富士山の草原の散策を早めに切り上げてヤワタソウが生育していると聞く森を訪れてみる。数年前にも一度訪れているが、それらしい葉は見つけたものの、イヌショウマとの区別が全く出来ずに何だか分からないで終わってしまっている。今回は少し勉強してきたのに加えてイヌショウマの葉は十分に見てきたのでおそらく区別が出来るのではないかと思う。
さっそくそれらしき葉が現れた。葉の表面の光沢が強くツルッとした感じ、茎には毛が少ない。これはイヌショウマの葉だろう。
こちらは葉が円形に近く、葉の表面の光沢が鈍い。
茎を見てみると毛が多い。
こちらも葉の光沢が渋く、おそらくこれがヤワタソウであろう。真ん中の茎は朽ちている。
葉茎を見てみると棘のような毛がたくさん生えている。
小さな葉が何枚かあるがこれもヤワタソウと思われる。
花が見当たらないが、太い茎は途中で千切れている。これは食害なのではないだろうか?
急斜面に大きな葉のものが残っていた。
近付いて見てみると蕾のようなものが付いている。
葉茎から分かれて花茎が伸びるようである。これはヤワタソウで間違いないであろう。
ヤワタソウと思わしきものはいちばん太い茎がほとんど千切れており花芽が見当たらなかったが、急斜面にあった1株だけは幸運なことに蕾が付いていた。あと1~2週間で咲きそうなので、是非とも見に来てみたいと思う。
帰り際に出会った白い花
コゴメウツギに似るがこっちのほうが花序が大きくてゴージャスである。
葉の形がコゴメウツギと違って切れ込んでいない。これは探していたカナウツギであろう。
花序は大きく、花もコゴメウツギに比べてひとまわり大きい。
カナウツギの葉。切れ込んでいるというよりも不ぞろいな鋸歯といった感じである。
まだ見たことが無いヤワタソウはなんとか花が見られるかも知れない。そして探していたカナウツギに、まさかこの日に出会えるとは思ってもいなかった。オカオグルマといい、この日はまだ見たことが無く探していた花3種類に出会えたことになり、とても充実した1日になった。
限られた午後の時間で新しい絶滅危惧種の発見が
続いています
流石、集中力が違うと思いますね