後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

外国に暮らしその国の土になる日本人を尊敬します

2017年07月02日 | 日記・エッセイ・コラム
最近、外国に住んでいる日本人が多くなりました。外国人と結婚して子供や孫たちと一緒に住んでいる日本人が増えてきたのです。
特に結婚が理由ではなく、日本の武術や伝統芸術を教え広めるために外国に住んでいる人も非常に増えました。
また貧困地の人々を助けるボランティア活動のために長期間住んでいる日本人も沢山います。
それから日本に居場所が無い個性の強い人々が外国に快適な居場所を見つけて住み着いている人も大勢います。
よく「人間(じんかん)至る処に青山ある」ということが言われます。人間の住んでいる所なら世界中の何処に行っても自分の墓を作る場所くらいあるのです。ですから外国に長く住んでいる多くの日本人はいずれその国の土になるのです。
私はそのように勇気ある日本人を尊敬しています。
私はFace Bookに熱心に記事を掲載しているので外国に長く住んでいる日本人を友人に持っています。イギリス、アメリカ、スイペイン、フランス、ドイツは勿論、中国、韓国、シンガポール、マレーシア、インドネシアにも住んでいる日本人が居ます。
南アメリカにも居ます。
その一人の例は最近この欄で、ブラジルのことを4回もご寄稿して下さいました平峰盛敏さんです。
その4回目のご寄稿は『ブラジルに於ける「生長の家」の布教状況』と題する記事でした。昨日と一昨日掲載されたのでご記憶の方も多いと存じます。
私が平峰盛敏さんへ寄稿をお願いした理由は彼が人間として尊敬すべき人物と思ったからです。決して「生長の家」の信者だからではないのです。私は人間を評価する場合には宗教を考慮に入れません。宗教を信じていても悪い人が沢山います。卑近な例は私自身です。
それでは何故私は平峰さんを尊敬すべき人物と言うのでしょうか。
理由はたった一つです。彼は19歳で鹿児島から万里の波濤を越えてブラジルに移民しました。苦労の末え、ポルトガル語を完全にマスターし子供も育てブラジルに骨を埋める決心をしています。自分の子供達がブラジル人に育つことを誇りにしています。
平峰さんは心の底からブラジルを愛しているのです。
このことが私が平峰さんを尊敬している理由なのです。外国に住んだ以上、その国を愛すべきです。その国を本当に愛せば骨も埋めます。
私はそういう人間を尊敬することにしています。
平峰さんはそんな数多くの日本人の一人なのです。
彼が書いた文章を抜粋して以下に示します。
・・・ブラジルの美点は、世界中の民族の血潮が此処に、渦巻きながら融和し、それぞれの発祥地の文化遺産を継続しながらブラジル化して、お互いに批判せず仲良く暮らしていることです。 批判するのは良くないから、批判しないよう努力しているのでは無く、沢山の異種なものが 混在している状況が、ブラジルの自然な現象なので、批判の根拠がないのです。
大きな大陸で、人類の坩堝と呼ばれる社会で、違う人種、違う伝統、違う美術、違うもの、違う定義が混在している空気を、毎日呼吸することは、それだけで、心の拡大や解放になります。
神様の 万物に及ぶ大きな愛と知恵を皆様が実践されて、最低限の必需品にも恵まれない人々が早く神の子らしい、豊かな生活に入れる様な善政を敷いて欲しいものと思います。各自その方向へ努力をしたいものです。何と言っても、ほんとうの教育が 望まれます。 神仏の法愛に触れられる様な、謙虚、善行を教える良い教育と、干ばつに耐えられる全国的な植林をこの大国にみんなで実現したいものです。・・・
・・・ 生長の家は、日本で発祥した哲学/宗教として、先ずは日系人の間で普及しました。1950年代に入ると、日系人社会にも大きな変化が見られました。戦前、戦中は「出稼ぎ」の自覚があった日本人移民者が敗戦後は、移住者としての自覚へと変わりました。その心の入れ替わりに伴い、「多く稼いで故郷へ戻ろう」という思いから、「子孫のため、良い国の建設に向けて全力を尽くす」という意思になり、様々な花を咲かせました。生長の家のブラジル伝道意欲もその中の一つの現れであると考えられます。
日系人から始まった伝道が現地の方々へ発展し、差別なく、神の国を実現するためと進んだ結果、生長の家の信者は現在、ブラジルの人種構成と同じになっていると言えます。日系人はブラジル南部に集中しておりますが、現下の生長の家の信者はブラジル全土に広がっているのです。・・・
・・・私がブラジルに着いた頃感じた事は、キリストの教えと、国旗にある "秩序発展"の 理想が 手を取り合って、この大国に、明るい正直な国民を育てている事でした。
ブラジルではカソリック教が、国の公式宗教でした。
私事ですが、カソリックの慈善病院に、何回も 無料でお世話になりました。 優しい 行き届いた介護をうけました。私は、ひそかに キリストの教えと慈愛に感謝を捧げる無数の人々の中の 一人です。
キリスト教信者の素晴らしいお友達が沢山できました。 ブラジルが 私にとって親密な国に思えるようになりました。 自分の子供達が自然に ブラジル人になる事を誇りに 思いました。 いつの間にか、この国を深く愛するようになりました。・・・

このようなことを書く平峰さんは人間として信頼出来ます。尊敬出来ます。そのようにお思いになりませんか?

今日の挿し絵代わりの写真は、ブラジルの繁栄を祈りながら、この国の風景写真をお送り致します。写真の出典は「ブラジルの風景写真」を検索して出て来たものです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)