2021年9月下旬の観察記録です。
猿倉山の中腹、キャンプ場近くの道路の脇で、萌芽した低木(クマノミズキ?)に、体表が長いひも状の蝋物質で覆われた2~3cmほどの白いイモムシが数匹ついているのに気づきました。
アゲハモドキの終齢幼虫ではないかと思いますが、腹脚は確認していません。(アゲハモドキ幼虫の腹脚は5対ですが、よく似たクルミマルハバチ幼虫などの腹脚はそれより多い筈です。)
アゲハモドキ、は漢字で表せば「揚羽擬き」。「クロアゲハやジャコウアゲハなど黒地に赤い紋があるアゲハチョウの仲間(チョウ目アゲハチョウ科)に似て非なるもの」、チョウ目アゲハモドキ科に分類される蛾の一種です。このあたりで成虫を見かけたことはありません。
前回のブログで紹介した養老孟司さんの本『虫は人の鏡ー擬態の解剖学ー』には、こう書かれています。
「昆虫の名前には、〈ダマシ〉や〈モドキ〉のついたものがたくさんある。これは、言ってみれば、ややいい加減な名前のつけかたである。実際にどのていど本当に〈だまし〉たり、色や形がそっくりで、まさに〈もどき〉だったりするかは、場合によってずいぶん違うからである。…」
《クマノミズキ?の葉についていたアゲハモドキ?の終齢幼虫 2021/09/28》
《クマノミズキ?の葉についていたアゲハモドキ?の終齢幼虫 2021/09/28》
《アゲハチョウ科の蝶に似ているアゲハモドキの成虫(頼成の森で) 2010/06/09》
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