最近、年配の方が運転する車の、左側面に前部から後部にかけて一直線の幅の広い擦り傷を見ることが多い。
同様の傷を、右側にも見ることがあるが、その頻度は、左の三分の一程度である。
少し若い人の場合には、前部・後部の角部の擦り傷が多い。
年齢にかかわらず見られるのが、真後ろの凹み傷である。
五十台前半から数年間、全くバイクに乗らない時期があった。その後、必要が生じて、再びバイクに乗るようになった。
一番驚いたことは、暫くの間(おそらく1年程度と記憶している)、直角のカーブをうまく廻れないのであった。
その現象は、加齢によるというよりも、曲がり方を体が忘れていたためであった。
その後、意識的にバイクも愛用しているため、不自由を感じるような、運転技量の低下は起きていないようである。
どうしても、歳を重ねると自然と外出の機会が減少し、車を運転する機会も少なくなる。
結果「使わなければ衰える」の喩えの如く、「勘が鈍る」と表現される運転失調症を発症することになる。
(これを称して、「廃用性運転失調症」と名付けることにした)
もし、車を失ったとしたら、バスの便があまり期待できない小生は、TAXI以外には移動手段を失ってしまうのに等しい。
「廃用性運転失調症」は何としても、避けなければならないのだが、いつかは訪れることも避けられない。
今からなら間に合うかも分からない。
カーナビ技術の急速な発達を基盤に、運転をしなくても目的地に運んでくれる、
「年金国家公務員」でも購入できる自家用車を、発明してくれないものかと願うのである。