五十の手習い足払い

五十歳を過ぎて始めたブログももう何年目?
山梨に住む新しモノ好きのオヤジが自分の趣味や日々の暮らしをつづります。

キャパのカラー写真

2005年02月21日 | 日々のつれづれに
「CAPA in COLOR」というロバート・キャパの写真展が日本橋・三越で開かれていたので、日曜日に見にいってきました。
最終日ということもあって予想通りの大混雑、長蛇の列の入場制限プラス館内でも押し合いへし合いといった感じで、ゆっくりと見て回ることはできなかったのですが、キャパの写真を目の当たりにすることができ、感動を持ち帰ることができました。

今回見つかった膨大なカラースライドから、印画紙に焼き付けることはしないで、何とスキャナで読み取ってデジタル処理を行い、カラープリンタで出力したんだそうです。
写真に顔をこすり付けるようにして見てみましたが、印画紙独特の粒子感はあまりなく、さりとて、ホームユースのスキャナ/プリンタで見られる解像度の限界を感じることもなく、つい昨日撮影してきたかのような写真は、一言でいって、とても60年間も眠っていたとは思えないものでした。
会場にもプリンタメーカーのデモ・ブースがあったりしました。

撮影されているのは、前線の兵士であったり、戦乱に翻弄される街角の人々であったりとさまざまですが、一貫しているのは、そこに映し出されている人物をキャパが自然に画像に切り取っているということでしょうか。うまく表現できませんが、これらの写真を撮影している間、自分自身も撮影をしているという感覚を持つことなく、見たままをネガに固定していったような感覚を覚えました。それほど、写真に映し出されている人びとの姿は自然だったのです。

キャパの名前を有名にしたスペイン内乱での「崩れ落ちる兵士」や、ノルマンディー上陸作戦での「キャパの手は震えていた」などもあり、また、ヘミングウェイとその家族を撮影したスナップや私が生まれた年に日本に来て撮影した写真なども展示されていました。

キャパは、4月に来日し、その足でインドシナ(ベトナム)に渡って撮影中、5月25日に地雷を踏んで40歳の生涯を閉じました。
先に述べた2枚の写真、そして私の生まれた年に亡くなったということで、小学生のころ彼の伝記を読んで以来、とても気になっている写真家なのです。
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