森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「ハゲタカ」と「我が家の歴史」

2011-03-27 23:16:12 | テレビ・ラジオ

テレビのお仕事は、正しい情報を流す事と人々を楽しませる事。
「今、自分が出来る事をやる」ということが、今の時代のみんなに課せられた課題かもしれません。そんな課題にテレビも応えていると思われた企画「我が家の歴史」の再放送でした。

このドラマを今やったのは、とっても意味があったのではと思いました。不思議と元気になるのです。以前見た時は、ちょっとお祭り気分に感じたこのドラマ。なぜならいろいろな人が、昭和史を彩った人たちを演じ、思わず目がそちらにいってしまったりしていましたから。だからなのか前回より今回の方が感動も大きかったように思います。

前回の第三夜、藤原竜也君中心の感想は→こちらです。

その竜也君のシーンですが、何回見ても良いですよね。手塚先生、大好きです。その大好きな手塚先生をこれまた大好きな竜也君が演じていて、しかもイメージぴったり。短いけれど楽しいシーンでした。

今回はその遊びの部分である著名人登場シーンに気が散らなかったからか、本編のストーリーを堪能しました。

登場人物は何処にでもいるような人たちと言う設定でありながら、実は何処にでもいるような人たちとは到底思われない人たちです。各々波乱万丈な人生です。

でも、もしかしたら平凡で何もないような人生を送っているようにしか見えない人たちも、実はひとりひとりが、それなりの波乱万丈な人生を送っているのかもしれないのですね。

此処はたどり着いた場所。此処で安穏に生きる。そんな事が許される事のなかった主人公の女性。その家族たちも然り。

でも彼らはどんな時でも笑っていました。

このドラマには様々な個性豊かな人が登場してきますが、本当にみな愛すべき人たちでしたね。最初から最後まで失敗ばかりのろくでもなかったお父さん。次女の夫は10年のらりくらりして、だけどようやく約束の小説を書き上げると言う設定。だけど皆、そのろくでなしの父をのらりくらりしていた夫を許し続け愛し続けているのです。

この物語では、最後までお父さんが何かで成功すると言う話を描かれる事もなければ、やっと書き上げた小説がその後ベストセラーになるというエピソードも描かれていません。人生とはそんなもの。

でも彼らの人生が、だからと言って軽く感じる事もなく、なんだかジーンと来るのですね。

最後は「私」の運動会でのパン食い競争のシーンで終わります。

目の前にぶら下がっているパンに、果敢に挑戦して何とかぱくつき走っていく、だけど笑いながら・・・

このドラマから「頑張れエール」聞こえませんでしたか。

なんとなくそれが私には聞こえてきて、ちょっと泣けました。

 

このドラマの前の昼間時間にNHK-bshiで見ていたのが「ハゲタカ」一挙放送です。

これは前も見たかったのですよね。でも夜は、大河以外は余りかからない我が家です。夜はお気楽路線が多いのですよ。

この「ハゲタカ」、本当に面白かったです。最初は何で今この番組なのかと思いました。赤字企業に近づいて再生させると言って乗っ取り、他に転売すると言うファンドの仕事。お金に欲、日本を買い叩くと言うような言葉・・・エンディングも、人々が舞い降りてくるお金を手に取ろうとすると幻のように消えていくと言う映像で象徴的です。例えば「我が家の歴史」が今に相応しいと思えば、これはどうなのかと思ってしまったのでした。

でも主人公の通称「ハゲタカ」と言われる鷲津のその深層にあるものを知っていくにつれ、「ハゲタカ」と言う名前からは程遠い人間くささを感じて物語の中に引きこめれていくのでした。

お話の概要はこんなところで→ここ

専門用語が多くて、知識ない私には迂闊に書けないことも多いのですよ。だけどなぜか「ホワイトナイト」は知っていたぞ、って威張っても仕方がありませんね。まあ、言える事は、大森南朋はカッコいいなって言う事ぐらいでしょうか。

テーマはどうなのかと見始めたときにはそう思ったのに、最後まで見終わった時に感じたのは、人間の再生への強さでした。そして良作の力を思い知ったように思いました。

ドラマと言うのはホイホイと作っているわけではないと、私は思っています。視聴率やスポンサーの顔色ばかり伺って作っても、または今はこれが流行と世の中の空気を読んで作っても、それは結果として出てきてしまうものなのだと思います。作り手が心と気合と魂をこめた作品は、視聴率関係なくしっかりと受け止められていくものだと思います。

ドラマ好き故にドラマの良作で元気になれる、映画好きなら名作で元気になれる、本を読んで元気になる、歌を歌って元気になる、どれかは素晴らしくてどれかは見下されるもの、そんな事はではありません。いずれにしてもそこには人の力が存在しているのだと思います。

 

※アップするのがかなり遅くなってしまいました。今日もwowowで「臓器移植コーディネーター」と言うのを見ましたが、重いテーマで見ごたえ十分。でもテーマが重過ぎる。ふと気が付くと眉間に皺を寄せて見ていました。

「江」も見ましたよ。茶々を中心に見てしまいました。母が亡くなって、その代わりに姉妹を守ろうと言う姿が美しいと思いました。

 


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