森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

相棒Season 4-19「ついていない女」

2012-01-20 15:45:19 | ドラマ(相棒)

相棒Season 4の頃は、私もブログを始めたばかりでした。書いた記事が消えるなんてアクシデントがあることも知らなくて、けっこう気合を入れて書いた感想が、最後の投稿を押した途端に消えてしまった時には、タイトルの「ついていない」と言う言葉も皮肉に感じて、かなりのショックと脱力感。二度と同じ文章は書けないと思いました。でも機会があれば、欠番は書いておこうかなと今回の再放送で再チャレンジです。それにtenの「つきすぎている女」を見た後では、やっぱり必要かなと、更に思ってしまったりもします。

しかしやっぱり、見直してみればこの回、「相棒」の中でも傑作選に選ばれるような内容じゃないかと思いました。

「さよなら、ついていない私。」

月本幸子は自分の夫を殺した堂島を撃ちます。その時返り血がバッとコートに飛び散りました。その前の外した銃弾は、飼っていた蛇の檻の鍵に当たる所も、弾痕と弾をそこで見つけると言うラストの伏線で、なかなかの映像でしたね。

「さよなら」と言っても、つきなし神は別れてはくれず。(注、「つきなし神」なんて言葉は出てきません。)

エンスト。←ついてない!

だけど空港まで送ってくれると言う親切な人が助けてくれました。←ついてる~、私。

しかし助けてくれた親切な男たちは右京さんと薫ちゃんで警察の人。←ついてない!

 

何も何も、こんな所で警察の人に助けられなくても。やっぱり最大級についていない女なのかもしれません。

車の中での、幸子の言葉が気持ちの揺れを表していて面白かったです。

「私、ついてますよね。」二人に助けられて言う幸子。

「ええ、ついてますよ。」と即答する右京。でも後で考えると、この意味はもっと深い意味があったんだなと思いました。右京さん、怖い!!

しかし二人は警察で、しかも一人はこんなことを言います。

「今時の流行なんでしょうかね。」とコートと服が合っていないことを指摘します。
「変わったコーデネィトだなと思って。」

そりゃ、失礼な質問よね。

幸子が何もしていない人でも、車を降りたくなってしまいそう・・。

でも右京はベンチにわざと置いたコートを持って追いかけてリムジンバスに乗り込んできます。

 

そりゃあねえ。右京さんは最初から、この女性が誰で何をしたかも分かっていない段階から疑っていたわけですから逃すわけがありません。堂島が最後につかんだ足首に、つまりパンツの裾に付いていた血の染みを見逃さなかった右京。

この回、相棒ファンにはビンビン来るようなことばかりです。

ここからは右京さんはバスの中。そして薫ちゃんはその駒として動きます。

この設定、面白かったです。動かない右京が薫との連携で次第に幸子を追い詰めていく・・・

ふと、元日スペシャル「ピエロ」は細かい事は違うけれど、この反対の設定だったのねと思いました。

バスの中では、幸子のついていない笑えない過去の話に、右京さんは笑わなかったけれど、私は思わず笑ってしまいました。だって、大学受験のその日に家が火事になって、新婚旅行から帰ったら、家が空き巣に入られていたなんて・・・アハハ・・・おい、笑うところじゃないだろう・・・本当に「ついていない女」、幸子。

薫が犯行現場にたどり着いたところから、ドキドキ度が三倍にアップ。
「不自然なところを探すのです。」と電話で指示する右京。

キッチンにある虎の敷物を見つけ
「思い切り不自然じゃないか~!!」と薫。

あった!

と、右京さんに連絡しようとした時に電池切れ。

その前に電話を掛け捲らなければならなかった薫。納得の展開です。充電しとけよと言う突っ込み無用な所が「相棒シナリオ」のレベルの高いところなんですよね。

空港ではどんどん先に行こうとする幸子。それを執拗に追いかけていく右京。

肝心なところで電話はツー。

が、右京は幸子の腕を掴む。

「今日はご主人の亡くなった日だったのですね。」・・・その情報は何処で、右京さん?やっぱり引き止める為の勘?

無表情でその腕を振り払っていこうとする幸子。

そこに再び薫から堂島発見の連絡が入ります。

面白かったですね、このシーン。ドキドキと心拍数も上がりました。

 

物語はこの後の取調室と花の里でのシーンも素敵でした。

右京さんがバスの中で言った

「あなたは月本幸子以外な者にはなれないのですよ。すべてを捨ててやり直すなんて無理です。」も印象的でしたが、花の里の薫ちゃんとたまきさんの会話も良かったです。

「今までついていなかった分、これからはつきまくる。」と言う薫ちゃん。その事は否定しないにしても、たまきさんは
「ついている、ついていないではなく、物事は見方ひとつで変わる。二つの側面を持っている。」と言うようなことを言っていましたよね。

メモは取らない主義なので、正確な台詞ではありませんが、なかなか奥が深かったですよね。

月本幸子は香港に行ってしまえば、偽造パスポートを受け取るところも既に捕まっていて、結局は良い展開にならなかったと思います。

 

最初に幸子が言った
「私、ついていますよね。」
「はい、ついてます。」は適当な返しではなく、真実であったと思いました。

幸子が一番ついていたのは、右京と薫に出会ったことですよね。

しかも撃った堂島は死んでいなかったと言うおまけ付き。

本当に良かったです。

と言うわけで、この幸子さんがまさかの展開に・・と言うのが「つきすぎている女」でしたね。

 

コメント (2)
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