森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

逃げる女といがぐり頭

2018-02-21 01:50:31 | 梢は歌う(日記)

街を歩くと、時々驚くような何とも説明のつかない出来事に遭遇する事があります。またはさりげない面白いシーンとかにも出会える事もあるでしょう。

まさに昨日のささやかな出来事がそれだと言えるかもしれません。

 

昨日は朝一番で予約してあった病院に行きました。病院と言っても皮膚科で、ご心配なくです。

病院に向かう道に大きな横断歩道があって、そこを歩いて渡っている時に、ひとりの年配の女性が私を足早に抜いて行きました。私は時間に余裕があってのんびりと散歩気分で歩いていたので、後ろから来た人に抜かされようが別に構わなことだったのです。

ところがその人、抜きざまに、私の顔を振り向きながらジロって見たのです。振り向いたら後ろの人と目が合うなんて事もあるでしょう。ところがその人、二度も三度も振り向いて、あからさまに上から下までじろじろと見るんです。横断歩道でですよ。

もう絶対に挙動不審です。

普通だったら、思わず鏡を取り出して、口紅とかが大きくはみ出しているのかしらとかコートの後ろが大きくめくれていたのかしらとか不安になるレベルです。

だけどたまたまその日の朝は電車の中で友人と会い、短い時間を楽しくおしゃべりして別れたばかりだったので口紅の心配はなかったのです。コートの裾は思わず確認してしまいました。こちらもセーフ。

いずれにしても、失礼の極みです。何かあったとしてもです。

思わず私、言いました。

「どうかなさったんですか ?」

「なんですか ?  」って。

返事もしないで、また振り向くもんだから二回も言ってしまいました。

それも私、私が中学生だった時代に流行っていた「何、ガン飛ばしてんだよ~ !!」みたいに言ったわけじゃなく(知ってます? ww)って普通に聞いたんです。

だけどその人、横断歩道を渡り切ったら、その人チョーハヤハヤですたこらさっさと歩いて行きました。

しかも何度も振り返りながらですよ。返事もしないで、謝りもしないで。

 

何あれ !?

要するに逃げているわけ?

失礼な態度に、「なんですか ?」って私が言ったから ?

気持ち悪い人だなあって思いました。だいたいジロジロの理由は不明のまま。

 

しかもおばあちゃんの癖に足が速くて、あっという間に100メートル以上先に行ってしまったのです。

ずっと先に行ったので、私もホッとして、なんだったんだろうかと思いながらずっと先に行ったその小さくなった姿に目が行った時、またその人は立ち止まり私の方を振り返って見たのです。

その人から見たら、「ここまで来れば安心ね。」とか思っているのかしらとか思うと、はぁああってため息が出そうになりました。

妄想癖のある人なのかしら。それとも私が何かに取りつかれていて、あの人にはそれが見えちゃったとか…って私が妄想してどうするんだ。

 

ああ、だけど、今これを書いていて、ちょっと怖くなってしまいました。

だって私、背が低いので、それは要するにコンパスが短いって事で、そういう意味では足が速いとは言えないのですが、近頃お出掛けも多くしかも歩きで生活しているので、意外と一般的な足の速度は持っていて、そんなには遅くないつもりなんです。その時も私、散歩気分でと書きましたが、気持ちはのんびりでも普通に歩いていたんですよ。

なのにあの人、あっという間にずっと先に居たんです。しかも走っては居ないようだったのですが。いや、走れないでしょう、普通。

じゃあ、私の方が見えない人を見ちゃったとか・・・ね。怖い怖い。

 

 

昨日はW病院の日。午後からは歯医者に行きました。

その帰り道、誰も歩いていない道で小学生の子供とすれ違いました。

その時ふと、先日の教育懇談会での地域の校長先生が言った「挨拶が出来てない。」と言う言葉と、一緒にボランティアをやっている方の、やはり挨拶が出来ない子供の話を思い出したのです。

「そうかなあ。」と私は思いました。ときどき私は子供の方から可愛らしい挨拶をしてもらって、幸せな気持ちになった事がたびたびあるからです。それに私の方も、すれ違うたびに挨拶なんかはしませんから。

だけど挨拶されたら、挨拶をするのは普通の事ですよね。

ふとその事を思い出したのと、本当に誰も歩いていない寂しい道だったこともあって、私はそのひとりでとぼとぼと歩くいがぐり頭のすれ違った子供に、

「お帰り~」と言ったのです。

 

その子がどんな反応をしたと思いますか ?

 

なんと !

唇を前に突き出してチョー変顔をしたんです。

思わず私の頭の中で、校長先生とボランティア仲間の言葉がリフレインしてしまいました。

 

でも私、だてに二人の男の子のお母さんや多くの子供たちと触れ合ってきたわけじゃないんですよね。

あまり動じないんです、そう言うの。

だから私もチョー変顔で挨拶を返してやりました。そして言ってやったのです。

「おばちゃんの勝ね。」って。

「違う。僕の勝だ !」と少年は言いました。

「ううん。おばちゃんの勝よ。」と私は言って、さっとその場から立ち去りました。

後ろから

「僕の勝だからね。」って言う声が聞こえたけれど、もう振りむいてあげませんでした。

なんだかおかしくて笑いが込み上げてきました。

 

だって私の勝ですよ。

君から声を引き出したのですからね。

 

 

何もないように見える日だって、本当はそんな日などないんだって私は思っているのです。

 

だけど昨日姉は娘と孫を連れてシャンシャンを見に行くと言うスペシャルディーでした。(羨ましい。)

すぐ下の妹はやはり病院の検診で半日を費やしていました。

一番下の妹は、ネットでマッサージ器を買ってもらったとかで画像を送ってきました。

私もダブル病院以外にも花を買ったり家で映画を見たり、夜は仕事。それなりの楽しい一日でした。

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする