NHK BSでは、昔懐かしい映画をたびたび楽しめるのである。最近またまた懐かしい映画を見た。若かった頃を思い出しながら、音楽でもどうぞと思って書いた。
キャサリン・ヘップバーン、ロッサノ・ ブラッツィ主演の映画「旅情」である。
一昨年、小生も短時間ではあったがこの地を訪れた関係で大変懐かしく鑑賞できた。半世紀前のヴェニスの美しさを、現在と比較しながら見るのも楽しかった。
小生の世代では、なんとも懐かしく、若い頃を思い出させ、切ない思いのする映画です。
主題歌は、Pinchi作詞、 A. Icini作曲の曲、 ユーゴー・ウィンターハルター楽団の演奏が有名。
YouTubeから次の映像を選んでみた。音楽を中心に見てもらいたい。
Summertime In Venice - Jerry Vale
<!-- 旅情 -->
参考までにあらすじをどうぞ。
アメリカの地方都市で秘書をしていた三十八歳のジェイン・ハドスン(キャサリン・ヘップバーン)は、欧洲見物の夢を実現し、ヴェニスまでやって来た。
相手もなくたった一人で見物に出かけ、サン・マルコ広場に来て、喫茶店のテイブルに腰を下した。 しかし、背後からじっと彼女をみつめる中年の男(ロッサノ・ブラッツィ)に気づくと、あたふたとそこを去るのであった。
翌日、彼女は浮浪児マウロの案内で名所見物をして歩いた。通りすがりの骨董店に入ると、そこの主人は昨日サン・マルコ広場で会った男だった。うろたえた彼女は十八世紀の品だというゴブレットを買い、そうそうに店を出た。
その日の夕方、ジェインはまたサン・マルコ広場へ行った。例の男も来たが、彼女に先約があると感ちがいし、会釈して去って行った。
骨董店の主人レナートは、その彼女のホテルを訪れ、夜、広場で会おうと約束した。その夜の広場でジェインは初めて幸福感に浸り、思い出にくちなしの花を買った。別れるとき、レナートは彼女に接吻し、明夜八時に会う約束をした。
翌日、彼女は美しく装って広場へ出かけたが、彼の店にいた青年がやって来て、彼が用事でおそくなることを告げた。青年がレナートの息子であることを聞いたジェインは、妻もいると知って失望し、広場を去った。
ホテルへ追って来たレナートは妻とは別居しているといい、男女が愛し合うのに理屈をつけることはないと強くいった。ジェインはその夜、レナートと夢のような夜を過した。そしてそれから数日間、二人はブラノの漁村で楽しい日を送った。
ヴェニスへ戻ったジェインは、このまま別れられなくなりそうな自分の気持を恐れ、急に旅立つことにきめた。発車のベルがなったときかけつけたレナートの手にはくちなしの花が握られていた。プラットフォームに立ちつくすレナートに、ジェインはいつまでも手をふりつづけた。