信州諏訪発気まぐれ親父のブログ

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チャンシルさんには福が多いね

2021-03-02 11:26:11 | 映画

    ずっとプロデューサーとして支えてきた映画監督が打ち上げ宴会中に急死。これを機に失職して

    何もかも失ってしまったチャンシルさん。映画だけに捧げてきた人生、気がつけば男も子供も家もなし

    もちろん青春なんていまいずこ。そんな八方塞がり、アラフォー女子のチャンシルさんに、ある日突然

    思わぬ恋の予感が

    仕事だけを生きがいにしてきた独身のアラフォー女性チャンシルさんが、失職したことにより突き付け

    られたのは、自分の置かれたどん詰まりな状況。自分から仕事を取ったら何もなかったという喪失感とか

    まるで自分だけ社会に取り残されたような焦燥感とかは、大いに自分も共感出来るところだし、現実には

    割と辛いテーマだと思う。だけど、チャンシルさんがそれをどう受け入れていくのか?という過程が

    重すぎずコミカルに、時にシュールな描写も交えて描かれていくところがとても面白かった。

    そして、アラフォーの映画プロデューサーというチャンシルさんの人物設定が妙にリアルだなぁと

    思ったら、この作品の監督自身がホン・サンスの映画プロデューサーだったそうで納得!

    なるほど、チャンシルさんは監督自身を投影した人物だったのか~ 道理で・・・

    でも40歳のチャンシルさんは、仕事にしろ恋にしろ、まだまだ色んな可能性があるはずだしやり直し

    だってきく、それはとても救いだと思えた。

    これまでの自分を全否定することなどないんだよ、と共感しながら勇気を貰えたラストも良かった。

          

     確かに笑える所もあるけど、シュールと言うか淡々た進むせいか、睡魔との戦い。   ☆☆★