現代視覚文化研究会「げんしけん」

アニメ・ゲーム・漫画の視覚文化が日本を元気する!
コラボカフェ☕大好き❤️で2020年にブログ復帰します‼️

貧乏姉妹物語 『にんじんと嘘と越後屋姉妹の日』

2006年07月14日 22時52分35秒 | アニメ・映像全般
 『貧乏姉妹物語』の第3話を観させて頂きました。今回は、お金持ちだけど節約が好きな【越後屋 金子】と厳しい姉の節約術を実行するために頑張る妹【越後屋 銀子】の越後屋姉妹と【きょう】と【あす】との出会いが描かれる。物語としては、スーパーの特売品が繋ぐ【山田】姉妹と【越後屋】姉妹の2組の姉妹の絆。互いの立場と住む環境の違いはあるが、姉と妹のお互いの思いやる気持ちは変わらない。特に【あす】と【銀子】との2人の姉を想う気持ちの描きは良かった。2人ともお姉さんが大好きなんだと感じ取れます。嘘をついてまでも【金子】の期待に応えようとする【銀子】の姿がけな気です。【きょう】と【あす】の仲良しぶりも微笑ましい(笑)。

 【あす】はスーパーのチラシを見ながら、大好きな姉【きょう】を想い、本日の夕飯は「大根」がメインになるようです。キャベツとじゃがいもで栄養のバランスもバッチリ。学校から帰って来た【きょう】と一緒に買いに行きます。本日のお目当ては「大根一本10円」。これだけでも2人は楽しいのだ。
 スーパー丸安。奥様たちがわれ先にと「大根」の売り場に人垣を作っていた。【あす】が何とか売り場までたどり着くが、最後の一本に手を伸ばすが買えなかった。手にしていたのは【銀子】。【金子】と一緒に居た。これが出会いだった。大根が売り切れガッカリする2人。少し出遅れたと【きょう】。帰り道。明日の特売は「豚モモ 100g 88円」お肉の特売に大喜びの2人。
 翌日。下校時間だが素早く帰る準備する【あす】。廊下を走るとそこで偶然に【銀子】と会う。どうやら【あす】とは同級生らしい。2人の足の向う先は、スーパー丸安。しかし、売り場にはお肉のパックが1つ。【銀子】と取り合いになる【あす】。【銀子】に取られそうになるが【あす】も【きょう】を想い、瞳にも力が入る。絶対に負けられない2人。すると【銀子】が悲しい顔をして泣き出す。『お願い・・・これを買って帰らないと姉に叱られてしまう』と、しかし嘘泣きでもあった。優しい【あす】はハンカチを取り出していた。結局は、一人の奥様に買われてしまい、2人とも買えなかった。その光景を見ていた【金子】。【銀子】『売り切れちゃったじゃない。どうしてくれるのよ』と泣き出す。今度は本当に泣いていた。
 公園。【あす】と【銀子】がベンチに座って話していた。厳しい姉だと聞かされ、【あす】は自分の優しい姉を思い浮かべる。【銀子】は家に帰れないと【あす】の家に泊めてと半ば強引に言う。もちろん【あす】は断われなかった。帰ると明るく出迎えてくれる【きょう】。【あす】は申し訳なさそうに、特売のお肉が買えなかったと言う。実は【きょう】もあのスーパーに行って買っていた。本日の特売は買い逃せないと学校帰りに寄ったらしい。二段構えで【きょう】の勝ちだった。【銀子】の目が点になり、あきれしまう程に仲良しな姉妹。その時【あす】は【銀子】と見てから【きょう】にお願い事をする。『お肉をね。この子に譲って上げたいの・・・』と【銀子】の事情を話す【あす】。【きょう】は笑顔になり手に持っていたお肉のパックを【銀子】に『はい、どうぞ』と差し出す。【あす】の真剣さ、大切な事情に無条件に応える【きょう】だった。【あす】も【きょう】もお互いの絆で信頼で結ばれているから・・・お肉なんて関係なかった。一緒に食事を取る事ができる時間が大切なのだ。【銀子】は姉【金子】との距離を感じていた。改めて『お姉さんに褒めて貰えるといいね』とお肉のパックを渡す【きょう】。大切な願いが込められている「豚モモ肉」だった。もう遅いからと【きょう】が【銀子】を家まで送ります。【あす】も一緒ですよ(笑)。しかし、たどり着いた家は、豪邸だった。「なぜ、特売品なのか・・・」と思えるほどに。しかし、豚モモ肉は飼われているペットのワニの餌なのか!
 【銀子】を呼ぶ声。【金子】との初めての対面。【銀子】はお肉のパックを見せて買ったと嘘をつこうとするするが、【金子】は一部始終を見ていたので全てはお見通しなのだ。引きずられるように【銀子】は家の中へ・・・。
 夜。【銀子】は自室のベッド上で「にんじん3本50円」の隣町のスーパーのチラシを見ながら泣いていた。同じ頃【きょう】と【あす】は2人でお布団を敷いて転がりながら話している。話題は【越後屋姉妹】。『どうして、越後屋さんは特売品を買うんだろうね?あんなにお金持ちなのに不思議だよね』と【きょう】。【きょう】も【あす】も気にしている。すると【あす】が隣町のスーパーチラシからにんじんの特売品を見つける。2人は「にんじんの浅漬け」で一緒に食事をする姿を想像していた。
 翌日は雨。下校する【あす】と【銀子】。意外と強く降る雨を見て『これじゃ、隣町のスーパーまでは無理かな・・・』と【あす】。しかし【銀子】はその雨の中でも走って行く。後を追う【あす】。【銀子】は滑って転んでも立ち上がり走り出す。【銀子】がこれほどまでに、頑張る理由とは・・・。
 隣町のスーパーSAIYU。【金子】はすでに店内に居た。凄い盛況な「にんじん」売り場。【あす】と【銀子】も到着する。【あす】はにんじんよりも【銀子】の事が気になっています。【銀子】が何とか、にんじんの葉の部分をつかむが・・・。【きょう】も遅くなりながらも店内に入って来る。【きょう】は柱の後ろに隠れ【あす】と【銀子】を見る。【銀子】は買えなかった。見ている【きょう】に【金子】が話しかけて来る。節約の難しさを痛感している【金子】。【銀子】と【金子】。お互いは大好きななのに・・・気持ちはすれ違っていた。【あす】は【銀子】の姉に対する気持ちを分かっていた。お互いに大好きな姉を持つ妹として・・・。
 夕方。雨は上がっていた。【銀子】は【金子】に本当の事を言う決心をする。頑張った自分を素直に話す事を決めた。【きょう】と【あす】が見守る中、手を握りしめて『お姉さま、ごめんなさい。私・・・私、買えなかった。私、頑張ったんだけど、にんじん買えなかった。ごめんなさい』と今の素直な気持ちを言葉にした。また、姉に叱られると表情を固くする【銀子】の頬に優しく触れる【金子】。頑張った事、本当の事を言ってくれた事を「嬉しい」と言う。膝をすりむいた傷にハンカチを巻いてくれる【金子】。2人の気持ちが分かり合え、届いた瞬間でもあった。【きょう】と【あす】が帰ろうとすると【銀子】が2人を呼び止める。【銀子】が駆け寄って来て『ねえ、仲良くして上げてもいいわよ。友達になって上げてもいいって事』と言う。【銀子】の不器用なんだけど、素直な気持ちが表現されていた。
 帰り道。【きょう】と【あす】は仲良く手を繋いで帰ります。
『私、銀子ちゃんの気持ちわかるよ。妹はね・・・何でもないよ。何でも』と走り出す。『妹はね、お姉ちゃんが大好きなんです。だから、嫌われないように嘘をついてでも、期待に応えようとしてしまうんです。どんな姉妹でも、まだ気持ちが通じ合っていなくても、これかもずっと一緒に、安心して暮らせるように願っているから・・・』と心の中で想う【あす】だった。
 【きょう】と【あす】に両親が居ません。これが【越後屋】姉妹とは一番に違う点だと思います。だからこそ、お互いを想う絆を大切に、一緒に居る事の大事さも知っていると思います。