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bloomberg ; (金融:重要記事) 12月04日07:00分、 目指すは「三河屋の三平さん」、地銀再生の鍵は原点回帰-再編圧力の中

2020-12-04 19:27:58 | 🤒アフターコロナの世界; 社会•経済•社会•文化など 資本主義の変貌、格差社会

 

◎◎  目指すは「三河屋の三平さん」、地銀再生の鍵は原点回帰-再編圧力の中

 

 
  • 新型コロナ禍での顧客対応が地域での銀行の役割を見つめ直す契機に
  • 地銀再編の行方占う試金石として今期決算の動向に注目-アナリスト
 

🏢□□☞☞  地方銀行のビジネスモデル改革の先にあるべき姿は「三河屋の三平さん」。地銀の経営戦略見直しや提携の動きが加速する中、金融庁銀行第二課長の新発田龍史氏はこう指摘する。

👨☞☞  三平さんは、漫画サザエさんに登場する酒屋の御用聞き。酒やしょうゆが切れる前に磯野家に顔を出し、必要な注文を取っていく。いわば、「ニーズ」を未然に察知し、「タイムリーにソリューション(解決策)を提供する」キャラクターだ。

本業収益が落ち込む地銀業界

実質業務純益の推移

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出所:金融庁

注:単位は1000億円、銀行単体ベース。 地銀と第2地銀、埼玉りそな銀の合計

▼▼⇨  マイナス金利下で収益多角化に取り組んでいた各行は、新型コロナウイルス禍への対応で顧客企業の資金繰りを全力で支えることが求められた。63行が加盟する全国地方銀行協会によると、同協会加盟行は、3-9月に申請があった既存融資の貸付条件変更16万件のうち、99.4%に応じた。

□□☞  新発田氏は、こうした危機下での顧客対応は「地銀が原点を見つめ直すきっかけになる」と捉える。中小・零細企業の倒産件数が高水準で推移する中、資金需要に対応しながら、特に不振の飲食や宿泊業では業種変更の相談に乗るなど顧客先に足を運ぶ理由は山積している。足を運べば融資や資産形成などのニーズを掘り起こすことができ、コンサルティングや証券運用などの顧客開拓にもつながる。

■■☞  顧客の把握は自らの改革や再編、提携に際して価値を生み出す武器にもなる。しかし、収益多角化を急ぐあまり、この原点を見失うケースもあった。

「餅は餅屋」

💴💴⇨⇨  コロナ禍の前に原点を見つめ直したのが島根銀行(松江市)だ。「第4のメガバンク構想」を掲げるネット金融大手SBIホールディングスから第1弾として出資を受けたのは昨年9月。当時は本業のもうけを示すコア業務純益で4期連続の赤字を見込むなど業績は低迷していた。皮肉にも赤字に陥ったきっかけは、マイナス金利下でコンサルティング機能を強化しようという前向きな取り組みだった。

▼▼▼⇨  「理想だけが走り、何をしていいか分からない状態だった」。森脇誠・総合企画グループ部長はこう振り返る。顧客の元に足を運ぶ集金業務を抑制し、投資信託や保険の提案で収益を上げようとしたが、逆に顧客離れを招いた。「マイナス金利が終われば上向くはず」との期待は、赤字が3期続いた頃に危機感に変わった。

Shimane Bank head office

松江市にある島根銀行の本店

Source: Shimane Bank Ltd.

💴💴△△  SBIグループの出資受け入れ△△後は、住宅ローンや保険、有価証券運用など幅広い分野で取り組みを一体化させた。すると、提携の中心ではなかった法人向け融資が大幅な増加に転じた。

□□☞☞  島根銀・総合企画グループの高瀬博隆次長は、有価証券運用や投資信託商品の対応に追われていたのが、提携によってSBIグループのノウハウやリソースを活用できるようになったことで「餅は餅屋」に戻ることができたと語る。いったんは抑制した集金業務を戻すなど顧客の元に足しげく通い、信頼関係に基づいた金融サービスを提供する「リレーションシップバンキング」を改めて掲げた。

🎆○○  2021年3月期の上期(4-9月)にはコロナ禍の中で4期ぶりにコア業務純益の黒字化を果たした。顧客中心の営業展開が奏功しており、当初22年3月期が目標だった通期での黒字転換は1年前倒しでの達成を見込む。

¤¤¤⇨  JPモルガン証券の西原里江アナリストは、島根銀など提携に踏み切った地銀の21年3月期決算が再編の行方を占う試金石になると指摘する。「収益改善効果が顕著であれば、再編や提携に手を挙げる地銀も増える可能性がある」という。

自助・共助・公助

🏢⇨🏦+🏦  再編に向けた地ならしは進んでいる。同一県内での地銀の経営統合を独占禁止法の適用除外とする特例法が11月27日に施行された。日本銀行は23年3月までに経営統合を決定した地銀に対する当座預金の金利上乗せ制度の導入を決め、再編を後押しする。

¤¤¤⇨  こうした動きにSBI証券の鮫島豊喜アナリストは「統合や再編を考えない地銀経営者はいないだろう」との見方を示す。ただ、足元では銀行同士や他業種と提携する地銀は全体の3割超の35行に上っており、「ただちに再編や統合につながるわけではない」と述べた。菅義偉首相の言葉になぞらえると「自助・共助・公助」の3つの観点からの取り組みが進んでいると指摘した。

方向性 主な取り組み
自助
  • 千葉銀行:預かり資産・法人ソリューション収益向上
  • 静岡銀行:ストラクチャードファイナンス事業開始
共助
  • 東邦銀行、北洋銀行、北越銀行など10行:システムなどで連携(TSUBASAアライアンス)
  • 島根銀行、福島銀行、筑邦銀行など:SBIと資本提携
公助
  • 公的資金注入をしやすく申請条件を緩和した改正金融機能強化法の利用など

(注:SBI証への取材に基づきブルームバーグ作成)

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