事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

文学賞メッタ斬り!

2008-11-05 | 本と雑誌

51me64mk8zl  文豪である以上に、経営者・編集者としての才能があったと思われる菊池寛(それ以上に性豪としてもすごかったみたい。ウィキペディアで調べたら小森のおばちゃままで愛人だったとは)。文藝春秋社を興した彼の最大の“ヒット作”が芥川賞と直木賞。1月と7月という雑誌が売れない時期に確実に注目を集めるコンテンツを生み出したセンスは、二つの賞が七十年以上も続いていることで証明されている。

 で、この芥川賞と直木賞が近ごろちょっと変だ。

 村上春樹、よしもとばなな、高橋源一郎、島田雅彦……そうそうたる面々。日本の文学界を背負って立ち、同時にアイドルでもある彼らの共通点は『芥川賞を受賞していないこと』。
 横山秀夫飯嶋和一伊坂幸太郎……「この1冊」で何度も特集した彼らは『直木賞を辞退、あるいは拒否している』。

 どうして彼らは賞を逃し、辞退するようなことになったのか。まずは二つの賞がどう決まるかを調べてみると、文藝春秋社の社員たちが下読みを行い、候補作を選定する(だから文春がからんだ作品が圧倒的に多い)。その上で選考委員が激論の末に○、△、×で投票し、受賞作が決定する……問題はこの選考委員たちにある。列挙してみよう。

芥川龍之介賞
池澤夏樹 石原慎太郎 小川洋子 川上弘美 黒井千次 髙樹のぶ子 宮本輝 村上龍 山田詠美

直木三十五賞
浅田次郎 阿刀田高 五木寛之 井上ひさし 北方謙三 林真理子 平岩弓枝 宮城谷昌光 渡辺淳一(津本陽が去り、宮部みゆきが加わることになっている)

……一流の文学者たち(例外もあるけどさ)である彼らは、はたして評価者としても一流なのか。こんな問題提起で喝采(と非難)を浴びているのが“読みの達人”である大森望と豊崎由美のコンビによる「文学賞メッタ斬り!」シリーズなのだ。以下次号

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日本の警察 その22「アンフェア the special コード・ブレーキング-暗号解読」

2008-11-05 | 日本の警察

1562044 劇場版特集はこちら

出演:篠原涼子 香川照之 濱田マリ 加藤雅也 江口洋介
警察幹部が何者かの手によって次々と命を奪われていく。そして、安藤(瑛太)がつくった復讐サイト「Xサイト」が再び更新されていることが判明。「After X comes Y」というメッセージの秘密とは……
うわあ。テレビシリーズの好調さは見る影もない。劇場版は金がかかっているだけマシだったのだ。雪平の行動は単にわがままで有能ですらない。演じる篠原涼子が、しかも運動神経悪そうなのも致命的。お姉ちゃん走りを久しぶりに見た。彼女には“活劇”は無理だってば。

瑛太と西島秀俊……テレビシリーズはいい役者がそろってたんだねぇ★

警官の紋章」につづく。

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日本の警察 その21 「アンフェア the movie」(’07 関西テレビ=フジテレビ=東宝)

2008-11-05 | 日本の警察

Img89e74400zikbzj その20「犯人に告ぐ」はこちら

監督:小林義則 脚本:佐藤嗣麻子 原作:秦建日子
出演:篠原涼子 椎名桔平 加藤ローサ 加藤雅也 江口洋介

何者かが仕掛けた爆弾で駐車場に止めてあった雪平(篠原涼子)の車が炎上。娘の美央が大怪我を負ってしまう。数時間後、娘が運びこまれた警察病院がテロリストに占拠されてしまい……。

なんだこりゃあ!どうやったらこんなゆるい「ダイハード」にできるんだ。雪平の行動は完全に常軌を逸していて(あ、それは前からか)、状況や自分の娘を危機に陥れるだけ。あきれるほど感情的で、観客に対してもフェアな態度ではない。金返せ。

これで警視庁検挙率№1とは……☆★★

TVシリーズ版はこちら

次回はスペシャル版

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