まりっぺのお気楽読書

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神聖ローマ皇帝フェルディナント2世皇女 ツェツィーリア

2011-05-06 00:34:44 | ハプスブルク帝国の妃・皇女
何ごとも実家しだいなのか…
フェルディナント2世皇女 ツェツィーリア・レナータ
                フォン・エスターライヒ
ポーランド王ヴワディスワフ4世妃


1611~1644/在位 1637~1644

フェルディナント2世とマリア・アンナ・フォン・バイエルンの三女です。
        
従兄にあたるポーランド王ヴワディスワフ4世の結婚相手に選ばれ
26歳の時に結婚しました。
結婚の年の2月に父フェルディナント2世は亡くなっていますが
式は9月につつがなく行われています。

フェルディナント2世、3世はバリバリのカトリックで
新教を相手に、カトリック改革(対抗宗教改革)を敢行中でした。
スウェーデン(新教)と関係が良くないポーランドを取り込みたかったのかもしれません。

挙式当日にワルシャワで戴冠式を行ったのですが、これにポーランド貴族大激怒!
(当時の)首都クラクフ以外で戴冠式が行われたのは初めてのことでした。

ヴワディスワフ4世の父ジグムント3世(カトリック)は母方から
ヤゲェウォ家の血を引いていますが、スウェーデン王家の出なので
揚げ足をとられたのかもしれません。

ま、とりあえずポーランド王妃になったツェツィーリアは
宮廷を自分好みに変えていきました。
勝手な想像だけど、ハプスブルク家の宮廷と比べたら
ポーランド宮廷って地味そうじゃない? 違ったらごめんなさい

ヴワディスワフ4世には愛妾Hedwig Luszkowskaがおりました。
ツェツィーリアは彼女に縁談をもちかけて追い出したらしいです。

また、ツェツィーリアはカトリック支持、ハプスブルク家支持で
大法官イェジ・オッソリンスキやラジヴィウ公爵と手を結び
ヴワディスワフ4世の親友で影響力を持っていたアダム・カザノフスキの一派と対立しました。

ツェツィーリアは結婚後2~3年は発言力があり、人事にも口出ししました。
逆にカザノフスキの力は衰えていきます。

しかし、ヴワディスワフ4世は「ハプスブルク家は思ったより助けてくれないな」
なんてことを考え始めます。
もしかしたらカザノフスキの入れ知恵かもしれません。
ヴワディスワフはツェツィーリアのアドバイスを無視するようになります。

ツェツィーリアはポーランド宮廷では人気があり
義姉アンナ・カタリーネとは仲良くなって劇場に行ったりと、私生活は楽しかったようです。

王女が二人生まれていますが幼くして亡くなっています。
33歳の時感染症で亡くなりました。

パワフルな人だったみたいです。
嫁ぎ先によっては、もっと政治的に力を発揮して名を上げられたかもしれない人ですね。
王子を生んだり長生きしていたら状況も違っていたかもしれません。

ちなみに、その後ヴワディスワフ4世が再婚したマリア・ディ・ゴンザーガも
けっこうパワフルな人でした。
ヴワディスワフ4世は強い女性が好きだったのかしらね?
政略結婚だから単なる偶然か…

(参考文献 江村洋氏『ハプスブルク家』 Wikipedia英語版)

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2 コメント

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Unknown (エリア55)
2011-05-06 20:19:25
今、塩野七生の「イザベッラ・デステ」を読み返してるんですよ^^
彼女が歴史上で一番好きな女性なんですけどね、というより憧れの人・・・
再婚相手のマリア・ディ・ゴンザーガって方
ゴンザーガだから全く関係無いという方でもないですよね~^^
ホントにヨーロッパの貴族王族って親戚ですね~@@
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イタリア (まりっぺ)
2011-05-09 02:12:46
エリア55さま、こんばんわ

イタリアと言えばメディチ家やボルジア家が有名ですけど、古代ローマ帝国があったでけに、それ以外にも名家が多いですよね。
詳しくはないのですが、エステ家をはじめファルネーゼ家、スフォルツァ家、サヴォイア家などなど各公国を治めていた歴史ある家が多いですよね。

革命後のどさくさでイタリアとかロシアの亡命貴族が英国文学の中でけっこう胡散臭いポジションにおかれてしまっているのですが、中には本物もいたかもしれません。

イタリアの名家については、ブックマークの『ルネサンスのセレブたち」というブログがすごいですよ!
返信する

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