竹藪の月光

家の近くには竹藪があっちこっちにある。

私は時々その中に入る。

いろいろと幻想の世界に引きこまれる。

竹の中からかぐや姫が誕生したように。

一軒の小さな居酒屋が
ある。　
今は使われていないようだ。
こんな竹藪の中に来る客などいたのだろうか。
幻の客を相手にしていたのだろうか。

来てみたかったな。

「ほととぎす

大竹藪を
　
もる月夜」

　　　　（芭蕉）

高くうっそうと茂った竹藪の間から、

月の光が静かに射し込んでいる静かな夜である。

折しも藪の上をほととぎすが一声するどく鳴いて飛んでいった。

という訳がついています。

芭蕉は夜の竹藪の中を散策していたのです。

同じ空気を感じる喜び。

私も竹藪大好きです。
竹筆や竹細工が好きだから。
竹藪仙人と言われそう。
この居酒屋を借りて
幻の客を呼ぼうかな。
是非立ち寄って下さい。

いらっしゃい！


ほととぎすの鳴き声

聞きながら

一杯どうぞ。

合掌