今度は右の方へ出かけた。そこも高台になっていて、別荘が沢山並んでいるところであった。
どの家も住んでみたいような楽しそうな綺麗な家ばかりだった。
中に一軒売りに出ているところがあり、そこは中を見学させてもらった。
一番上の屋根裏部屋に当たるところまで見せてもらった。天井が屋根にそって斜めになっていた。
こう言うのは最上階にはよくあるが、いかにもヨーロッパ的だなと思う。
実際は相当高額で、おいそれと買えるものではないけれど、見て回るだけでも楽しかった。
そしてアパルトマンに帰ると、ジェラールが夕食にガレットを焼いてくれた。美味しいから三枚くらいは食べたと思う。ハムとチーズと卵が入ったもの二枚と甘い物はデザート用に一枚だった。
フライパンでなく専用の焼く道具があった。関西で言うと、家庭にタコ焼き機があるような感覚でなのだろうか。ブルトン人・ジェラールが得意の郷土料理だ。
夕食が終るとジャクリーヌとフィリップはレンヌへ帰って行った。
明日は当地ともお別れし、ブルターニュの中でもさらに西の「モルレー」に行くことになる。ジェラールが車で送ってくれる予定だ。
傷心の彼は、耐えて良く面倒を見てくれた。大変な時に来たのだけれど、彼等の別れは数ヶ月前から始まっていた。だから、私が行ったことが最後の踏切をする契機になったかもしれないが、何時かやって来ることだった。
そして私に関わることで、彼は少し気を紛らわせることもできたに違いない。
夕方愛犬の「ベップ(別府温泉由来)」もベッドに入り寝支度をした。心なしか「ベップ」もさびしそうに見えた。
しかし翌朝、朝食時このベップは「おこぼれ頂だい!」に懸命で、テーブル脇ですごいジャンプを見せてくれた。
色々あったけれど「サンケイよ。カトリーヌとともにさようなら!」切ない気持で後にしたのだった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます