本日が鳳凰山2泊3日の最終日である。前日夕方から降っていた雨は深夜には上がっていて朝は青空が広がった。8時には眠りについたのだが久しぶりに背負った重い荷物で少しばかり背筋の筋肉痛を起こし、寝返りを打った時に痛みで何度か目が覚めた。起きたのは朝4時だったので、8時間は寝たことになり睡眠は十分である。5時半に朝食となり、ゆっくり準備して7時ごろから調査開始となる。まずは鳳凰小屋周辺から花を見て回るが、小屋の周辺は移植された植物がいくつかあるものの、良く管理されていて様々な種類の植物を見ることが出来た。中にはだいぶ数を増やしている稀少植物もあった。
鳳凰小屋の前にあるお花畑
ホザキイチヨウランが咲いていた。
まだ蕾だが、これはヒメシャジンか、ミヤマシャジンか?
マクロレンズで覗き込む限りでは萼に鋸歯は無くミヤマシャジンのようである。
花弁が黄色味を帯びている。
距は長く、緩く前屈している。おそらくホソバノキソチドリと思われる。ヤマサギソウとの区別がいまひとつ分からず。
ちなみにこちらがキソチドリ。花の形は良く似ているが色が緑色で唇弁、側萼片、側花弁とも細長い。距は手前のほうから強めに前屈する。
大株のタカネビランジ。周辺にはかつてヤナギランの群落があったが、昨年の台風で全て流されてしまったそうだ。
他にも様々な珍しい植物があったのだが、撮影し切れずに出発となる。本日の行程は燕頭山を経て御座石鉱泉側の西ノ平まで下山し、そこに迎えの車が待っている。3日間で最も短い行程であるが、もちろん植生調査しながらの下山なのでそれほど早くは進めない。
コフタバラン群生
オサバグサとキソチドリ。いずれも終わりかけ。
コイチヨウラン。数は多くは無いが数ヶ所で確認。
森の様子から見てきっとあるだろうと何度か探していたランにやっと遭遇した。
ミヤマフタバラン。光沢のある葉と茶色い茎が特徴。黒戸尾根で見かけたのでこちらにもきっとあると思っていた。
もっと見たかったのがこの白いラン。もう終わりかけである。
素心花(白花)のイチヨウラン。やっと出会えた。もっとあったはずだが、イチヨウランを含めて今年大規模な盗掘に遭い激減してしまった。
咲き終わりのオサバグサ
オサバグサ群生
シダも見て回る。シノブカグマは光沢のある緑色が鮮やか。
初見のシダ、ミヤマサトメシダと思われる。
ソーラスは長楕円形、ないしは鍵型。鱗片は撮り忘れた。
これも初見のシダ、イワイヌワラビ。ヘビノネゴザに似るが全体的に細長く小羽片の切れ込みが少ない。
茶色い帯が入る鱗片はヘビノネゴザに似るがこちらのほうが細長い。
ソーラスは未成熟だった。まだ自信を持って見分けることは出来ない。
こちらがヘビノネゴザ。最下羽片の形と向きが違い、小羽片の切れ込みが細かい。しかし、幼弱なものはイワイヌワラビに酷似している。
ソーラスにも違いがあるらしいが、もう少し数を見ないと鑑別出来なそうだ。
ミヤマシダ。キヨタキシダに良く似ているが小羽片の切れ込みが深い。かつ、やや高地に分布している。
鱗片はキヨタキシダよりも少な目である。
予定では3時ごろに西ノ平到着であったが、1時間ほど早く2時に到着した。韮崎市の職員が燕頭山まで私たち一行を迎えに来てくれた。ゆっくりの行程だったが明日は筋肉痛になりそうである。
今回の植生調査に同行させていただき、いろいろと課題が見えてきた。まずは地面に生えている背の低い植物だけでなく、背の高い樹木を見なければ植生は理解出来ないということだ。広葉樹林と針葉樹林くらいしか見分けていなかったが、ブナの森とナラの森では下に生える植物は違うし、シラビソとツガの森でもまた違ってくる。全く勉強していなかった樹木を知らないと、本当の意味でのその森の植生は理解出来ないということである。それはカヤツリグサやイネの仲間、イグサの仲間も同じことが言える。つまり、まだまだ勉強不足で植生を語るには程遠いレベルにあるということである。これからは少しずつでも森の木を見て行くようにしたいと思っている。
食害に遭わずに咲き残っていたシモツケソウ
鳳凰小屋の前にあるお花畑
ホザキイチヨウランが咲いていた。
まだ蕾だが、これはヒメシャジンか、ミヤマシャジンか?
マクロレンズで覗き込む限りでは萼に鋸歯は無くミヤマシャジンのようである。
花弁が黄色味を帯びている。
距は長く、緩く前屈している。おそらくホソバノキソチドリと思われる。ヤマサギソウとの区別がいまひとつ分からず。
ちなみにこちらがキソチドリ。花の形は良く似ているが色が緑色で唇弁、側萼片、側花弁とも細長い。距は手前のほうから強めに前屈する。
大株のタカネビランジ。周辺にはかつてヤナギランの群落があったが、昨年の台風で全て流されてしまったそうだ。
他にも様々な珍しい植物があったのだが、撮影し切れずに出発となる。本日の行程は燕頭山を経て御座石鉱泉側の西ノ平まで下山し、そこに迎えの車が待っている。3日間で最も短い行程であるが、もちろん植生調査しながらの下山なのでそれほど早くは進めない。
コフタバラン群生
オサバグサとキソチドリ。いずれも終わりかけ。
コイチヨウラン。数は多くは無いが数ヶ所で確認。
森の様子から見てきっとあるだろうと何度か探していたランにやっと遭遇した。
ミヤマフタバラン。光沢のある葉と茶色い茎が特徴。黒戸尾根で見かけたのでこちらにもきっとあると思っていた。
もっと見たかったのがこの白いラン。もう終わりかけである。
素心花(白花)のイチヨウラン。やっと出会えた。もっとあったはずだが、イチヨウランを含めて今年大規模な盗掘に遭い激減してしまった。
咲き終わりのオサバグサ
オサバグサ群生
シダも見て回る。シノブカグマは光沢のある緑色が鮮やか。
初見のシダ、ミヤマサトメシダと思われる。
ソーラスは長楕円形、ないしは鍵型。鱗片は撮り忘れた。
これも初見のシダ、イワイヌワラビ。ヘビノネゴザに似るが全体的に細長く小羽片の切れ込みが少ない。
茶色い帯が入る鱗片はヘビノネゴザに似るがこちらのほうが細長い。
ソーラスは未成熟だった。まだ自信を持って見分けることは出来ない。
こちらがヘビノネゴザ。最下羽片の形と向きが違い、小羽片の切れ込みが細かい。しかし、幼弱なものはイワイヌワラビに酷似している。
ソーラスにも違いがあるらしいが、もう少し数を見ないと鑑別出来なそうだ。
ミヤマシダ。キヨタキシダに良く似ているが小羽片の切れ込みが深い。かつ、やや高地に分布している。
鱗片はキヨタキシダよりも少な目である。
予定では3時ごろに西ノ平到着であったが、1時間ほど早く2時に到着した。韮崎市の職員が燕頭山まで私たち一行を迎えに来てくれた。ゆっくりの行程だったが明日は筋肉痛になりそうである。
今回の植生調査に同行させていただき、いろいろと課題が見えてきた。まずは地面に生えている背の低い植物だけでなく、背の高い樹木を見なければ植生は理解出来ないということだ。広葉樹林と針葉樹林くらいしか見分けていなかったが、ブナの森とナラの森では下に生える植物は違うし、シラビソとツガの森でもまた違ってくる。全く勉強していなかった樹木を知らないと、本当の意味でのその森の植生は理解出来ないということである。それはカヤツリグサやイネの仲間、イグサの仲間も同じことが言える。つまり、まだまだ勉強不足で植生を語るには程遠いレベルにあるということである。これからは少しずつでも森の木を見て行くようにしたいと思っている。
食害に遭わずに咲き残っていたシモツケソウ
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