野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

高尾のシモバシラ

2011-12-29 | ハイキング

  

 この間通勤途中立川駅によって反原発の署名をしてきた。通り過ぎる人たちは忙しげで、署名用紙には目もくれず通り過ぎていく人がほとんどだ。9か月前に起きた原発爆発事故の頃の盛り上がりは、今やすっかり消えてしまったようだ。放射線の被害はいまなお現在進行形であるにも関わらず、まるで何事もなかったかのように無関心に先を急いでいく人が多い。政治的な意図は全くないのだが、私には「核」は我々の時代の科学のレベルでは取り扱ってはならないもののように思える。半減期が数十万年にもわたる放射能を無害化、無毒化する技術が開発される時までは、人類は「核」を封印して置くべきだというのが私の考えだ。

中山ラビに「人は少しずつ変わる」という曲があるが、この無関心さは原発の利権を貪ってきた勢力にとってはさぞ嬉しいことだろう。

 さて今日は高尾山のシモバシラ。もちろん、普通の霜柱ではなく、シソ科の多年草シモバシラの根元に出来る氷花のこと。今回は高尾から城山峠、大垂水峠から裏高尾と回ってきた。

 

 

私が初めて高尾にシモバシラを見に行ったのは6年前、その頃に比べると随分見に来る人が増えて、平日でもゆっくりとカメラを据えて写真を撮ることが難しくなってきた。 都心方面

 

 ここから城山方面に向かう。

 

  

 これはいわゆる霜柱。もみじ台を越え一丁平が近づいた辺りから、シモバシラが見られるようになってくる。植生保護のため数年前からロープが張られ中には立ち入られなくなったので、ロープ越しに撮ることになる。

 

 

 タマネギのよう

 

 貝殻

 

 水中メガネ

 

 さまざまな形を楽しむことができるのが、シモバシラ探訪の面白さ。うーんこれは何と言ったらいいか。

 

 

 この日は絶好の天気だったにもかかわらず、富士山はとうとう顔を出してくれなかった。

 

 

 時には蝶のように

 

 タコの足のように八方に 

 

 何か胸当て下着のようにも見える

 

 こちらの方がもっとそれらしいか

 

 これはカマキリの巣に似ている

 

 

 

 夢中で撮り歩いていたらいつの間にか城山までやってきた。

 

 依然富士は全貌を見せず

 

 ここから先はいくつかコースが分かれるのだが、一番シモバシラが見られそうな南高尾方面に下ることにした。

大洞山のちょっと手前でストーブを沸かして昼食。この付近がハイカーも少なく比較的じっくりと霜柱が観察できるスポットだ。

これは蝶の形。

 

 柿を半分に切った形

 

 ボーリングのピン

 

 横紋が美しい 

 

 

 大きな口をあけて

 

 ほんとにさまざまな形をして楽しませてくれる。バルタン星人

 

 サザエ

 

 

 糸車

 

 

 冬の短い陽が傾いてきた。暮れてしまうのはあっという間だ。大洞山から高尾山口までは7km近くあるので、ゆっくりしていたら暗い山道を歩くことになる。残念だがぼちぼち切り上げる頃だ。

 

 と急いでいたら、何やら山道脇に花が咲き残っている。ヒキオコシの花のようだ、咲きながらも既にドライフラワー化している。いや、ドライフラワー化しながらも尚咲いているといった方がいいか。その根性がすごい。

 

 

 お終いは南高尾随一の展望地からのワンショット。眼下の川は相模川、条件が良ければ前に丹沢山地を従えた富士山が望めるのだが……。

 

 この辺で。