政と不知火 明乃・・・すれ違いの兄と妹。 ただ、今は見守る事だけしかできないのだから・・・。

　【政】は最近、夢を見る。昔の夢を・・・女の子が泣いている。その幼子が【政】を呼んでいる。それだけ・・・昔の夢かもわからないのだから・・・。ただ、懐かしくも、愛おしい気持ちになるんだよ。
　いつも夕陽だった。兄は、いつでも妹を守るものなのだ。【明乃】にも重なる・・・。【政】と【明乃】を近づけさせてはならぬ。そこに衝撃の過去がある。【政】が【燦】に教えた剣術。触れてはいけない・・・。それは「不知火流」だった。【明乃】には歳の離れた兄がいた。自慢の兄だった・・・それが突然と行方知れずになった。今となっては逢いたい気持ちよりも「汚点」として斬り捨てる。【政】も剣術が好きなのだ。頭が中がすっきりするような感覚。【燦】の提案で剣道場へ向う。そこで【永澄】は【豪三郎】から真実を語られた。人魚試験の役人を殴ってしまった事を告白する。酔った勢いもあったが倒してしまい記憶喪失にさせてしまう。まさか・・・その役人が【政】だったとは・・・。
　剣道場。【政】は【明乃】が持つ刀に触れる。【永澄】が邪魔をするが・・・【政】が【明乃】を見て感じるもの。それは、恋というものではない。【燦ちゃん】・・・勘違いしまくりなんですけど・・・。【永澄】はどこまでも壊れて行く。【政】とのキス。【明乃】のメモる「本物」だと・・・。先生、ヒゲ、アフロの特殊性癖の持ち主なのだと！
　【政】を守る為に【豪三郎】は愛ゆえに殴り倒す。そこで【燦】も止めに入ろうとした【明乃】を押し倒して幼児退行させてしまう。そして、兄を捜すただの四歳児になってしまった。
　【政】は暗き闇の中を歩いていた。そこに、もう一人の自分・・・。役人としての自分が刀を持ち立っていた。久しぶりだな・・・再会。謝ってしまう。全てを思い出した。そう、、、泣いている妹も・・・。【政】は偽りの存在で、影である。だが、忘れられるのか・・・【燦】と出逢い。【豪三郎】と【蓮】と出逢い。瀬戸組との出逢い。もちろん【永澄】とも出逢った・・・。その十年間に築いた絆は本物なのだ。ずっと【政】の中で生き続けるだろう。今、一つになる。妹を頼むと残して。
　目覚めた【政】にはやるべき事がある。泣いている妹のもとへ。【明乃】のもとへ行くんだと。【明乃】の一人寂しい気持ち・・・ずっと、帰って来るのを待っていた。今は、ただ抱き締める事しかできない。もう一人の自分に代わり守ると・・・。それでも、もとに戻らないので【燦】は【明乃】を投げ飛ばして・・・危くお空のお星様になる所でした。
　保健室。ベッド上の【明乃】は剣道場の前後までしか憶えていなかった。それでも、憶えている。温かくて、懐かしいようなこの気持ち・・・。【政】は選ぶ・・・瀬戸組を。【燦】も【豪三郎】も好きになりすぎたから・・・。【燦】は、いつまでも勘違いをしていた・・・【エロ澄】は本物ではないですよ！