戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅨ

驚くべきことをやったのが『サド侯爵夫人』と『我が友ヒットラー』という２つの劇です。
彼は東大全共闘との討論で「フランス革命の精神を表現しているのはルソーでもボルテールでもない。サドだ」

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅧ

例の檄文に見られる硬い秩序、封建時代に見られるような、秩序に対するあこがれがあって、
論理的なきっちりとした整合性の上に文学が成り立つと考えるようになります。
それらが安定していれば書きやすいのです。しかしどこにもありません。
しかたなくフィクショナルに作らなければなりません。彼はいろんな物を素材にしてそれをやっていきました。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅦ

　三島は明日の無い世界をフィクショナルに設定しないと文学は書けないと考えるようになっていきました。
自由と不自由の正面衝突、あるいは自我と禁止される領域（タブー）のない社会にタブーを設定しないと生きられません。
そういうことが三島の晩年を追いかけるように動いていったのです。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅥ

　先日の憂国忌式典において三島の文字で、『行動と責務』が飾ってありました。
責務、言論を語り思想を語ってきた己の責務として自決という行動を選んだのでしょう。
おそらく晩年、行動という方向性がはっきりしてきたのだと思います。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅤ

　安田講堂においても
三島「機動隊が押し寄せてきたら一人ずつ飛び降りろ。
そうすりゃ戦後の民主主義なんて柔な物だから恐れおののいて攻めてこれない」
結局全共闘の連中はみんな捕まって出てきちゃったのです。三島はずいぶん失望と怒りを禁じ得なかっただろうと思います。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅣ

　昭和43年佐世保にエンタープライズが入ります。全学連は「エンプラ寄港阻止！」。

三島「言挙げをした以上だれか体当たりしてでも阻止すべきだ」「安田講堂占拠でだれもあそこで死んだやつはいない」。

それ以前はここまで言っていません。この時に芸術と実生活が合致し始めます。二元論が成立しなくなっていきます。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅢ

これは二二六事件を取り上げた作品あたりから実行への要求が非常に強く高まってきて、
作品だけで終わらせる人工的なゾルレンの世界で芸術作品を作ることに自分自身の中の限界が来たのです。
もちろん才能の限界ではありません。
自分自身の実行に対する欲望が元々あったのを彼の特殊な才能でがんじがらめに縛ってきました。
いつか欲求はどこかで吹き出し始めました。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅡ

　芸術と実生活の二元論や、私小説批判について彼はこう言っています。
図書新聞掲載の『最後の言葉』インタビュー記事より、
「実は自分も作品と実生活を分ける芸術二元論でずっときたけれど本当はそうじゃなかった」

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩⅠ

こういうことを自分に課しているのです。日中は遊んでいます。
ディスコへ行って踊ったり、全て実現できる多重人格者のようにです。これも才能なんでしょう。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅨⅩ

小説は必ず7枚、演劇は弾みが付けば30枚こなします。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅧⅩⅨ

　克己心とか勤勉という意味でいうと、三島は銀座で飲んでいても11時になったら帰ってしまうのです。
他の連中は普通飲み出したら徹底的に朝まで飲まなけりゃ気が済みません。三島はきちんとその日の仕事をします。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅧⅩⅧ

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅧⅩⅦ

　古今集、日本の言葉、天皇が代用神の最高値に見いだそうとしました

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅧⅩⅥ

　彼はたくさんの代用神を必要としていました。天皇制もその一つでしょう。ヒットラーも含まれまれます。サドもそうです。
どれか一つを信じていたのではないと思います。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。

戦後日本と三島由紀夫の残した物」2006年平成18年ⅧⅩⅤ

　文化防衛論で天皇制を書いているように、ゾルレンとしての天皇も重要な存在でしょう。
彼の中にあった天皇制の考え方がゾルレンと重なります。

☆４月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。