快気分析

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仕組みとアプローチ -  大分県の地割れ発生をどう見るか

2017-05-21 12:28:03 | 地震 津波
 大分県で地割れが発生したとの事です。

引用開始(一部抜粋)

https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20170521-567-OYT1T50000.html
宅地など広範囲に地割れ40か所、住民2人避難

00:27読売新聞

 大分県豊後大野市は20日、同市 朝地 町 綿田 で少なくとも40か所の地割れを確認したと発表した。

 宅地や田畑、市道など半径約150メートル内に点在しており、長さは約1〜20メートル。同市は市道を一部通行止めにするなどして注意を呼びかけている。

 発表によると、16日午後3時半頃、住民から「自宅敷地内に地割れが起きている」との連絡が市にあった。県などと調査したところ、広範囲で地割れが確認されたという。市は、県など関係機関と対策を協議している。市に連絡した1世帯2人は自主避難している。

引用終了

 地割れの方向、発生した場所の傾斜状況など、全容をまだ把握していないので、熊本地震や薩摩半島西方沖地震同様に、地殻の横ずれ変動によるものなのかどうかはわかりません。
 ただ依然に記事で書きました通り、熊本地震にしろ、薩摩半島西方沖地震にしろ、横ずれが一部だけ発生した場合、そこかでその変動を吸収するクッションのような地殻が大規模に存在しないのであれば、横ずれは隣接域、或いはやや離れた場所に拡大していくはずなのです。
 薩摩半島西方沖地震発生後に熊本地震の震源域との間に位置する海域の海底で同様な地割れが発生していたのかどうかは、海底の事なのでなかなか確認できないかも知れません。
 そしてそれでは今度の大分県の地割れが熊本地震のような大規模な地震の前兆なのか?と言うと、それはわかりません。
 地割れが発生が仮に横ずれの地殻変動によるものであったならば、この地殻変動が固着せずスロースリップのようにスムーズに滑ったと言う事になり、かえって安心材料になるのかも知れません。
 ただこの場合でも地表だけの地割れの話に過ぎませんので、地下の数kmとか数十kmとかがスムーズに滑ってくれているのかどうかまではわかりませんので、今後に地震に結びつくのかどうかはわからないと思います。
 そして仮に地表も地下もスムーズに滑ってくれているのだとしたら、今度は地割れが発生していない隣接域、或いは少し離れたエリアに固着が有ってストレスがその分かかっている事にもなるのか、或いはクッションのような広域の地殻で変動を吸収してくれているのかと言う事になるかと考えられます。
 ただこの横ずれの地殻変動は長期継続しているので、多少のクッションで吸収し切れるのかどうかは疑問となります。
 そしてまた隣接域などがスムーズに地割れだけで滑ってくれるのか?それとも地震を伴うものなのか?と言うのも地殻やストレスなど全容が把握できていませんので筆者にはわかりません。
 依然に記事にしました阿蘇山のRMS振幅計データの異変が今回の地割れと関係しているのかどうかも含めて、今後の展開を見守って行くしか有りません。