リニア新幹線のトンネル工事が進む岐阜県瑞浪市の大湫(おおくて)地区の井戸やため池などの水位の低下が相次いでいる。
JR東海は14ヵ所で水位の低下を確認し、トンネル工事による湧水が原因と見ている。
同社は、13日の住民説明会で、井戸水を上水道に切り替える工事をするなど対応をとると説明。代替えの水源確保や住民への補償など対応を進めるつつ、リニア工事は中止せず進める予定だ。
リニアは工事区間のうち86%がトンネル区間となっているが、大湫の事態が静岡県が抱えているトンネ工事未着状態に少なからず影響する可能性がある。
静岡県の問題解決に、近くの田代ダムの地下水を還元するという方法が浮上しているが、水質、量などで必ずしも大井川の水に代えることができるのか疑問視されている。
現在、静岡県知事選挙戦が行われているが、主要2候補ともリニア推進を公約にしており、果たして、水問題を解決してリニア推進が可能なのか。岐阜問題は改めて困難な問題を投げかけている。「関連:5月15日」