが大変だ。
(か)


神の化身、木こりのキラタ(左)とアルジュナ(右)の対決。
 


誰だ?

2016-02-28 | ワヤンのお話

これは誰だ?
この写真、かなり昔の「羽根木公園ガムランコンサート」風景だと思われる。
いったい何年前なのか?古すぎてよくわからない。
でもこの三人、木漏れ日の中、楽しそうでいい感じだ。

つい最近、この古~い写真がオリボンゆきえさんから届いた。
写真の状況から察するに、羽根木公園ガムランコンサートのものだと思われる。
いったいいつのことなのだろう?
20年以上は昔、多分?
---
ただ、この写真の三人。
現在の「ワヤン・トゥンジュク梅田一座」のメンバーの三人であることは確かだ。
この頃から三人はこうしてつるんでいた事実も改めて明らかになった。
共通に今より痩せていたことも分かった。
うち、二人はタバコを常用していたことも分かった。
---
今日は午後から久しぶりに梅スタジオで稽古がある。
立派に成長した姿?
変わり果てた姿?

今日、三人はまた集うらしい。
---
今夜も反省会は新中華の極辛マーボ豆腐だ!


頑張ります!


カメラマンの要求は「ハイ!今度は凄んでみてくださ~い」
でも「凄む!」のではなく「ガックリ!」ときてます。(か)

 鯖

2015-09-07 | ワヤンのお話

「ジェナカ」

 昨日、今週末の小原村公演の最終稽古が行われた。この物語の中で人喰い王「プルサダ」が旅の坊さんに化けるくだりがある。ここでの坊さん役に今回この人形が使われる。「ジェナカ」という。
 まだ夢うつつの頃、バリで修行中の若かりしダラン(う)自作の人形だそうだ。だから特別な思い入れがあるようで、昨日も「この人形いいでしょ?ね?いいでしょ。ここのこの青のグラデーションがいいよね?色に深みがあって素晴しいよね?ね?ね?」と、とてもくどい!
 一同しかたがないから「そうですね、いいですね、とてもいい色ですよ、お上手お上手」とつき合っていたのだが、いつまでもくどい!
 私もしかたなく人形を見ているうちに、この青のグラデーションがとても新鮮な「鯖の腹」の様に見えて来た。「鯖の様ですね」と感想を言った。「えっ?!サバ?」とひるむ(う)。すると他のメンバーも「ほんとだ!光り物の感じがでてる~」と共感してくれた。
 「サバ?・・サバね~」とひるみながらも「そんじゃ今日からこの人形『サバ』って呼んじゃおか~!?」と開き直ってこの件は落着。これからこの人形は「鯖」と呼ばれるの?(か)


ここが話題の「鯖」のような、深みのある鮮やかな青のグラデーション。
「こはだ」のほうが江戸前な感じで良かったな~、と今朝は反省している。

トゥンジュク村便り-3

2014-09-20 | ワヤンのお話

「あっ!キクチが写真撮ってるよ。」(撮影:キクチ)

フェイスブックを見ていないみなさんへ。
-------------------
バリで勉強中の超新人キクチがフェイスブックに投稿をしていました。
キクチはなんと!スカル・ギノタンを弾ける様になりつつあるらしい。
しかしギノタンの花はまだすぐに散ってしまうようだ。
でもきっともの凄くうまく弾ける様になって帰って来るに違いない。
・・詰め込みの日々が続いているそうだ。
・・詰め込め!・・詰め込め!
頑張れキクチ!「巨匠と呼ばれるその日まで!」(か)

-------------------
キクチからの便り。(9/18:フェイスブックより)

11日 BatungselでWayang
12日 latihan gender
13日 Wayang LemahとTempak Wayang
14日 Calonarang
15日 Denpasarに帰る、日本人の集い
16日 latihan kendang 、再びTunjukに
17日 latihan gender、Denpasarに帰る
今日 Tunjukで火葬儀礼とPotong Gigi
(この単語が正しいかわからないのと、カタカナ表記がわからないあはは)
今日は4日前に習い始めた曲(Sekar ginotan)を、儀礼で演奏するからと言われて強引に覚えました。
でも本番では無惨に散りました(写真は演奏前だからへらへらしてるんだけど)。
30分前に初めて全部通してできた程度で、本当に言葉の通り散ってしまいました。村の人たちがどんな表情でわたしを見ていたのか、確認する余裕もなかったくらい。
昨晩はお孫さんに下宿に来てもらって、辻さんの楽器もお借りして、いろんな人巻き込んで練習付き合ってもらったのだが、しかし、あ~悔しい。
今はこの1週間の疲れでぐったりしてます。でもたくさんの儀礼や芸能に付いていかせてもらえて、充実してました。これもすべて村の人たちのおかげです。
でも、詰め込みすぎた。もっと時間が欲しい。焦らないように、と思っていても焦ってるのがよくわかる。
(きく)







トゥンジュク村便り-2

2014-09-16 | ワヤンのお話

トゥンジュク村の入口(撮影:キクチ)

フェイスブックを見ていないみなさんへ。
-------------------
バリで勉強中の超新人キクチがフェイスブックに投稿をしていました。
とても気合いの入った良い文章だったのでご紹介しておきます。
キクチは今月27日の小原公演に参加します。
当日に帰国してその足で公演会場に駆けつけるそうです。
若者がうらやましい。
(か)

-------------------
キクチからの便り。(9/15:フェイスブックより)

誰かに発信するようなことでもないです。自分のための投稿。

あと10日でわたしの夏休み(バリ滞在)は終わるのだけど、誰もがそう語るようにやっぱりわたしも焦りを感じ始めました。たった2ヶ月間の話なんだけど、その中での出来事を頭の中で整理しようとすると余計に収集がつかなくなります。
ひとりで考えてもループするだけで、多分残り少なくなった滞在期間に対しての焦りに加えて、大学生によくある(はずの)自分何やってるんだろうっていう無駄に考え込んでしまう時期が重なってしまったんだと。

自分が何を見て、何を感じて、何を勉強したかというのは、本来なら毎日日記を書いて残しておくべきだったんだけど、怠惰な性格のせいでノートはところどころ空白が目立ち、見返すとそのぽっかり空いてしまった部分が何かを訴えてくるようで、なんだか情けない気分になり、あまり読む気にはなれないです。

でも昨日までのトゥンジュクは、この夏休みで一番考えさせられた数日間になりました。それはいまの時点ではどうにも消化できないことであり、帰ってからも考え続けることになると思うんだけど。

そもそもどうして自分がバリに来たのか、どうしてガムランを勉強したいと思ったのかなんて理由はもうほとんど忘れてしまったし、あったとしても後からこじつけたようなもので、もしかしたら最初から理由なんてなくて、ただ好奇心が働いただけだったのかもしれない。
もう少し大人になってから、例えば社会人になってからガムランのことを知っていたら、きっとこんなにはなってなかったと思う。学生っていう自由なご身分だから好きにできたんだ。

将来に対する不安がまったくないわけでもないんだけど。でもできるならば今してることを大人になっても続けたいし、こういう何か文化的なことをひとつの柱とした生活を送るのもいいなとも思えるようになった。それはいろんな生き方の大人とたくさん出会えたからでもある。

もし2年後、3年後、ただの社会人になっていたらきっともうわたしはバリには来れないだろうなとも思った。とくにトゥンジュクの人たちに申し訳なくて。

それだけ村の人たちに良くしてもらった。言葉もろくに喋れないのに、どうしてこの人たちはこんなに優しくしてくれるんだろうって何度も不思議に思った。
これはバリ人と接した日本人なら誰でも抱く感情なんだろうか、バリの人たちのあたたかさは誰にでも共通なんだろうか。

もしそうであるなら、自分はただ外国人のお客さんという立場でチヤホヤされそれに自惚れただけということになるし、そんなことをこんな公衆の場で自慢気に話したならばもっと恥ずかしい。

ひとりで村まで行けるようになると、不思議とそれまで心の片隅にあった不便さや汚さに対する不満はなくなり、むしろデンパサールよりも居心地がよく感じるようになった。
今回のトゥンジュクは、後輩がバリに持ってきていた教授の著書と一緒に過ごした。30年前に同じ場所で起こった出来事を読むなんて、すごい贅沢なことだなあと思いながら。
30年前にもやはり、トゥンジュクの人たちのあたたかさはあった。しかしその本の主人公と自分とでは立場は全然違う。

普段はあんまり口にはしないけど、わたしのこれまでの経験はほとんど教授のおかげと言っても過言じゃない。
そうじゃなければ、人と人とがあんなに親しく、日本じゃ息苦しくなってしまいそうなあの近すぎる空間に、外国人がひとり入っていけるわけがない。しかも芸能一家という恵まれた環境に。

覚えてもすぐに忘れてしまうのに半日中お稽古をしてくれる先生が他にいるんだろうか、わからない言葉があると一緒になって辞書をひいてくれる息子さんやその奥さん、学校から帰って眠いと言いながら先生の代わりに練習に付き合ってくれるお孫さん、朝の4時までほぼ無言で芸能を観に付き合ってくれた口ひげの立派なおじさん。他にもたくさん。こんなにお世話になるとは思わなかった。だから、わたしはスマンディさんの家族や親戚にこの感謝の気持ちをどう伝えていいのかわからない。

だから、わたしはできるだけ長くこの人たちと付き合っていきたいと思った。感謝の気持ちをちゃんと伝えられるようになるまで。

それから、日本でガムランが出来るとか、グンデルが出来るとかまだまだ口が裂けても言いたくないとも思った。わたしは10歳の男の子にも敵わない程度の技量しかなくて、それなのに出来るとだなんて胸張りたくないなあと。そんなのなめてる。バリ人にはなれないけど、バリ人と同じくらい演奏できるようにいつかはなりたいと、自分にとってはかなり大胆な目標を抱くように、ついになってしまった。

特に自分に才能があるとも思ってないし、長く続けたいと思っていても本当にそんなことができるのかわからないし。ましてや、この気持ちが一時のものであり日本に帰った途端薄れてしまうかもしれない。
でもこうやって考えたことが、もしかしたら自分の転機になるのかもしれないなあとも。そんなことは後になってから気付くものだけどね。

トゥンジュク村便り

2014-08-26 | ワヤンのお話

トゥンジュク村便り。
間違えると顔に出てしまうらしい超新人キクチの演奏風景。
まだ顔には出ていないのかな?

ーーーーーーーーーーーー
超新人キクチからの便り。(フェイスブックより)
 「トゥンジュク村の演奏グループ、クンバン・バリの創立13周年記念日ということで、子供たちの演奏や踊りやワヤンの披露と盛りだくさんのお祝いが23日にあり、そのなかで1曲だけ演奏させてもらいました。バリ島の子どものグンデルの大会で2位を獲った演奏も聞けて、ダランの大会で4位になったデドゥンのワヤンもあり、とっても興奮した夜になりました。」(きく)
ーーーーーーーーーーーー
同行のS川教授からの投稿。(ブログ「カイの家」より)
 「今年のPKBで、子供たちのグンデルワヤンのグループが2位を獲ったようです。そのメンバーの演奏をバックにして、スマンディ先生のお孫さん(小学校5 年生です。)のダランで、1時間ほどワヤン・クリッが上演されました。すごいですね。すべて、トゥンジュクの子供たちで、ワヤン・クリッが上演されたんですよ。将来、安泰だ!」(しお)
ーーーーーーーーーーーー






新聞にも掲載された様です。一面です。

ーーーーーーーーーーーー
キクチ!ゆるく頑張れヨ。
(か)

記念写真

2014-08-24 | ワヤンのお話

記念写真「トゥンジュク 一族」

 フェイスブックにトゥンジュク村スマンディ家での記念写真がアップされていました。沢山のお孫さんや子供達、そして日本からのお弟子さんや孫弟子さんたちに囲まれてスマンディ先生はいい感じで微笑んでいました。
 記念写真を撮ったとき子供達がたくさん居るっていいですね、元気をもらいます。日本では記念写真を撮るとどうしても年寄りだらけになってしまうから。
(か)

フェイスブック

2014-08-13 | ワヤンのお話

トゥンジュク村でグンデルの練習をする超新人キクチ(き)。

 先日、フェイスブックにNyoman Hartanegaraさんがトゥンジュク村でグンデルの練習をするキクチの写真を投稿していた。フェイスブックから写真をとってブログに投稿するのも変な話だが、「ブログはときどき覗くがフェイスブックはやっていない」という方も沢山いるようなので投稿してみた。一座のメンバーもダラン(う)と私(か)以外はやっていない。
 そう言う私もつい二週間前からフェイスブックを始めたばかりである。ダランがやっていたのでお友達になってもらった。ダランの次にお友達になったのがキクチだった。
 フェイスブックでのダランのお友達は500人を超える、凄い!私のお友達は7人である。と言うような事がフェイスブックを見ている人たちにはすぐに分かってしまう、さらにこのお友達が誰なのかも分かってしまう、誰かと誰かがお友達になるとすぐ分かってしまう、もしお友達をやめてもみんなに分かってしまうのだろうか?なんだか怖いものがある。
 私は始めたと言っても何がどうなっているのか皆目分からない世界なので、ただ黙ってみなさんの記事を横から覗いているだけであるが、それだけでも充分面白い。お友達が7人なのにもの凄く多くの情報を目にする事ができる、目がクルクルと回る。500人もお友達がいたら大変だな~と思った。
 この写真以降のキクチの行動は分からない。キクチ!フェイスブックに近況報告をしなさいね。(か)

ワヤンの修理はございませんか?

2014-08-07 | ワヤンのお話

「エ~・・ワヤンの修理。エ~・・ワヤンの修理。ワヤンの修理はございませんか?」

 ものすごく盛況だった阿佐ヶ谷バリ舞踊祭!ものすごく沢山のお客さん!
 会場にはそのお客さん目あての沢山の露天商も出ていた。バリ料理とビールのお店、インドネシアのアクセサリーのお店、その中でもとてもユニークだったのが「ワヤン(影絵人形)の修理」のお店だ。
 会場のかなり奥まった所だったのであまり人目には付かなかったのだが、バリ舞踊祭に来たお客さんや阿佐ヶ谷周辺の人たちの口コミだと思われるが、当日はなかなか繁盛で沢山の人形修理の依頼があった。おかげでダランは人形修理に大忙し。「今日はとても沢山の修理が出来て、とても儲かった!」と言って喜んでいた。(か)


「大将~今日はずいぶん儲かったネ~ハハ~」と何もせずにただ喜ぶ助手のハセヤン(は)右
そんなことには答えもせず、ただただ一心不乱に仕事をするダラン(う)左


当日はこんな店構えでした。
隣の「クビヤールの楽器屋」がもの凄く派手だったので目立たなかった。
次回は看板を出します。
包丁研ぎはやってないからね。

(この記事の一部に事実と異なる内容がありす。スミマセンデシタ。)

ダマルますのすし

2014-08-01 | ワヤンのお話

「ダマル」:ワヤン上演のときに火を燃やす道具の名前。
インド古来の打楽器のような名前です、油を入れる壷の形がインドの太鼓に似ているから?
こんど、この名前の由来をダランに聞いてみよう。
たぶん詳しく知っていると思うけど、もし知らないと「黙る」?
----------------------
明日8月2日(土) 阿佐ヶ谷バリ舞踊祭にて本火でのワヤン上演を行います。
みなさんぜひいらしてください。お天気も良さそうです。
会場:阿佐ヶ谷神明宮境内
阿佐ヶ谷バリ舞踊祭開場16:00 開演17:00
梅田一座のワヤン上演は19:00から20:00となります。


「美しい本火の燃やし方」ポイント・レッスン!
----------------------
<ポイント1> 壷の中には「ヤシ油」をタップリ入れる。
 この量をケチるとしっかりした火にならない。油が少ないと火の位置まで油がなかなか上がっていかない。以前にこの油の量をケチって惨めな目にあった、だから今はたっぷり入れる。
----------------------
<ポイント2> 芯の頭はきちんとした形に整える。
 火を燃やす「芯」は縄から作った紐を束ねて油の中に差し込んである。この芯の頭を燃やし「炭素化」する。この部分がきちんとした形状に出来上がっていないと「きれいな火」にならない。ここで気化した油が燃えるので「火の形」に影響する。
----------------------
<ポイント3> 芯の頭が燃え落ちないようにまめに油をそそぐ。
 気化した油が燃えていれば火は安定している。油が不足してくると「芯」まで燃えてしまう、芯が燃えるとその部分がダランの足元にボロっと落ちて危険である。まあこれもよくある事だが、出来るだけ芯の頭を落とさない様に、芯の頭にまめに油を注ぎかけてやる。この作業はクテンコン(ダラン補佐)の大事な仕事である。
----------------------
 ここまでまとめてみて、なんと実践的かつ科学的なレポートであろうか?と自画自賛。「真(芯)の実験ノート」とはかくあるべきである。今話題の・・・も参考にすると良い。
----------------------
 「ポイント2」の時に燃える芯の頭の形を整えたり、「ポイント3」で油をそそぐ時に活躍するのが下の写真「ますのすし」の容器に付いている「竹のヘラ」。太い輪ゴムがかかっている例のアレです。これがピタッと使いやすい!。バリではバナナの幹を裂いて使ったりしているが、ここ日本では「竹のヘラ」である、それも銘柄は「富山:源(みなもと)のますのすし」でなくてはならない。
 今回はクテンコン担当のミキちゃんが本当に「ますのすし」を買って準備をしてくれました。ありがとう。・・おすし美味しかった?(か)


「源のますのすしの竹のヘラの確認」ミキちゃん撮影。


芯の頭が燃え落ちないようにまめに油をそそぐ。
がんばれクテンコン!

ワヤン上演スペース

2014-06-25 | ワヤンのお話

「ワヤン上演スペース」の配置図。
ちょうど八帖間にわれわれのワヤン一座はぴったりと入ります。
「八帖ぴったりワヤン」

 8月にワヤン公演が決まっている会場の舞台担当の人からワヤン上演に必要な舞台の大きさについての質問をいただきました。良い機会だったので「ワヤン上演スペース」の配置図、参考写真などをまとめてみました。一座の舞台設営はこんな感じになります。
 「こんどワヤンの上演を頼みたいのだが、上演スペースは一体どのくらい必要なのだろう~?」「舞台構成はどんなになってるのかな~?」とお悩みになっているアナタ!・・そうアナタです。どうぞ参考にしてくださいね。とてもシンプルで簡単な構成なんです。

以下の写真は「横浜みなとみらいホール屋上庭園公演(2013)」の準備風景です。


クリル(スクリーン)枠は線材のパーツを現場で組み立てます。
ほら簡単!
パーツはボルトでしっかり固定します。
だから安全で安心!


クリル枠は組み上がっても、軽いのですぐに移動できます。
だからお気軽!
横に人形箱、後ろに楽器を並べればおしまい。
だからお手軽!


クリル枠に光源となる電球の板を両側から吊って、マイクをセットします。
電源とマイクのコードは吊り紐に絡めて左右にさばきます。
これで舞台セッティングは完了です。
簡単でしょ?


ほら!もうできました。
ワヤンは影側からだけではなく、横や後ろからもお楽しみいただけます。

「よしッ!こんなに簡単ならすぐにワヤンを頼もう!」と今お考えになったアナタ!
一座ホームページからお気軽にご連絡下さい。
(か)

本火の記憶

2014-04-20 | ワヤンのお話

ヤシ油を燃やす「本火」でのワヤン。

 来週の日曜日、4月27日、いよいよ名古屋公演です。今回は光源に「裸電球」ではなく、ヤシ油を燃やす「本火」を使用します(雨天の場合は変更があります)。
 「本火」でのワヤンは久しぶりです。どんな段取りだったか良く思い出せないところもあって、以前の公演の写真を見たりしながら、「本火の記憶」をたどっている今日この頃です。昔の公演の写真を見返していると、「しかし、この頃はみんな若かったな~」と、本火とはまったく違う事をしみじみ思う今日この頃でもあります。「本火」でのワヤン!お楽しみに。(か)




炎がメラメラと動くと人形の影も動き、
まるで「影」が鼓動をして生きている様です。

撮影風景4「餃子」

2014-04-10 | ワヤンのお話

餃子定食「中」 餃子15個 + ご飯 + みそ汁 + お新香 = 1,130円

 ワヤン人形撮影の1日目(3月28日)のお昼です。浜松在住ダラン(う)の引率で、カメラマン(こは)と三人、撮影スタジオから徒歩10分、トコトコ歩いて餃子の名店「福みつ」にいきました。これがとても美味しかった!
 いままで知っている浜松餃子は、ダラン(う)のごひいき、「お持ち帰り専門店・餃子の鈴木屋」の餃子!ダラン直々の絶妙な焼き加減でいただくと、キャベツの甘みが際立ったとても美味しい餃子です。浜松を訪れるたびにダランからいつもご馳走になる餃子。
 これはこれでとても満足しているのですが、「福みつ」の餃子をたべてみるとこれがまた違った食感でとても美味しい。私が気に入ったのはモチモチした厚めの皮、パリっとした感じに焼かれていて皮自体がとても美味しい。
 メニューは餃子だけか、餃子定食の「大(20)・中(15)・小(10)」しか選択肢がありません、これはとてもシンプルで良いですね。東京は神保町すずらん通りの餃子の名店「スヰートポーズ」を彷彿とさせるシンプルなメニューです。餃子だけで勝負する一途な姿勢がよい。
 餃子は、やっぱ「白いご飯」と合いますね。チャーハンやラーメンと一緒だと餃子の存在感が薄れてしまう。白いご飯とみそ汁だけの「餃子定食」がベストですね。餃子をチョンとつけたタレの染みたご飯がまたおいしいのネ、ハハ。
 そうそう。ここの定食に付いてきたカツオだしのきいた「みそ汁」も美味しかったな~。静岡県出身の(こは)は「これはまさに静岡のみそ汁だ!」と感激していました。ごちそうさんでした。・・そして昼食後の撮影はバッチリーリトナーでした。(か)


福みつへの道しるべ


よし!いくぞ!
酢が先か?醤油が先か?それともラー油か?
しかし大きい餃子だな~すごいな~

撮影風景3「新しいクリル」

2014-04-06 | ワヤンのお話

スタジオに実際にクリル(幕)を張って「影」側からの撮影。
今回は人形本体の撮影が主だったので、時間もなくなりあまり撮れませんでした。
また機会を改めて再挑戦です。でも感じはだいたいわかったのでよかった。

 撮影用に「新しいクリル」が張られました。黄ばんでいたりシミとか補修跡とかありません、おろしたての新品です!ピンと張られた真っ新な空間の中を「カヨナン」が気持ちよく舞っていきます。
 今回の撮影はカヨナンを静止せずに、実際のワヤンでの「動き」を再現して、その動きを連続的にシャッターを切りながら記録してみました。カヨナンの動きを感じるとても面白い撮影が出来ました。
 このクリル枠のシステム。真っ白なスタジオの中においてみると、とてもシンプルで合理的な構成だと改めて感心しました、とても良く出来ています。モダンなスタジオ空間によく似合う。
 全体が少し前傾している感じとか、クリルを上に張るためのロープワークとか、カッコイイよね。と毎回思ってます。(か)


撮影を開始してしばらくして気がつくと、
最近ワヤンによく現れる座敷童が、じっと見ていた。

撮影風景2「37℃」

2014-04-03 | ワヤンのお話

デレムとサングトを撮影して喜ぶカメラマン(こは)
それをみて何故か無邪気に喜ぶカメラマン助手超新人座敷童(きく)
その様子をカメラに収めてこれまた喜ぶダラン(うめ)
そしてこの全体をクールに撮るわたくし(かた)
以上四名による撮影風景でした。
(3月29日静岡文化芸術大学撮影スタジオにて)

 先日、浜松の大学のスタジオで撮影がありました。ダラン(う)が所有するワヤンの人形をなんと!200体も撮影しました。それでも時間切れで、まだまだ撮り足りないようでした。
 この撮影作業で驚いたのは、この200体におよぶ人形の名前をダランが覚えている事です。もちろんすこしは「あれ~どっちだったかな~?確かこっちかな?こんどバリで確認しておこう。」的な判断にこまる特徴的に僅差のものも数体はありましたが、あとはほぼ完全に名前と役割、そして制作者や購入地などを鮮明に覚えている様でした。凄いですね。
 われわれも「この名前はなんですか?どんな役回りですか?」などと、うかつに聞くとそれからのダランの説明が長くなると思われたので、できるだけ、なんの興味も無い振りをしながら黙々と作業を進めるように努力しました。
 以前に、ダランと新潟の貝掛温泉(*)に行ったときのことです。ぬる~い湯につかりながら、私がうかつにも「マハーバーラタ」のことを質問したのをきっかけに、それからなんと2時間半、たのしいたのしい「マハーバーラタ」のお話が始まり、それはそれは細部にわたる丁寧な素晴しいお話に花が咲いたのでした。お湯が37℃で助かりました。
 私ごとですが、先日中学校の同窓会があって、出席者は40人ぐらいだったのですが、私が名前を覚えているのはそのうちの20人ぐらいでした。スミマセンデシタ。(か)

------------------------------

貝掛温泉 
江戸時代より日本に3つの「目の温泉」として知られる温泉です。
やや(?)、ぬるめのお湯(37℃)なので長温浴も可能です。
また、圧浴、浮力浴でリハビリ効果もあります。
ダランがいると「マハーバーラタ」のお話を全編聞く事も出来ます。(男湯限定)