ふぶきの部屋

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ノバ・ボサ・ノバ 

2011-07-03 10:22:16 | 宝塚コラム

駅が暗いのはなれたけど、ビル全体が暗いのって慣れるのに時間が必要ね

東京宝塚のシャンデリアに灯りがつくのはいつなのかしらね・・・

 

 ノバ・ボサ・ノバ 

 

巷で大絶賛、チケット売れまくり・・・のようですが、正直違和感ばかりで楽しめず

何で?どうして?と考えてばかりいました。

 

 前回の雪と月

初演も昭和の再演も見ていない私にとって初「ノバ・ボサ・ノバ」は草野先生演出で

轟悠・香寿たつき・月影瞳の雪組版です。

無論、その後の真琴つばさ・紫吹淳・檀れいの月組版もみてはいますが、

個人的に最もひきつけられたのはやっぱり雪組でした。

鴨川清作という人がどのような演出をしたのか、私は知らないけど、「鴨川命」の

草野先生が演出したこの作品は多分「正調」という事でいいんじゃないかと思って

います(違ってたらごめんなさい

轟悠率いる雪組版はとっても素直にそれぞれが演じていて、無理がなく、場面も

さらさらと流れていくようでした。

それぞれの人物の個性や感情もよく伝わって来て

ショーの中で起承転結していく物語の面白さに感動しましたし、中詰の華やかさと

シナーマンの緊張度にぞくぞくした記憶があります

轟悠は決して歌唱力があったとかダンス力があったとかいうタイプではありませんが

雰囲気の中に土着性を感じ、それがソールというキャラにぴったりで。

ゆえに求心力を発揮したのかな・・・と

香寿たつきもそうだし、マールやブリーザを演じた安蘭けい・成瀬こうき・朝海ひかる

にもそういう土っぽさを感じたからこそ、観客は祭りの中に入り込んでいけたのでは

ないかと

そして、一人垢抜けて都会的汐風幸演じるルーア神父と未沙のえるのシスター・マーマ

の絶妙な掛け合いが楽しくて。

 

一方、月組版の方は全体的に歌唱力に難ありで、それゆえに何とか違いを出そうと

やりすぎた感がありました 実力派ナンバーワンで新人公演でスタンディングが

起きた霧矢大夢がピエロの一人というのも納得行きませんでしたし・・・

思い込みなのかもしれませんがやっぱり「シナーマン」は朗々と歌って欲しいと

思っているんですね。変な癖をつけたり、息を吐いたりせずに こっちはもう

張り詰めた糸のような気持ちで見ているわけですから。

 

今、思えば雪組版というのは正しすぎて面白みがなかったかもしれません。

でも、あの頃の雪組が何だかんだいって轟悠を中心にしっかりまとまっていた事は

確かだし、それが求心力となって観客を引っ張ったのも事実。

そして月組版も真琴つばさのキャラに合わせて皆が一生懸命フォローしようとしてた

のも事実で。ファンはそういうのを見たいんだよなあと思うわけです。

 

 藤井大介版「ノバ・ボサ・ノバ」

今回は草野先生ではなく藤井先生でした。

藤井先生と言えば今や宝塚を代表するショー作家で、いわゆる「お祭り」は得意の人。

・・・と思って期待したのですが

オープニングのちょっと変わったカリオカのデュエットからしてもう「何か違う」って感じです。

さらに「ソル・エ・マル」の下手から上手への流れるようなダンスがかったるい。

テンポが速いなーーと思っていると、他の場面ではやたらゆったりしていて、

「ため」が多すぎ

その「ため」の為に、一場面一場面が妙に重くて長ったらしくなり、次の場面へさらっと

流れていかない。

振り付けも少し変えたのはわかりますが、技巧的にすごいなーーと思う面はあるものの

その人の感情が伝わりにくくなってしまって、「ストーリー性」が薄くなったような

気がします。

こんな事をなぜ藤井先生が・・・・?とあれこれ考えたのですが、多分に理由は

彼が見たという昭和版(安奈淳主演)に近づけたかったのかなって。

私、大昔に安奈さんの歌だけ聞いた事があるのですが、テンポが今よりゆっくりしてて

重厚感があったような記憶があります

でも、あの頃は「歌」の安奈さん主演だったし、昭和という世代的なものもあったし・・・

それを今の生徒でそのまま再現・・・っていうのはかなり無理があったのでは?

音楽にしても、少し現代的なメロディが付け加えられてて、それが昔の曲とマッチせず

ちぐはぐな印象をうけました。

 

 出演者はバラバラ・・・・

 

全体的に皆さんがよく頑張っていたと思うんですが、その「頑張りどころ「が違っている

というか、それぞれが自分の事で精一杯の印象。

「ため」過ぎて自分の世界にどっぷりはまっている柚希、がなってキザるのに必死な

紅、一生懸命やってるけど華にならない夢乃、技術的に高すぎて誰もついてこない

白華、別世界の涼と英真という感じです。

フォローに徹していたのは・・・・美弥るりかくらいかなあ。

歌い方もそれぞれが違いすぎて、よその組から寄せ集めたような感じがしました。

柚希礼音は本当はソールの柄じゃないっていうか、もう少し組の中で上級生としての

地位を確立してからやるべきですよね。

それに彼女のシナーマンは・・・すっきりしないというか「ここでいくかーー」と思ったら

下がる・・みたいな感じで見ているほうに達成感がないのね。

紅ゆずるは「歌が下手」って自覚しているのか、ひたすら叫べばいいと思ってる。

キザり方がワンパターンで感情が乏しい。特にブリーザを死なせてしまった後の

悲しみをひきずる姿が淡々としていました。

夢乃は見た目の問題もあるけど、かっこよくなりきれない印象。

白華は二人の間で揺れる恋心を感じず、男役二人を手玉にとって戦っている感じ

がして刺されても同情できませんでした。ダンス力がありすぎてくれないと夢乃が

振り回されているのもおかしくて

一人で熱い演技をするので、カリオカさん達も置いてきぼり?っていうか、回りが

もっと熱くないとダメよね。

涼紫央のルーア神父様は予想通りぴったりでした。

特に「シスターマーマ」と呼びかける時の高くて甘えた声 私はこの声が

昔から大好きで (「夢・シェイクスピア」とかーー「イーハトーブ夢」とかーー)

にっこり笑うと本当に癒されますね

真風涼帆のメール夫人は・・・怖かったです 彼女に成瀬こうきを求めても

しょうがないけど、ゆえに美弥るりかとのコンビはとても合っていたと思います。

夢咲ねねはとても可愛らしかったと思います。

 

ちょっと消化不良だった今回の「ノバ・ボサ・ノバ」やっぱりキリヤンで見たいと

思うのは私の贅沢?

 

 


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