事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「X-MEN:アポカリプス」X-Men: Apocalypse(2016 FOX)

2016-09-13 | 洋画


息子に「X-MENの新作見る?」と訊かれ、「うーん」と悩んでいたのは封切りのころ。

結局は見ないで終わるのかなと思っていたけれど、ジェームズ・マカヴォイとマイケル・ファスベンダーがプロフェッサーXとマグニートーの若き日々を演じるシリーズはこの作品がラストだと気づいて、ここまでつき合ってきたんだから……と最終日に映画館に。

ユダヤ人であり、ゲイであることをカミングアウトしている監督のブライアン・シンガーが、このシリーズにマイノリティの悲哀をつめこんでいるのはいつもどおり。人間との共存か、あるいは打倒するかでもめるのもいつもどおりだ。

ただ、今回の敵(というかなんというか)は最初にして最強のミュータントであり、その強さが馬鹿馬鹿しいくらいなので調子が狂う。傷つきやすいX-MEN(はまだ組織されていないけれど)がいくら束になってかかっても、かなうわけがないと思っちゃうから。

そこはしかし、あきらめては映画にならないわけで、ミュータントたちはチームプレイで勝利をつかむ。だから雑魚キャラ的な連中を大きく扱っていて、瞬間移動のナイトクローラーと高速移動のクイックシルバーが大活躍。

前作でクイックシルバーが走り回るときはジム・クロウチのTime in A Bottle(もしも時間を瓶に入れておけるなら)が流れて笑わせてくれたけれど、今回はユーリズミックスのSweet Dreams(みんな何かをさがしてる)でした。

一作目につなげるために、さまざまな工夫がなされている。

・プロフェッサーXの髪の毛がなくなっているのはなぜか

・マグニートーの変なヘルメットはどうやってできたのか

ジーン・グレイは本気を出すとやっぱり怖い(笑)

・敵と味方が、いずれねじれていくことをラストで暗示

などなど。ネタとしてしかし枯渇ぎみなので、今回はミスティークの物語といってさしつかえない。なにしろジェニファー・ローレンスが演じているんだしね。

三部作のなかで今回がいちばんしんどい出来なのは、ブライアン・シンガー自身もわかっているんでしょう。STAR WARSの「ジェダイの復讐」(このころは同じFOX製作)を見たミュータントたちは

「どの映画も3本目が最低!」

と語ってました(笑)。

コメント
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