……があるんですけどどっちから聞きたいですか。こういうとき、とりあえず悪い方から、というのが人情ですが、悪い話が先だと読むのをやめちゃう人もいそうなのでいい話からいきましょう。
◇いい話
出産費の『直接支払制度』が今月からスタートしました。経験のある人は思い返してください。出産の多くは医療行為ではないため、保険証を提示して3割自己負担、というわけにはいかず、費用を一度全額自腹で払わなければなりませんでした。
そのあとに共済組合や互助会から出産費が業務用口座に定額で支払われるシステム。平成18年からは『受取代理』という、職員が希望すればある程度までの費用を共済組合が肩代わりする過渡的な制度がありましたが、これを9月末日で廃止して、出産費については医療機関への支払を共済組合などが(一定額までは)直接行うこととされたのです。
出生率の低下をくいとめたい政府の施策としての改正。出産前に金を必死でかき集めなければならなかった時代を思うと確かに改善といえるでしょう。もっとも、患者からの現金払いではなく、共済からの支払いとなることで運転資金がショートしてしまうという懸念から、産科医の反対もあったことは確かなのですが。
某校の職員のなかには腹黒いヤツもいて、医療機関への支払いを配偶者の親におまかせし、共済からの支給を全額ふところに入れる不届きな事例も。人としてどうなのそれは。これからはそうはいかないぞ。
※出産が
・平日か休日か
・お昼か夜か
などによって費用は変わってくるわけで、直接払いになったから自己負担が全然なくなるかはわかりません。休日の早朝に生まれるうちの娘のような親不孝な例もあるし。
ただし、支給額自体も40000円上積みされていますからこれも朗報。
……次回は悪い話。
転勤したので昔のファイルをそのまま使えるのはうれしい。っていうかどうもすみません。10月の児童手当関係はこちらです。
画像は米澤穂信の「儚い羊たちの祝宴」。
“奇妙な味”までこの作家は絶妙に語るのか。