家の近くの空き地(もちろん、どなたかの所有地でしょうが)に古い柿の木があります。
今から60年以上も前、私が小学生の低学年のころ、近所の子たちと遊んだ場所です。
当時は広い空き地(古い記憶では、使われなくなった牛小屋があって、その前の庭だったかと)のように思えたものですが、年月が経ってこうして見てみると、さほどの広さはありません。
それでも、この柿の木の近くで缶蹴りをしたり、「紐掛け」(この辺りの方言では「ひぼかけ」)という陣取り遊びを良くしたものです。
「ひぼかけ」というのは、二つのチームに分かれて、相手を追いかける遊びで、その際に持っているリボン(紐)の色によって強さが決まっているので、互いに追いかけたり逃げ回ったりするのが特徴です。
一番強いのが桃色(「くうらい」と呼んでいました。空雷の意味か?)、以下みかん色、緑色、...と決まっていて、一番弱いのが黒色、しかし黒色は桃色に勝てる、というところがミソでした。
誰が何色なのかは戦いの前に見せあって確認しておきます。
強い色は上級生が持ち、年下の子たちは弱い色や無色でした。
相手の黒色を捕まえてしまえば桃色の天下、勝負は一方的に決まってしまいます。
ですからチームの中で一番すばしっこいのが選ばれて黒色になっていたような記憶があります。
何となく、当時流行っていた軍人将棋(懐かしい名前!)と似ている気もします。
また、相手方に捕まって相手陣地で捕虜になっていたとしても、味方にタッチすれば助け出すことができる、というルールがありました。
ですから、けっこう長い時間がかかる鬼ごっこでした。
その一方の陣地がこの柿の木でした(ああ、やっと話がつながった)。
当時は見上げるような大木だった記憶があるのですが...。
ちなみに、木の向こうの空き地(造成中)はその昔、文房具屋があり、更にそれ以前は我が家の作業場として借りていた家だったそうです(私には全く記憶がありませんが)。
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