
山犬「エース」
最近ちょいと中年のシブさが。
「かーさん、それは誤解だ。いいから私の話を聞きなさい。」
「山犬」と書くと一般的にはニホンオオカミの事のようですが、我が家ではそうではなくて山が好きな犬の事を勝手にそう呼んでいます。我が家の「芝犬(*)」エースは別名「山犬」とも呼ばれています。
エースは山に来るとき、車の後部の荷物スペースに積んであるテント型の小さなケージに入れて移動します。移動時間は2時間半ぐらい。エースはその間、ケージの中でまったく声をだしません、ウンともスンともクンともキャンとも何も言いません。エースを乗せて運転していても、乗せている事を忘れてしまうほどです。車の急発進のときに後ろで「ゴロン!」と動物が転がる音が聞こえると「あッ!エースが乗ってたんだ~」と思い出したりします。
山でも定刻のお散歩の時刻が近づくとシッポを振ってそわそわしますが、あとはローテーブルの下に潜って寝ています。私たちの食事の時、このテーブルの上で肉が焼かれても、チーズが並べられても決して出てきません。私たちの食事の後にもらえる自分のごはんの時までじっと我慢をしています。とてもいい子です。
以前に、山の散策に連れて行った時のことです。山奥だから誰もいないし、もう慣れているから大丈夫だろうと思い、リード(綱)を着けずに一時間ほど「けもの道」のような山の中をエースをつれて歩いた事がありました。エースはほどほどの距離を保ち、私たちの周りを気ままに楽しそうに歩いていました。散策のあと小屋の前まで戻ってきてリードを着けようとすると、エースがいやがってよって来ないのです。「オイデ!」と呼んでも、すこし強く「ツイテ!」と号令しても来ないのです、こんなことは初めてでした。一時間ほど「けもの道」を自由に歩いたので野生が少し戻ったのかもしれません。でもささやかな抵抗もそこまで、チーズを見せられるとシッポを振ってすぐによって来ました。
(か)


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(*印)
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