野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

高尾梅郷を歩く

2010-03-05 | 散歩
 


 去年にひきつづき、早春の裏高尾周辺を歩いてきた。高尾駅からバスに乗ろうと思ったのだが、小仏行きのバス停はいつものように老老男女で長蛇の列。諦めて歩くことにした。20分ほど歩いて旧甲州街道の碑がある駒木野の付近まで来た。







 この辺には梅林が何箇所かあり、まとめて高尾梅郷と称されている。が手入れが行き届いてないせいか一部荒れてしまっている所も多い。外環道のジャンクションのあるこの辺りにはまだ往時の面影が見られる。







 梅の古木にナイロン紐が絡みついて痛々しい



 この旧街道を歩く楽しみは梅の花だけでない。道の片側がせり上がっているので、咲き出した野の花がちょうど腰の位置ぐらいにあって観察しやすい。勿論腹ばいになることなく写真も撮れる。


 ホトケノザとヒメオドリコソウは同じような所に咲くのだが、それなりにすみ分けもしているようだ。






 オオイヌフグリとショカツサイ






 これは最近多く見られるヒメツルソバ



 スミレも咲いていた



 廃屋も随所に見かける



 シナマンサク、ミツマタといった木の花も春を迎えている。






 これはモクレンか、もう蕾が綻びかけている。



 ゆっくり歩いて一時間、日影沢のマス釣り場付近まで来た。



 
 その先カーブを曲がって、緩い坂を上り左に折れて山道に入る。車一台通れるほどの狭い道を歩いて行くと森の図書館が見えてきた。本日は休館のようだ。




 この辺を流れる小沢は日影沢。早春のこの時期、沢にはいち早く野の花が咲きだす。



 大岩にへばりつくように群生している小さな花はハナネコノメだ。ユキノシタ科ネコノメソウ属の花の中では唯一花らしい花だ。






 白い花弁に赤紫色の葯が数本際立って見える。見れば見るほど可愛らしさに惹きつけられてしまう。



 すぐ傍にはユリワサビの花やチャルメルソウも見える。









 更に沢に沿って登っていくとコバイモ(訂正どうやらアズマイチゲの見間違い)も咲いていた。ものの本によると高尾周辺に咲くのはカイコバイモというらしい。ユリ科の多年草の花だ。バイモの仲間で小さいからコバイモというのだろうが、下を向いて咲いている姿が何とも風情がある。土の中からやっと顔を出したばかりなのか、特徴のある葉がまだ緑色になってない。






 ひき返す道の途中、時折沢に下りて花の観察をした。今年は寒い冬だったという印象が強いのだが、野の花にとってはそうでもなかったようで、3月初旬のこの時期にニリンソウやカタクリが蕾を付けていた。





 
 この様子では早咲きの桜も幾種類か咲きだしているかもしれない。そう思い、帰りがてら高尾駅傍にある桜で有名な多摩森林科学園に寄ってみた。ここで遅めの昼食をとり園内を歩いたのだが、咲いていた桜は寒桜と河津桜、豆桜や四季桜などの早咲きの数品種だけだった。未だ桜の季節には半月ほどかかるのだろう。
 これは小春日という桜で、まさに早春の桜といった薄紅色の花弁がとても印象的だった。



 <この辺で>

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