この滞在中、彼は奈良周辺にあちこちでかけた。
法隆寺へは一人で行った。そして「あんなに素晴らしいお寺だとは思わなかった。もっと早く行けば良かった。」と言って帰ってきた。
平城旧跡遷都祭の式典に偶々出くわしたり、唐招提寺へ一緒に行った。
五日間の奈良の滞在を楽しんでいたその彼も、いよいよ帰国便の予約ができ帰ることになった。
名古屋空港からの便だったので、奈良を出発した後、彼はその前に伊勢神宮に寄ることにした。外宮と内宮があり、時間がなければ内宮だけとアドバイスしたが、判らなかったようで外宮だけの参拝となったようだ。
神聖さが今一つわからなかったと後で彼はメールをしてきた。「私は神道の前で盲目だった。これから神道について勉強をしなくてはならない。」と書いてきた。
厳島神社は同じ神道でも大鳥居というシンボルや建物自体が一見して分かりやすいらしいが、他の神社は何かを見るのではなく感じるものなので、解りにくいということだろう。
こうして帰って行ったが、もちろん当初のバカンスより大幅に休暇をオーバー、彼も心配し、校長先生に
連絡をしたところ、「ボーナスだよ」との答えだったそう。何とも粋な校長先生の返事だ。もちろん日頃の彼の仕事の姿勢によるところもあるのだろう。
そしてすっかり日本に魅了された彼はこの年の秋、4度目の来日をすることになる。
またこの後、彼の弟も夏になってくるのであるが、それはまた後に。
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