野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

梅雨の晴れ間に両神山を登ってきた

2012-07-01 | 登山

 八丁峠からのコースも考えたが、雨に降られたら岩が滑りロープなしではきつい。少しだけ迷って結局一番無難な日向大谷(下の赤線のコース)から登ることにした。

 登山口に着いたのは7時45分。

 

少し登ったところで両神神社里宮の鳥居をくぐる

 

 

 ギンリョウソウが枯葉の中から白い頭をもたげ始めていた。

 

 この時期春の花はほとんど終わり、夏から秋にかけて咲く花はまだこれから。なので、少ない花の姿を見かけると嬉しくなる。

コアジサイ、清涼感のある青色が清々しい

 

 30分ほどで会所。右に行くと七滝コースなのだが、左に折れて清滝小屋へと向かう

 

 ガクアジサイ

 

 エゾハルゼミ(恐らく)が大きな葉の上で日向ぼっこ

 

 

 一時間もしないうちに辺りは太古の森のように苔むした緑で蔽われた。八潮ツツジのシーズンも過ぎたせいか、登山者は思ったより少ない。黙々と緑の回廊を登りつめていく。

イワタバコの葉っぱ、紫色の花は見えない。もう終わったのか、それとも付近の標高を考えるとこれから咲くのだろうか

 

 これは春先から咲き残りのフタリシズカ

 

 こちらは咲き出したばかりのクワガタソウ

 

 登山口付近ではほとんど花を終えていたのだが、標高を1200mぐらいまで登ってきたこの辺りでは今が花の旬だった。

 

気配を覚え、見上げた先には物言わぬ古神がいた。

 

左わきを薄川の支流が流れている。苔むした岩にはヒメレンゲの金色が輝いていて美しい。

 

 

アマドコロには少なくなった蜜を求めて、ハナアブがぶら下がっていた。

 

 弘法の井戸で噴き出す汗をぬぐい、乾いた喉を湿らせた。

 

 大岩の上で古仏が数百年来の慈愛に満ちた眼差しを呉れている。

 

 まだ咲き残っていたオドリコソウ。山の中では時折こうした春の名残に出会える、それがまた嬉しい。

 

大きな葉を伸ばしたバイケイソウ

 

オオバユキザサ

 

ラショウモンカズラ

 

 9時半清滝小屋。何やら機械音がうるさい、後で知ったところではトイレを水洗にする為の工事だったようだ。

 

騒がしいので休みを入れずに登ることにした。ジグザグの急坂を10分で産泰尾根(道標では産体だが、私の十数年前の地図ではこうなっている)にたどり着いた。息が苦しく、膝に疲れがたまってきた。休みを入れながら登る。

 

標高も1500m近くになってきたら、植生が変わってきた。

ユニークな馬面のような形をしたイチヨウラン、名は一葉蘭から、根元には大きな一枚の葉があるのが特徴。

 

 山地に多いマイヅルソウ

 

 もうとっくに終わっているかと諦めていたツバメオモトに出会えたのは思いがけない喜びだった。

 

 40分ほどの数か所の鎖場を乗り切って、やっと両神神社が見えてきた。

 

 秩父三峰神社由来のものとされているオオカミの狛犬は、ずいぶんと親しみやすい表情をしている。

 

 

神社からはゆっくり30分かけて頂上へ

 

 

 

 

 天気は途中までよかったのだが、やっと展望のきく稜線に出たらガスが出てきたようだ。

 

 やっと頂上

 

 江戸のころからの信仰登山雰囲気が残る登山道、しかもこの時期でもたくさんの花に出会えた。

久しぶりの両神山じっくりと味わうことができ堪能した、合掌。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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