2013年10月号「リベラルな夫婦」はこちら。
「宮さんにとって全部(周りの人は)下駄だから」
「風立ちぬ」で主役の吹替までやった庵野秀明が宮崎駿のことをしみじみ。これを“みんなを捨て石にしている”とするのも一種の正解だろうけれども、天才とは結果的にそうなってしまうのだというのも真実だろう。問題は、その天才を乗り越える人間が出てくるかなのだと思う。誰よりも、宮崎駿がそう願っているはずだし、庵野こそそのことがわかっているはずなのだ。わたしは宮崎駿が引退するとは毛ほども思っていないですけどね。だからこそ悲愴だとつくづく。
「都政に滞りがないよう身を粉にして仕事をすることが、色々な誤解を招いた行為に対する償いだと思う」
……都知事の会見にて。この話については皮肉もなにもなしにストレートに言っておく。あの人は道路公団とかの問題で「こうであらねばならぬ」的な指摘をバンバンかましていた。「朝まで生テレビ」において、ひときわオレが正論だ的な発言も多かった。それで喝采を浴びていた人なのだ。
性格はいかにも悪そうだったし、「噂の真相」でも徹底的にその(性格の)部分は揶揄されていた。いまこんな状況になったことで“弱っている犬”を叩こうとは思わない。奥さんも亡くされていることだし、オリンピック云々はわたしには関係のない話だと思っているし。
それでもこれだけは言っておきたい。許認可権を持つ行政のトップが、賄賂を受け取ることの重みは感じているんだろうなと。前の知事がどんな姿勢だったかは知らず、もしもこれが「仕方のないこと、よくあること」でかたづけられるとしたら、わたしは小沢一郎の事件とは何だったのかをもう一度問いたいと考えている。今さら政治と金の問題で騒ぐなという論理を展開する人がいるとするなら、もちろん小沢のときも冷静な話をしていたのであろうなと。
2013年12月号~「失望している。」につづく。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます