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12345・・・無限大  一粒の砂

「一粒の砂」の、たわごと。
無責任結構・ 中途半端・ちゃらんぽらん・ 出たとこ勝負、で参りましょう!

木の葉髪

2006年12月28日 06時42分54秒 | Weblog

冬の季語に「木の葉髪(このはがみ)」と言うものがある。

聞きなれない言葉である。
その意味を教わった。

初冬の頃、髪が抜けることを、木の葉が落ちることに、例えて言うのである。

しきりに落ちる木の葉の風景と、冬の寒さが合わさって、わびしさがいっそうつのるのである。

小生でも知っている、有名な俳人中村 草田男の句に、

 「木の葉髪 文芸ながく 欺(あざむ)きぬ」  

と言うのがある。

しみじみと自分の文芸に邁進した人生を振り返って、思いにふけっている様子が見える。

しかし、何ともいえぬ寂しさが堪らない。

「木の葉髪 過去はうしろに 捨てるもの」 森川 光郎

過去に決別し、自分を奮い立たせているところが、明日につながるようで、前向きで好きである。

「聞き流す ことも覚えて 木の葉髪」 吉川 康子

またこんな句もある
「君も僕も 五十歩百歩 木の葉髪」 桜井 薫

ほのぼのとした、仲の良い夫婦の情景が見えるようで、好ましい句である。

どうも、小生は、暖かい前向きの句のほうが好きなようである。

将来、かつらのお世話になるときになったら、木の葉髪の句をどう詠んでいるだろうか・・・