よしざるは生まれつき胃腸が弱いです。
胃はすでに半分ない。
そして日本で10回、海外でも3回漏らしたことがあるほどに貧弱ゥな腸。
海外での惨事は思い出すだけで、「ギャース」と叫びながら頭をフルフルするほどにトラウマティックだ。
いまでもバスに乗るときは手に汗をかくくらい緊張する。
なので、人生も最終コーナーに差し掛かっておるのだが、今更ながら腸を改善してみたいと思う。
流行りの「腸活」などという生易しい健康志向ではなくて、漏らさない構造に「改造」する勢いが必要なので、普通のヨーグルトではいけない。
ジャスコに行き、なんかすごそうなのを買ってきた。
リスクと戦うか、強さを引き出すか。
まだ、戦えるほどの装備がない脆弱ゥな腸なので、ここはまずヨーダに教えを請うかたちで強さを引き出してみたい。
眠れる獅子が、フォースが、俺の腸に。 いてほしい。
しかしここで最初の難関が。
腸の改善は、腸内細菌の環境が変わるまで続けねばならぬのだが、いかんせん高いのね。
一本140円て。 発泡酒選ぶわ。
毎日飲んだら一年で5万円以上かかる。
ついでに家族6人の健康を思ったりしちゃったら、二年で車が買えるほどの出費だ。。
どうするか。
ん、やってみるか。創意と工夫。
まずはこれがなくては始まらない、ヨーグルトメーカー。
もっと安いのもあるが、タニカのヨーグルティアを選択。
一度刻みで温度調節ができ、鶏ハムなどの低温調理にも応用がききそうなので5000円には目を瞑る。
ちゃんとできればすぐに元が取れる。
最初に強さひきだすヨーグルトのメーカーのHPを見る。
お客様Q&Aで「種にしてヨーグルトできますか」という質問があった。
同じことを考えるひとがうじゃうじゃいるのだろう。
対するメーカーの答えは
「空気(酸素)に弱いため培養が難しく、一般家庭では同じヨーグルトを作ることはできません」
・・・一般家庭では
そうか。なら一般やめるよ。特殊家庭になるわ。w
要するに、この乳酸菌は嫌気性、それも偏性嫌気性な(酸素があると増えない)種類なので特別に作られている。
だから価格が高いのよ、と言いたい感じかな。
しかし同じ偏性嫌気性菌であるビフィズス菌は普通に安く売られているわけで、ちょっと調べてみるとヒントは
公益社団法人 日本ビフィズス菌センター
にあった。
・煮沸して牛乳内の酸素濃度を減らす
・通性嫌気性(酸素があっても増える)の乳酸菌に酸素を消費させる
そうすれば培養できそうだ。
温度が高くなると液体に溶けている酸素が減る、というのは学校で習ったし、いままで水槽のあれやこれやで苦労しているので溶存酸素濃度は理解した。
要は生乳を煮沸すればよいのだから簡単だ。
ただ、牛乳を撹拌するときにある程度酸素が溶け込んでしまう。
この酸素を乳酸菌に食べてもらえばいいのだが、しかし乳酸菌がどのくらいの時間で牛乳内に残った酸素を消費してくれるのかがわからない。
時間がたちすぎると自身の生産する乳酸でPhが酸性に傾き、乳酸菌が増殖しなくなるし、酸っぱくなりすぎるのも問題だ。
この時間がわかれば、そのタイミングで種菌を投入すればよいので、ぜひとも知りたい。
と、探してみると、答えはこれまたネットの海に漂っておった。
堀内先生、ステキ
種菌投入後、60~90分あたりで乳酸菌が残存酸素を消費し、乳酸酸度上昇すなわち増殖スピードが上がっているではないか!
あとは、温度調節だ。
一度違うだけで味が大きく変わるのが発酵の難しさであり、また楽しみでもある。
それは密造酒、春吉で味わった。
俺は、腸は弱いが経験だけは豊富なのだ。
調べてみると・・・発酵温度の答えもまたネットの海を漂っておった!
メーカーの特許だ。特許製法ゆえに、公開もされねばならぬというジレンマはメーカーにとって苦いと思う。
生乳、脱脂粉乳、砂糖を使用し、SNF9.7%、FAT3.05%、砂糖3.0%に調製した溶液(以下発酵乳Mix)にL. bulgaricus OLL1073R-1、S. thermophilus OLS3059(FERM P-15487)をスターター菌として加え、43℃で発酵を行った。酸度0.7で発酵を終了し、4℃で1日保存することで最終酸度0.78となった
まとめると、
SNF、つまり無脂乳固形分は9.7%
FAT、つまり乳脂肪分3.05%
になるように牛乳に脱脂粉乳(スキムミルク)と3%の砂糖を加え、煮沸して脱気した後、種菌を投入し、60分後に再投入して43℃で発酵すれば・・・
できるじゃないか!
ではいくぜ。
材料をそろえます。
生乳1リットルに砂糖30グラム投入後、煮沸して酸素を抜きます
粗熱をとりながらスキムミルク大匙2杯、60℃くらいが溶けやすいです。砂糖はオリゴ糖を使えば一石二鳥かもしれない。
43℃で種菌を投入し、酸素をパクパクたべてもらう
このヨーグルトには酸素を食べてくれる乳酸菌の S. thermophilus が入っていることは特許で確認済。
60分後に種菌を再投入、そろりと撹拌
こんどは強さひきだす嫌気性のL. bulgaricus OLL1073R-1を増殖。
がんばれヨーダ。
43℃で醗酵すること12時間、それから冷蔵庫の下段(4℃)で12時間後・・・・
できたーーーー
いや、それは言い過ぎ。
でも、濃厚で癖になりそうなお味です。
いろいろ試した結果、種菌一本で5リットル作れました。
原価は1リットルあたり260円くらいになりますので、スーパーで売ってるふつうの500mlヨーグルトと変わらない値段でスーパープレミアムヨーグルトが作れます。
牛乳の煮沸も電子レンジで済ませるとか、スキムミルクの量を増やしてもっと濃厚にするとか、ビフィズス菌も足してみるとか、まだまだ改良の余地はありそうです。
いや、それにしてもネットの海ってのはすごいな。なんでも拾ってこれるわ。
10年前だったらこれを作るのに1年位はかかったんじゃないかしら。
とりあえずお腹の調子は絶好調です!
追:タイミングよく盟友Sasaから
うんこが漏れない世界を
「よしざるさん、これ買ったら?」とシェア。
これ・・・欲しい!
、
胃はすでに半分ない。
そして日本で10回、海外でも3回漏らしたことがあるほどに貧弱ゥな腸。
海外での惨事は思い出すだけで、「ギャース」と叫びながら頭をフルフルするほどにトラウマティックだ。
いまでもバスに乗るときは手に汗をかくくらい緊張する。
なので、人生も最終コーナーに差し掛かっておるのだが、今更ながら腸を改善してみたいと思う。
流行りの「腸活」などという生易しい健康志向ではなくて、漏らさない構造に「改造」する勢いが必要なので、普通のヨーグルトではいけない。
ジャスコに行き、なんかすごそうなのを買ってきた。
リスクと戦うか、強さを引き出すか。
まだ、戦えるほどの装備がない脆弱ゥな腸なので、ここはまずヨーダに教えを請うかたちで強さを引き出してみたい。
眠れる獅子が、フォースが、俺の腸に。 いてほしい。
しかしここで最初の難関が。
腸の改善は、腸内細菌の環境が変わるまで続けねばならぬのだが、いかんせん高いのね。
一本140円て。 発泡酒選ぶわ。
毎日飲んだら一年で5万円以上かかる。
ついでに家族6人の健康を思ったりしちゃったら、二年で車が買えるほどの出費だ。。
どうするか。
ん、やってみるか。創意と工夫。
まずはこれがなくては始まらない、ヨーグルトメーカー。
もっと安いのもあるが、タニカのヨーグルティアを選択。
一度刻みで温度調節ができ、鶏ハムなどの低温調理にも応用がききそうなので5000円には目を瞑る。
ちゃんとできればすぐに元が取れる。
最初に強さひきだすヨーグルトのメーカーのHPを見る。
お客様Q&Aで「種にしてヨーグルトできますか」という質問があった。
同じことを考えるひとがうじゃうじゃいるのだろう。
対するメーカーの答えは
「空気(酸素)に弱いため培養が難しく、一般家庭では同じヨーグルトを作ることはできません」
・・・一般家庭では
そうか。なら一般やめるよ。特殊家庭になるわ。w
要するに、この乳酸菌は嫌気性、それも偏性嫌気性な(酸素があると増えない)種類なので特別に作られている。
だから価格が高いのよ、と言いたい感じかな。
しかし同じ偏性嫌気性菌であるビフィズス菌は普通に安く売られているわけで、ちょっと調べてみるとヒントは
公益社団法人 日本ビフィズス菌センター
にあった。
・煮沸して牛乳内の酸素濃度を減らす
・通性嫌気性(酸素があっても増える)の乳酸菌に酸素を消費させる
そうすれば培養できそうだ。
温度が高くなると液体に溶けている酸素が減る、というのは学校で習ったし、いままで水槽のあれやこれやで苦労しているので溶存酸素濃度は理解した。
要は生乳を煮沸すればよいのだから簡単だ。
ただ、牛乳を撹拌するときにある程度酸素が溶け込んでしまう。
この酸素を乳酸菌に食べてもらえばいいのだが、しかし乳酸菌がどのくらいの時間で牛乳内に残った酸素を消費してくれるのかがわからない。
時間がたちすぎると自身の生産する乳酸でPhが酸性に傾き、乳酸菌が増殖しなくなるし、酸っぱくなりすぎるのも問題だ。
この時間がわかれば、そのタイミングで種菌を投入すればよいので、ぜひとも知りたい。
と、探してみると、答えはこれまたネットの海に漂っておった。
堀内先生、ステキ
種菌投入後、60~90分あたりで乳酸菌が残存酸素を消費し、乳酸酸度上昇すなわち増殖スピードが上がっているではないか!
あとは、温度調節だ。
一度違うだけで味が大きく変わるのが発酵の難しさであり、また楽しみでもある。
それは密造酒、春吉で味わった。
俺は、腸は弱いが経験だけは豊富なのだ。
調べてみると・・・発酵温度の答えもまたネットの海を漂っておった!
メーカーの特許だ。特許製法ゆえに、公開もされねばならぬというジレンマはメーカーにとって苦いと思う。
生乳、脱脂粉乳、砂糖を使用し、SNF9.7%、FAT3.05%、砂糖3.0%に調製した溶液(以下発酵乳Mix)にL. bulgaricus OLL1073R-1、S. thermophilus OLS3059(FERM P-15487)をスターター菌として加え、43℃で発酵を行った。酸度0.7で発酵を終了し、4℃で1日保存することで最終酸度0.78となった
まとめると、
SNF、つまり無脂乳固形分は9.7%
FAT、つまり乳脂肪分3.05%
になるように牛乳に脱脂粉乳(スキムミルク)と3%の砂糖を加え、煮沸して脱気した後、種菌を投入し、60分後に再投入して43℃で発酵すれば・・・
できるじゃないか!
ではいくぜ。
材料をそろえます。
生乳1リットルに砂糖30グラム投入後、煮沸して酸素を抜きます
粗熱をとりながらスキムミルク大匙2杯、60℃くらいが溶けやすいです。砂糖はオリゴ糖を使えば一石二鳥かもしれない。
43℃で種菌を投入し、酸素をパクパクたべてもらう
このヨーグルトには酸素を食べてくれる乳酸菌の S. thermophilus が入っていることは特許で確認済。
60分後に種菌を再投入、そろりと撹拌
こんどは強さひきだす嫌気性のL. bulgaricus OLL1073R-1を増殖。
がんばれヨーダ。
43℃で醗酵すること12時間、それから冷蔵庫の下段(4℃)で12時間後・・・・
いや、それは言い過ぎ。
でも、濃厚で癖になりそうなお味です。
いろいろ試した結果、種菌一本で5リットル作れました。
原価は1リットルあたり260円くらいになりますので、スーパーで売ってるふつうの500mlヨーグルトと変わらない値段でスーパープレミアムヨーグルトが作れます。
牛乳の煮沸も電子レンジで済ませるとか、スキムミルクの量を増やしてもっと濃厚にするとか、ビフィズス菌も足してみるとか、まだまだ改良の余地はありそうです。
いや、それにしてもネットの海ってのはすごいな。なんでも拾ってこれるわ。
10年前だったらこれを作るのに1年位はかかったんじゃないかしら。
とりあえずお腹の調子は絶好調です!
追:タイミングよく盟友Sasaから
うんこが漏れない世界を
「よしざるさん、これ買ったら?」とシェア。
これ・・・欲しい!
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