CANNERY ROW
1944年 ジョン・スタインベック
スタインベックといえば、ノーベル賞作家で
『二十日鼠と人間』や『怒りの葡萄』など、社会派の作家と思ってました。
したがって読んだこと無かったんですが、古本市で見つけて
ちょっと面白そうなので読んでみました。
たぶん、書いてて楽しかっただろうな と思える一冊でした。
登場人物の中に根っからの悪人はいません。
エピソードは純朴なものや、慈善精神が感じられるものばかり。
素朴な人々の交流は温かく、村を取り囲む自然は優しい。
ハムサンドやステーキはとてもおいしそうです
街のはなつまみ者マックとその仲間が人の良い先生のためにビックリパーティーを開こうと
企てたことから起こる小事件、大事件に、街の人々の小さなエピソードが盛り込まれ
最後はパーティーが成功のうちに終わる、っていう素朴で単純なお話です。
この物語はスタインベックが『怒りのぶどう』を書いた後に書かれたもので
箸休め的な作品に思われがちです。
人々の心理なんかも深く描かれているわけではありません。
でも、何気ない人々の日常にこそ物語が潜んでいるんだなぁ、としみじみ思われて
(当時の)アメリカ人に愛されたっていうのが分かる気がします。
単純な労働、単純な毎日、単純な人間関係、単純な風景
今となっては取り戻すことができなさそうなだけにセンチメンタルな気持ちになります
突然関係ないエピソードが登場して と思っていたら
アンダスンの『『ワインズバーグ・オハイオ』に影響を受けたと聞いて納得です。
無論、あちらはもう少し沈みがちだったけど、やはり一つの街を舞台にしたエピソードが
織り込まれている良い作品だったもの。
どうやらスタインベックは、実際に物語の舞台になった街に住んでいたみたいで
短篇の中にも度々登場します。
よっぽど愛着があったんですね
こちらに『キャナリー・ロウ』が収められているらしいです
1944年 ジョン・スタインベック
スタインベックといえば、ノーベル賞作家で
『二十日鼠と人間』や『怒りの葡萄』など、社会派の作家と思ってました。
したがって読んだこと無かったんですが、古本市で見つけて
ちょっと面白そうなので読んでみました。
たぶん、書いてて楽しかっただろうな と思える一冊でした。
登場人物の中に根っからの悪人はいません。
エピソードは純朴なものや、慈善精神が感じられるものばかり。
素朴な人々の交流は温かく、村を取り囲む自然は優しい。
ハムサンドやステーキはとてもおいしそうです
街のはなつまみ者マックとその仲間が人の良い先生のためにビックリパーティーを開こうと
企てたことから起こる小事件、大事件に、街の人々の小さなエピソードが盛り込まれ
最後はパーティーが成功のうちに終わる、っていう素朴で単純なお話です。
この物語はスタインベックが『怒りのぶどう』を書いた後に書かれたもので
箸休め的な作品に思われがちです。
人々の心理なんかも深く描かれているわけではありません。
でも、何気ない人々の日常にこそ物語が潜んでいるんだなぁ、としみじみ思われて
(当時の)アメリカ人に愛されたっていうのが分かる気がします。
単純な労働、単純な毎日、単純な人間関係、単純な風景
今となっては取り戻すことができなさそうなだけにセンチメンタルな気持ちになります
突然関係ないエピソードが登場して と思っていたら
アンダスンの『『ワインズバーグ・オハイオ』に影響を受けたと聞いて納得です。
無論、あちらはもう少し沈みがちだったけど、やはり一つの街を舞台にしたエピソードが
織り込まれている良い作品だったもの。
どうやらスタインベックは、実際に物語の舞台になった街に住んでいたみたいで
短篇の中にも度々登場します。
よっぽど愛着があったんですね
スタインベック全集 (9) 大阪教育図書 このアイテムの詳細を見る |
こちらに『キャナリー・ロウ』が収められているらしいです