L'ABBESSE DE CASTRO
1839年 スタンダール
世のお父さん、お母さん、嘆きましょう
やっぱり、子供は親より恋人を選びますよ。
誰でも覚えがありますね? 親といるよりは恋人といた方が幸せだったり
一刻も早く親元を離れて愛する人と暮らしたいという思い。
でもそれが度を過ぎると・・・っていうお話です。
舞台はイタリアです。 男性が熱そうですね!!
裕福な家の娘で絶世の美女、そして修道院で育った清らかな少女エーレナは
自宅に帰って来ると、山賊の息子で自らも山賊のジュリオと恋に落ちます。
清い関係の二人でしたが、エーレナの両親は二人の愛を許しません。
そんな時、ある戦いでジュリオはエーレナの兄ファビオを殺してしまいます。
エーレナは修道院に戻され、彼女の母親であるヴィットリアの策略で
ジュリオが死んだと思いこんでしまいます。
エーレナには虚栄心が芽生え、修道院長の地位を手に入れて
愛人をつくり子供を身ごもります。
裁判によって幽閉されたエーレナの耳に
ジュリオが生きていて優れた軍人になっているという話しが入ります。
王族と一般人の結婚もタブーではなくなり、もはや死語となりつつある言葉ではありますが
やっぱり恋愛の醍醐味は “ 身分違い ” でしょう
シチュエーションも多種多様ですが、ロマンティックで物語になり易いですね。
だからって山賊と尼・・・(正確には別れてから尼僧になってます)
すごい取り合わせです。
親の選んだ相手としか結婚できないっていうのも、人権蹂躙だと思いますが
このエーレナっていう娘もちょっと我を通し過ぎでないかしら?
息子を殺した相手との愛を親が認めるわけないと思いますが
彼女は頑なにジュリオへの愛を貫こうとします。
そしてエーレナの母ヴィットリアですが、才気の塊と言われてますが
娘の言うままに修道院長の地位を買い与え、娘が不貞の罪で幽閉されれば
逃がすために地下トンネルを掘ってしまうという親ばかぶりがすごいです。
いくら裕福だからって・・・地下トンネル。
しかしエーレナは、全財産を投げ出さんばかりに娘を助けようとする
母親に対しても、恋人ととの仲が引き裂かれたという恨みを露にします。
せつないねぇ、お父さん、お母さん・・・
どんなに手塩にかけても持ってかれてしまうものなんですねぇ・・・
他二篇『箱と亡霊』『ほれぐすり』は男性の嫉妬が招いた悲劇が題材になっています。
ラテン系の方々の愛は情熱的だと聞いておりますが
日本人だって嫉妬深さが激しい人はいますよね? 最近特に。
だんだんラテン化しているのでしょうか? 温暖化のせい?
1839年 スタンダール
世のお父さん、お母さん、嘆きましょう
やっぱり、子供は親より恋人を選びますよ。
誰でも覚えがありますね? 親といるよりは恋人といた方が幸せだったり
一刻も早く親元を離れて愛する人と暮らしたいという思い。
でもそれが度を過ぎると・・・っていうお話です。
舞台はイタリアです。 男性が熱そうですね!!
裕福な家の娘で絶世の美女、そして修道院で育った清らかな少女エーレナは
自宅に帰って来ると、山賊の息子で自らも山賊のジュリオと恋に落ちます。
清い関係の二人でしたが、エーレナの両親は二人の愛を許しません。
そんな時、ある戦いでジュリオはエーレナの兄ファビオを殺してしまいます。
エーレナは修道院に戻され、彼女の母親であるヴィットリアの策略で
ジュリオが死んだと思いこんでしまいます。
エーレナには虚栄心が芽生え、修道院長の地位を手に入れて
愛人をつくり子供を身ごもります。
裁判によって幽閉されたエーレナの耳に
ジュリオが生きていて優れた軍人になっているという話しが入ります。
王族と一般人の結婚もタブーではなくなり、もはや死語となりつつある言葉ではありますが
やっぱり恋愛の醍醐味は “ 身分違い ” でしょう
シチュエーションも多種多様ですが、ロマンティックで物語になり易いですね。
だからって山賊と尼・・・(正確には別れてから尼僧になってます)
すごい取り合わせです。
親の選んだ相手としか結婚できないっていうのも、人権蹂躙だと思いますが
このエーレナっていう娘もちょっと我を通し過ぎでないかしら?
息子を殺した相手との愛を親が認めるわけないと思いますが
彼女は頑なにジュリオへの愛を貫こうとします。
そしてエーレナの母ヴィットリアですが、才気の塊と言われてますが
娘の言うままに修道院長の地位を買い与え、娘が不貞の罪で幽閉されれば
逃がすために地下トンネルを掘ってしまうという親ばかぶりがすごいです。
いくら裕福だからって・・・地下トンネル。
しかしエーレナは、全財産を投げ出さんばかりに娘を助けようとする
母親に対しても、恋人ととの仲が引き裂かれたという恨みを露にします。
せつないねぇ、お父さん、お母さん・・・
どんなに手塩にかけても持ってかれてしまうものなんですねぇ・・・
他二篇『箱と亡霊』『ほれぐすり』は男性の嫉妬が招いた悲劇が題材になっています。
ラテン系の方々の愛は情熱的だと聞いておりますが
日本人だって嫉妬深さが激しい人はいますよね? 最近特に。
だんだんラテン化しているのでしょうか? 温暖化のせい?
カストロの尼 他2篇 岩波書店 このアイテムの詳細を見る |