静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 安倍政権の政策成果が反映されない自民総裁選挙 ≫  政党政治も議会運営も良識が働かない この無責任な姿で良い筈はない

2018-09-10 10:46:21 | 時評
▼ 【毎日:時代の風】>正当化できない無責任 =藻谷浩介・日本総合研究所主席研究員 https://mainichi.jp/articles/20180909/ddm/002/070/069000c
・ 昨日付け毎日朝刊にあった此の論稿は、第二次安倍政権の約6年の政策と成果を検証する、として藻谷氏は次の主要な項目について述べている。要約すると、

【1】 「アベノミクス」と呼ぶ景気浮揚策は結果として功を奏していない。<貨幣供給を増やせばインフレマインドになり経済成長に繋がる=トリクルダウン理論>は予想どおり破綻。
    過去20年間に亘り実質内需額が横ばいなまま、二度の消費増税(3⇒5⇒8%)効果もデフレに吸収され、拡大一途の支出増で生じる赤字は日銀による大量買付けで誤魔化した。
   ⇒ 仮に米国景気が本格的な上昇に転じて金利上昇が訪れるなら、日銀は(=即ち日本国は)債務超過に陥る潜在リスクを既に抱え込んでしまったのだ。また内需横ばいが象徴する経済停滞が若者世代の閉塞感を招いている重大な現実も忘れてはならない。

【2】 (旧)民主党野田政権と約束した8%増税、そして先延ばしを繰り返した10%上げは、どちらも福祉支出とりわけ福祉士や介護士の人件費増加を手当てする筈だった。
   然るに、<「リーマン・ショック級の世界経済危機が迫っている」という荒唐無稽(むけい)な理由>で見送った。
    真の理由が選挙での支持低下を恐れたのは明白だが、見送った報いがこれら福祉関係及び保育士の人出不足となっている。人出不足を人口減少に摩り替えてはいけない

【3】 <他に経済分野では、核廃棄物を増やし長期的な発電コストを上げる原発再稼働と、経済性なき原発輸出にこだわり続け、世界で急進展する再生可能エネルギー分野の技術革新に
    乗り遅れていることも、不可思議極まりない>。
  ⇒ トータルコストを無視した原発再稼働への執着と裏腹な再生可能エネルギー実用化へのやる気無さ、採算度外視の原発輸出、技術的可能性が極めて低い核燃料リサイクルへの拘り。
    これら一連の不可解な政府の行動の底に何があるのか?
 原子力技術を手放したくない真の理由は何だ? 核兵器開発に道を残しておきたいからか? ここのところを一度も
    国民に説明する態度は見られず、国民の方は向かぬままやり黙々と続ける。 これは藻谷氏がいう『無責任』を通り越し、不誠実そのものではないか?
    原子力ムラと揶揄される電力ビジネス既得権集団の集票力が欲しいからか?


【4】 沖縄・米軍基地の辺野古移設においても、嘉手納基地への統合はアメリカがノーというから引き下がり、<種子島が天然の防波堤となる馬毛島、輸送部隊の所在する佐世保>、
    それに近い岩国などへの移転がなぜ不可能なのか、どういう判断で辺野古のみが適地なのか>説明されない。

  ⇒ これまた説明しない理由は明々白々だ。 どこであれ本州移設は反対運動を招き選挙に災いするから、しない。 「できない」のではなく、「しない」だけだ。
     ”沖縄ならどんなに反対運動が激しくても抑え込める、基地依存の経済構造だから”とタカをくくってのことに違いない。
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藻谷氏が挙げた4項目はどれも現在の日本が解決できぬまま抱え続ける課題ばかりだ。解決できない真の原因/理由を変えて行かぬ限り、今後も同じように未解決のまま時をやり過ごそうとするだろう。   それを「無責任だ」と言うのである。 政治家もプロスポーツ選手同様、結果が全ての厳しい職業だ。 言い訳は聞きたくない。  交替せよ!
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