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京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

京都市、家庭ごみ有料化から1ヶ月

2006年10月31日 | ゴミ問題
10月31日付け京都新聞に「京都市ごみ有料化1ヶ月」
ー家庭ごみ2割減、資源ごみ3割減ーとあった。
ごみ出しの印象でもそうだが、自宅のごみ出しはさらに”減”だ。

しかし、本当に京都市全体でごみの量は減っているだろうか?
前にも書いたが、
明らかにスーパーやコンビニのごみは急増している。
少し前の京都新聞「窓」欄(読者の声の欄)でも、
「ごみ袋有料でコンビニ悲鳴」の投稿が掲載されていた。

今日もあるお店で話していたら、
「今まで、空き缶は市の回収ルートで出していたが、考えてみたら店の前に自動販売機がある。”ここに入れとけばいいのよ”と奥さんに言われて、それからは缶は一切出していません」とのことだった。
「有料化後、ゴミは二倍になった」という大型スーパーの声も聞いたが、
市民の消費が減っていなければ、全体としてのごみが減るはずがない。

コンビニの経営者は、「家庭ごみが持ち込まれている」と悲鳴をあげている。
もちろん、生ごみなどの持込は論外だが、店内で購入した商品の過大な包装をはずしていく行動は、極めて自然で積極的なものだと思う。

私たちは、
「負担が増えるだけの過大包装を買いたいわけでなく、ちゃんと中身がいただきたいだけ」。しかし、結構、過大な包装を押し付けられている。それへの抵抗が”有料化”をきっかけに、店への包装返却に現れてているのではないか。

京都市は、ごみ有料化でごみが「減った」というが、全体の包装や容器の在り様が変わっているわけではなく、本当にごみの減量を進めるためには、無駄な包装を製造段階で無くしていくような商品づくり、社会の仕組みづくりが求められている。行政の施策も、国の法律もズバッとここに踏み込む必要がある。ドイツのように、「企業は、製品の容器・包装ごみをつくるだけでなく、回収・リサイクルまでの全工程を、費用も含め、全て責任を持つ」。こうした仕組みづくりに向かって、新聞も、ぜひ分析を深め、メスを入れてほしい。


「私たちは、廃プラスチック処理工場に反対です」

2006年10月26日 | ゴミ問題
京都でも来年10月から、「廃プラスチック」ゴミの回収と処理が行われます。
10月9日にも書きましたが、
先日、すでに問題を引き起こしている
大阪府寝屋川市の処理工場周辺の実情を見てきました。
それは寝屋川市の東部、本来なら静かな環境の
”太秦”という歴史的な名前のついた住宅地で起こっています。
この東北部には、すでに1日13tの
寝屋川市の「廃プラ」を処理する施設があり
さらに、2005年から廃プラ”リサイクル”の一環をなす
民間施設が稼動しています。

廃プラスチックは、大規模な合成や化学変化の行程を伴わなくても
圧縮や破砕の過程で、凄まじい種類の有機化合物を発生する!
実は、このことはまだ殆ど知られていないため
現在、寝屋川で起こっているような新・公害問題が
あちこちで発生し始めています。

住民のAさん、Bさんの話を聞きました。

Aさんは、実際に工場が動き出すまでは、
 「公害問題が起こる」といわれても
 もう一つ実感がなかった、とのことでした。
---ところが現実はーーー
 「朝、臭いがひどい。嫌な甘い臭いがやってきて、その後、
  油の臭いが来る。芳香剤のような臭いや、別の種類の臭いや、
  いろんな臭いが混じっていて、玄関をピシッと閉めたはずなのに
  臭いが玄関に溜まっている。どこから入ってきたのかと思ったら、
  通風の隙間から入ってきていた。そこを埋めたら
  少しはましになったが、
  ここでは、この夏でも、窓を開けずに過ごした人が
  多かったのではないか。
  工場が動き出すまでは、こんなになるとは思わなかったが、
  京都ではこうゆう施設は絶対に建てない方がいい」
  ”京都では絶対に建てない方がいい”と何度も強調されて
  いました。

Bさんは、
 「今朝もそうだったのですが、嫌な臭いは塊のようになって
  やってくる。わぁーと部屋の中に入ってきて、
  もうその時は窓を閉めても遅い。
  空調をかけてもこの臭いは取り除くことは出来ないんです。
  臭いは、どこでもくさいのではなく、においが塊のように
  動いていて、
  このあたりでは、くさい臭いがすると、夜でも友達に
  ”今、臭いがやってきたけど、そちらはどう?”
  とメイルで連絡するのが習慣になっています」

京都でも伏見区と西京区で「廃プラリサイクル」施設が
建設される予定です。寝屋川市の話も、”他人事”ではないと
思いました。
あの、何ともいえない”甘いにおい”は、人間の脳の一部に
悪い記憶として残りつづけるような、イヤな臭いです。

京都のゴミ有料化ーいらない「包装」

2006年10月25日 | ゴミ問題
京都の家庭ゴミ有料化からもうじき4週間、
スーパーで、なるべくいらない容器や包装をといて
”軽く”して帰ってくる人が増え始めています。
リュックか、代わりの袋があれば、
「フィリピンバナナ」の包装
「森永アロエヨーグルト2個セット」の台紙と包装
「Mサイズみかん」の包装
これらは全部いりません。
出口で包装は備え付けの箱に入れて
中身だけ持ち帰りました。

京都の家庭ゴミ有料化から三週間

2006年10月22日 | ゴミ問題
京都市のゴミ有料化から三週間がたちました。
中京区にある京都生活協同組合の二条店でウォッチングをしました。

お店の前には、目立つところに資源ゴミの回収ボックスが
ずらっと並んでいます。
中でもいっぱいなのが、トレイボックス
片づけをしている交通整理の人に聞いてみると
土日は青いゴミ袋いっぱいに持ってこられる人もいて
特に多くて、30分で回収ボックスはいっぱいになるとのこと
ここは、「白」も「着色」も一緒の回収でした。

以前にも書きましたが、店内で、魚など生もののトレイでも
はずされている方を、あちこちで見かけるようになりました。
ある知り合いの方から提案がありました。
「どうせこうしてトレイをはずされるなら、
 店内に、学生食堂にあるような
 水がちょろちょろと流れる洗浄コーナーを作ってほしい」

その方がお互い(お店と消費者)にとって
(少しだけですが)合理的なように思えますね。

イズミヤのゴミ回収箱

2006年10月15日 | ゴミ問題
京都市の家庭ゴミ有料化後、二週間
イズミヤのゴミ箱に”異変”が起こっている。
一つは、レジの近くの全てのゴミ箱
「家庭からの持込ゴミは入れないで下さい」と張ってある。

二つ目は、入り口に置いてある資源ゴミの回収箱
これまではトレイは白だけだったのに
着色トレイもどんどん入れられている。
「回収方針が変わったのか」と、店員さんに聞いてみると、
「いや、本当は白のみですが、着色もどんどん入るんです」と
困り顔だった。
ある意味では当然の出来事で
これが、”店頭前、ゴミ箱撤去”
などという逆行現象に結びつかないように
しっかり監視しながら、
何らかの行動と結びつけ
もっと前に進むようにすべきだと思う。

大手スーパーのゴミの取扱いと、その行方は?

2006年10月11日 | ゴミ問題
大手スーパーのゴミはどうなるのか?聞き取りをして、感じたことを書きます。
1、「京のごみ減量事典」に載っている伏見区の店のうち、
 とりあえず、イズミヤ伏見店、ダイエー藤森店、マイカル伏見サティの三店
 に聞きました。
 まず、共通していたのは「有料化」後の、店への持込ゴミ、
店に残されていくゴミが増えていること。

 「(有料化開始前とくらべ)2倍になった店もあります」
 「回収ボックスへのトレイだけでなく、レジまわりのゴミも増えています」
 「ゴミは有料化後、比較的多くなっています」

   市民の生活防衛の行き先が見えてきます。

2、各店でトレイの回収の仕方、その後のリサイクルについて聞きましたが、
 残念ながら店では、店舗前の回収の仕方は知っていても、
 その後「何にリサイクルされるのか」については、よく判らない状態でした。
 今後いっそう環境重視が”企業イメージ”として重要視されることを考えると、
 専門的なことは別として
   せめて基本的なことは答えられるようにしておいた方がいい、と
   老婆心ながら思いました。

3、各店でのトレイ(白色・着色)やペットボトルの回収について
   -結局、本社に聞くことになりましたー

 白色トレイとペットボトルの回収(イズミヤ)
 白色も着色も一緒に回収(ダイエー、サティ)と
 回収方法は異なり、出来てくるものも当然異なります。
  *マイカル伏見サティについての「事典」の記述は間違いで、
   ペットボトルの回収は行っていません。
 
 白色トレイ、ペットボトルを回収しているイズミヤは、
 本社の担当が時間をかけて、丁寧に対応してくれました。
 白色トレイは、トレイ(エコトレイ)に。基本的に、トレイTOトレイだそうです。
 ペットボトルは、カーペットや網、スポンジ、洋服などに再生するとのことでした。

 ダイエーは、白色トレイ・カラートレイ・発泡トレイを一緒に回収し、
 製造メイカーに渡して、ベンチやインゴット(農耕器具)に再生とのこと

 マイカル・サティは、白色と着色トレイ(一部は別々にしているが)を、
 多くは一緒に回収。建設資材にリサイクルされているそうです。

4、どこでも「環境上は白色トレイがいい」-これは共通していました。
 もう一方で共通していたことは、

 「商品部との兼ね合いがある問題だが、お客様のニーズ、
 見栄え(の良さを求める)などに応える必要がある」
 「(トレイの必要性については)①衛生面 ②見栄えのよさ。
 高級感を出したい場合、カラートレイとなる」

 環境重視なら、せめて「白色トレイ」と思っておられる担当者、
 「売るためには着色も必要」と思っておられる人、
 会社の担当者によって、若干の姿勢のちがいも感じましたが・・・

  やはり”お客様のニーズ”問題を考えさせられました。
 
 本当は、私たちにとって着色トレイでなくても、皿に移せば
何ということもないのに
 「高級感を求めているから」と、私たちの”ニーズ”を
 一方的に分析され(それもあるんでしょうね・・・)
 環境にも悪く(リサイクルし難い)、割高な着色トレイを買わされる。

 あるお店の担当者に、
 消費者は刺身を買う場合、「着色トレイ付きのものしか
選択肢がないのは問題ではないか。せめて、白色トレイの載ったもの
(これを同じ刺身でも割安にして)と
”高級感のある”割高な着色トレイ付きの刺身を並べて
(品物は両方とも全く同じです!と横にでもかいておいて)、
消費者が環境重視という点でも選択できるようにすべきではないか」
と提案しておきました。

 消費者の着色への”ニーズ”は、どこか、これまでの”売らんかな”の
 原始的な欲求に依存している感じがします。
 トレイを食べる訳でもにあのだから、もう少し、理性的な選択を
 消費者ができるような仕組みをつくれないでしょうか。
 それは価格上もリーズナブルな選択を伴えると思うのですが・・・。

 どこか実験をしてもらえませんか?

          (なお、今回は「トレイ使用」の問題については述べません)

 
 

廃プラスチィックのごみ-処理工場周辺で大問題に

2006年10月09日 | ゴミ問題
寝屋川市で起こっていること
「廃プラスチック処理工場」周辺で広がる健康被害

廃プラスチックゴミの「分別回収」と「リサイクル」があちこちで進められていますが
そのゴミが集められ、分別・圧縮・梱包される処理施設、
その周辺で起こっている公害問題、健康被害については
まだ、ほとんど知られていません。

京阪寝屋川市駅の東
3キロ程のところにある住宅地で、健康被害を訴える大きな問題が起こっています。

現地に伺うまでは知りませんでしたが、

「廃プラ」という”もろもろのプラスチック”

京都市の分類で言えば、
<飲料・しょう油用のペットボトルを除くシャンプウや洗剤、調味料のボトル><トレイ類><マヨネーズなどのチューブ類><ラップや袋><商品を包んでいた包装類><カップや食料品のパック類><発泡スチロールなどの緩衝材>

こうしたプラスチック類を集めて、圧縮するだけで
沢山の化学物質が発生して
この影響とみられる悪臭や健康被害が起こっています。
燃やしたり、化学的な処理の結果でなく、
圧縮するだけで沢山の化学物質が発生し、それが被害の原因になる
これは知りませんでした。

先日、その地域で公害反対運動をされているNさんからメイルでニュースが送られてきました。
「廃プラウッチングニュースNo28」
そこでは
「もう我慢の限界です」-広がる健康被害と悪臭問題は深刻
「子どもたちの叫びを市長は無視するのか」と
健康調査で浮かび上がった子どもたちの声をあげています。

”臭くてその場にいられない(13歳女子)””臭くてはきそうになる(7歳男子)””喉が痛くなる、目・鼻がかゆくなる、気持ち悪い(12歳女子)”・・・

現地を伺うと、処理施設反対の看板が沢山立てられていて、
住民の皆さんが、事態を深刻に受けとめられているのがよく判ります。
えっ?そんな事があるの?と思われた方、
「廃プラ処理による公害から健康と環境を守る会」をのぞいて見てください。
http://haipura.com/

ゴミのならない商品を選択する

2006年10月04日 | ゴミ問題
「ゴミにならない商品を選択するよう、訴えていただきたい」
山岡酒店さん、9月29日へのコメント、どうもありがとうございました。

ービン・缶・ペットボトルを買った店に返すだけでは、現状を変える力にはなりにくいー
その通りだと思います。

ドイツでは、1991年に「包装廃棄物に関する政令」という法律が作られ
ここでは
①、企業が自分たちの製品の容器包装を全て引き取り、
 リサイクルしなくてはならない。収集からリサイクルまでの全工程を、
 費用も含めて、全て企業責任とする。

②、飲料容器の中で、リユース容器のしめる割合が72%を下回ってはならず、
 もし下回った場合はワンウェイ容器を強制的にデポジットの対象にする。
          (「ごみ処理のお金は誰が払うのか」合同出版)
という仕組みが作られています。
こうゆう「ゴミにならない商品を選択する」社会的仕組みが必要だと思います。

現在の仕組みは、市民が「物を大切にしよう」と思って、”リサイクル”に励んでも
ビン・缶・ペットボトルの生産と消費が、減少しない仕組みになっているのでは
ないでしょうか?

それは、これらを生産し販売する企業にとって、
現在の”包装容器リサイクル”の仕組みが、そんなに”痛み”を感じない
「後始末が困難な容器」では経営的にマイナスという
仕組みがつくられていないからではないでしょうか?

京都市の「家庭ゴミ有料化」も、ゴミ袋を有料にし、
「市民に痛みを与えれば、ゴミが減る」という考えに基づいています。
この考え方は、さらに進むと、北海道のいくつかの自治体
(ゴミ袋1枚160円-45リットルサイズ)のように
ゴミ袋は高ければ痛みが多く、その分”効果的”ということに
帰結するのではないでしょうか。

私たちは、こうした
問題の原因を、個人の”自覚”や”意識”、”頑張り”にだけ帰結させる考え方を
もう、転換させる時にきているのではないかと思います。
エネルギー効率が良い再使用できる容器が少数派にならない仕組みを
一緒に考えていきたいと思います。

お店へ運ぼうという提案は、単に生活防衛や、目の前のゴミ減らしだけでなく
上に述べたことを一緒に考えていくきっかけになればと思ってのことです。

大きなスーパーなど、店前にいくつかの収集ボックスが置いてあります。
ここで集められたトレーは”どこに行く?”
昨日、あるお店の人に聞いてみましたが
「集めているだけなので判りません」・・・
ほんとに、廃プラスチィックの”分別収集”をして役に立つ?
ゴミは、ゴミ袋にいれて完結とさせないで、
少し調べてみたいと思っています。

また、報告しますので、一緒に考えていただければ嬉しいです。


京都市のゴミ有料化-3日目

2006年10月03日 | ゴミ問題
京都市のゴミ有料化ー3日目ですが、事態は動き続けています。

左京区で京都市議会を目指す若者、
冨樫豊さんがゴミ有料化ー初日の出来事をレポしています。
写真は、左京区松ヶ崎でのゴミ出しでのスナップだそうです。
詳しくは、下記をご覧下さい。

http://ameblo.jp/servlet/TBInterface/10017772413/b4e64985






「おおむね97%は『指定袋』で回収された」というが、市長は
上記のような風景が広がっていることに、心に痛めてほしい。
ここは、昨夜には掃除されていたが、各地では確実に
「有料化以前」より、放置されたゴミが増えている。





京都市のゴミ有料化ー初日の「ゴミ出し」

2006年10月02日 | ゴミ問題
京都市のゴミが有料化された初日、通勤途中にゴミ出しをウッチングした。
伏見区の商店街では、ほとんど黄色の「指定袋」出されている。
しかし、住宅地では時々別の袋も置かれている。
これまで、「放置ゴミ」が溜まっておりところや散乱している所は
早めにきちんと収集しておかないと、今後さらに
ひどい状況になるのではないか。



 これは住宅地、多くは「指定袋」で出ているが、別の袋も置かれており、
 はねられていた。



 ここはいつも放置ゴミが散乱。これを拡大しないようにするには、行政が
 きちんと、全てを回収すべきだと思う。
 ちょうどやってきた回収の方と話した。
 「これは、いつ回収するの?」
 「あとで、別のメンバーが来ると思います。一度、まち美化事務所に
 電話して下さい」




 ここも同様、以前はそうでなかったのに、この間はゴミが散乱している。
 京阪深草駅の南側で、まち美化事務所も知っているはずだ。

 京都全体のゴミ出しの状況は、もちろんわからないが、
 多くは「指定袋」で出されていると思う。しかし、住宅地や、
 商店街で各戸収集の所でも、別袋で出されている所も。
 いづれにしろ、様々な市民の思いが込められた
 「指定袋」でとなっている。

京都市の家庭ゴミ有料化 直前情報(続き)

2006年10月01日 | ゴミ問題
京都市民が、これ程「ゴミ」を話題にしたことはなかったのではないか。
少なくても、この30年間は知らない。
土曜日、私が話したオバちゃんたち(主婦の皆さん)は、そう言っていた。
「もう、みんなゴミで持ちきり」

しかし、それは、「京都市って素晴らしいな」というのでなく
「ありゃあかんわ」

これまでこんなことを言う人でなかった人が
「あいつはクビや!」と、手を首にかざして話している。
もちろん、桝本市長のことだ。

あるおばーちゃんは、例に漏れず、家のポストが小さくて
「お試し袋セット」がポストに入らず、メモが入っていた。
電話をしてもつながらない。
地域のゴミ収集を担当している「まち美化事務所」に
わざわざ自分で、バスを使ってゴミ袋を取りにいったのだが、
「袋はここでは渡せません」
「業者が配っていますので、そこでもらって下さい」

配れないというから取りに来たのに、何や!
事務所の目の前に「お試し袋セット」が置いてあるのに
「これは渡せません」って
怒って帰ってきたが、
何日かして今度は、ポストにねじ込むように入れてあったとの事。

金曜日(9月最終)の回収場所ではどこでもゴミが溢れかえっていた。
明日は、10月最初の回収日です。
状況はまたお知らせします。


「CO2削減へ、京の挑戦か?」-ごみ有料化

2006年09月29日 | ゴミ問題

「朝日新聞(9月29日夕刊-関西地区?)」に
「ごみ有料化 京の挑戦ーCO2削減は、来月から」という記事が掲載されている。
ここで言われているように、ごみの有料化が
はたして、地球温暖化防止への”挑戦”になるのか、考えてみたい。

記事では、
京都市が地球温暖化対策条例を制定・施行させたことを紹介しながら
「市内の温室効果ガス排出量を2010年までに、90年の800万トンから一割削減する
数値目標を決めた。その柱がごみ回収の有料化だ」
と書かれている。

ところが、まずこれが非常に不正確な記述となっている。
いかにも、「ごみ回収の有料化」が二酸化炭素などの削減に繋がる
「柱」であるかのような書き方だ。
京都市の計画では、一部門の施策であり
到底、こんな書き方で記されるような位置付けにはなっていない。

先程、市の「地球温暖化対策課」や「循環企画課」にも電話したが
「うちではそのコメントはしていません。他の課ではないですか?」とのこと
「ご存知の通り、それは、全体の施策の一つです」との答えだった。

そもそも、京都市は、「ゴミ有料化は地球温暖化防止が大目的」と市民説明会でも
繰り返し述べてきた。
ところが、京都市のゴミの削減計画を見ると、
最近までのゴミの減量状況に対して、逆にゴミ有料化後、
ゴミ減量化は、大幅にダウンする計画となっている。
  
  平成12年の京都市のごみ総受入量 818274t
    16年            704446t 
    22年の目標         642000t   


ゴミと地球温暖化対策とのかかわりでは、
少々ややこしい話だが
京都議定書で示された「一般廃棄物の焼却に伴う排出(6.C)CO2」の算定方法は、「一般廃棄物に含まれるプラスチック類の焼却に伴い排出される二酸化炭素の量」を対象に、
「一般廃棄物に含まれるプラスチック類の焼却量(乾燥ベース)に排出係数を乗じて」算定することになっている。

つまり「一般廃棄物」部門については、プラスチックゴミの増減が
”地球温暖化防止”についての”貢献”を評価される仕組みとなっている。
大雑把な話、プラスチックが京都で「分別回収」され、
大阪に持っていかれて”処理”されれば
京都市の”削減”には貢献する仕組みだ。
たとえそれが、多くは焼却されたとしても、
リサイクルされたものが、やがて劣化し、
そして、その後、焼却処分されても
京都の削減目標達成には”貢献”することになっている。

ここには、根本的に、現状での「分別・リサイクル」と”地球温暖化防止への貢献”の
かなりシビアな問題が横たわっている。
「これは”地球にやさしい”」と思って分別作業をしていても
途中、それを運ぶトラックの燃料が余計にかかるなら
逆に、地球温暖化に貢献する結果となってしまう。
「分別・リサイクルの過程」については、徹底した透明化が必要だ。

ゴミ問題は、結局、ゴミを作らない方向で企業に圧力がかかり
その方向が促進されるかどうかにかかっている。

「企業が自らが作った製品について、その包装容器の処理全てに責任を持つ(引き取りもリサイクルも)。費用はもちろん、その全工程を企業が責任を持って行う」

こうした内容が、制度化されることが決定的に重要だ。

自治体の施策も、それに繋がるかいなか、それが問われる。

残念ながら、京都市の施策は、それが確立していない。
市民に痛み(有料化)を与えれば、家庭ゴミの袋の中身が減る。
この”基本方向”では、袋代の値上げという、痛み増大の方向しか出てこない。
包装容器が、引き続き同じように生産され、消費され続けるのであれば
地球温暖化防止には貢献できない。

私たちが、前に進む方向で出来ることというなら
とりあえず
ビン・缶・ペットボトルは、”分別回収”になるべく出さず
それらを、買ったお店に全て持って行く、これを大規模に行ったらどうか。
街角の自動販売機横の回収箱に返すこと
もう少し根本的には、
デポジット(容器の換金の仕組み)が出来る仕組みを導入するよう
飲料メイカーに求めていく、ゴミ処理を市民と行政だけの問題にせず
企業に責任を取らせていく、こうした方向に転換していくことが大切では、と思う。

京都市の家庭ゴミ有料化 直前最新情報

2006年09月28日 | ゴミ問題
10月1日以降、京都市で出される家庭ゴミの
指定「外」袋(これまでの普通のクロや青の袋)の回収方針が、大きく揺れている。

最初は「指定するごみ袋以外でごみを出された場合には回収しません」と
かなり高圧的に言ってきたが
その後は、「指定袋」以外の袋は「次の回収日」
(週のはじめの回収が月曜日であれば次の木曜日)に
一緒に回収することになっていた。

ところが最近、これではアカン!と方針が変わりつつある。
聞いてみると、下京区に続いて伏見区でも左京区でも
「翌日に回収する」方針に変化している。

考えてみれば、
「次の回収日」での回収方針ではとにかく放置が長すぎて必ず不満の声がでる。
そして、後半の回収日には、「指定袋」も、当日出した「指定外袋」も
一緒に持っていくことになり、
結局は、週の後半の回収日は、どんな袋でもOKとなってしまう。
これはまずいということだろうか。
また、金曜日の回収は、残すと土日を挟むので
「どんな袋でも、金曜日に回収する」とも一部では言われている。


ある京都市関係の事務所では、
青い袋も、「指定袋」も、少々遅れても結局は回収されるという事になると
”不公平感”が増すので
みな「青い袋」(現在使っている指定袋ではない一般の袋)でいかないと
仕方がないかも
との声さえ出てきている。
こうなれば、事実上のゴミ袋有料化の撤回だ。

いま、「指定ゴミ袋」そのものが、
京都市が事前に”ここに売ってます”と言ったコンビになどには無い。
無料の指定袋の事前配布がうまくいっていないことと合わせて
「指定しておきながら近くに袋がない。どうせえっちゅーの」という声が
噴出するのも当然だ。

この混乱の責任の全ては、京都市長と
市長提案に簡単に賛成した、市会与党の自民党・公明党・民主党にある。

繰り返しになるが、今からでも遅くはない。
この破綻した家庭ゴミ有料化施策は中止して
「混乱させて、えらいすまんことです。青い袋でも黒い袋でも結構ですから
ぜひ、皆さん、ゴミ減らして出してください」ということにすれば
まだ傷は浅い。

  
 
  

納得できますか?京都市の「家庭ゴミ有料化」

2006年09月27日 | ゴミ問題
長文です。関心ある方、ぜひどうぞ。「ねっとわーく京都」10月号から転載しました。
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これで納得できますか?京都市の家庭ゴミ有料化“説明会”

えっ!これ「説明会」って言うの?-3分の2以上は、相手一人の“説明会”
京都市の家庭ゴミ有料化(家庭ゴミ収集における有料指定袋制)は、3月の市議会で自民党、公明党、民主・都みらい、無所属議員の多数で可決(関係する条例改正)されたが、13項目の「付帯決議」が付く超異例のものとなった。「212回の意見交換会など初めて」とのことだが、市民からの疑問や否定的意見が続出し、与党議員にも少なくない影響を与えている。
与党があげた「付帯決議」にも、この状況が滲み出ている。その第1には、「実施に向けては、有料化の趣旨や制度の内容などについて、町内会などを通じて懇切丁寧な説明をし、市民の理解と支援をえるための説明責任をはたすこと」と懇切丁寧な“要請”が記された。そして最終項目にも改めて、「今後とも市民との対話を行う体制を確立すること」と駄目まで押されている。今、その懇切丁寧な説明の「中身」と、「やり方」が問われている。桝本京都市長は、こうした議員の不満や苛立ちを受けてのことと思うが、与党議員の質問に答え「町内会単位をはじめ、2000回を超える話し合いの場を持ち、ご理解と納得をいただけるよう誠心誠意、努力したい」(予算特別委員会の総括質疑)と答弁した。「2000回の市民説明会」、これは大歓迎であるが、問題は「中身」と「やり方」である。
日本共産党市会議員団が、出し渋る当局から提出させた、「市民説明会」の実態を表す資料-「有料指定袋制周知状況」(平成18年8月10日現在)がある。ここには、有料化決定後のゴミ有料化“周知徹底”市民説明会の実態が書かれている。何時どの行政区で何人参加の説明会があったか、日計の形で記されているが、それは「説明会」というには、余りにも異様なものだ。リストの三分の二以上、何と1091回中740回が、参加者一人の“説明会”である。“二人説明会”を含めると、全“実施回数”の7割以上となる。
“一人説明会”の実態は、実は京都市の職員が自治連などの関係団体トップを訪問し、「10月から家庭ゴミが有料化されますが、ご協力、よろしくお願いしますわ。説明会に来いという事でしたら、どこでも伺いますのでぜひ設定して下さい」などと話しをしてきたものをカウントしたものだ。訪問は否定すべきではないが、これを“説明会”に入れてカウントするなど、「説明会」の意味・大切さが本当にわかっているのか、全く開いた口が塞がらないとはこの事だ。求められたのは、市民全体を視野に入れた規模で「説明責任をはたす」、そのことであって、数合わせなど市民誰一人として望んでいない。ゴミ問題を本当に京都市民の話題にして、「ゴミ有料化」について意見の違いはあっても、京都市が率先して市民に説明する場を作る、これが求められていたのに、道理の通らぬ“一人説明会”で数を稼ぐことに汲々とする。以前の「ネットワーク京都」で、「京都市の“討論の文化”の欠如」を述べたが、内容以前に、京都市は市民に広く知らせその意見を聞く気があるのか。京都市関係者、とりわけ幹部の視線が上ばかり向いていて、市民には注がれていないことを、この740回の“市民説明会”が如実に物語っている。職員の“続出する不祥事”も、根絶できない土台には、この「市民軽視」-単純な指向性と共通のものがあるのではないか。

まともに行われた「説明会」でも批判的な意見が続出した。そして、このやり取りの中で、京都市が説明するように「ゴミの有料化で本当にゴミが減る」のか、ゴミ問題がその土台で抱えているゴミ質の転換に向けて進んで行くものなのか、その実態が明らかになってきている。以下、京都市の説明に関って、市が主張している「ゴミ減量化」の“根拠”の無さを、市が示す資料などを紹介しながら明らかにしたい。

「ゴミの有料化」-京都市の説明の「根拠」は?
京都市はゴミ有料化の理由の第一に、「地球温暖化防止」をあげ、これが「大目的」と述べている。
そして、「大量消費・大量廃棄の社会経済システムを変えていくことが大事。その一つとして『ゴミ』がある」と述べ、「ゴミ有料化でゴミは減る」、「これはすでに、半分の都市で実施され、実施したところで、多いところでは30%、少ないところでも10%、平均して20%はゴミが減っています」と断言する。
 はたして、本当にそうか? 
会場で市の担当者に、「京都市が数字の根拠にしている自治体はどこか?」と質問してみたが、答えてもらえなかった。京都市役所に伺ったが、やはり具体的な自治体名は教えてもらえなかった。かわりに担当者が、「平成16年度の環境省の中央環境審議会の報告でも自治体の事例が出ています」し、「東洋大の山谷先生がいろいろ出しています」、「2006年の雑誌『月間廃棄物』の各号に、自治体での具体例がいろいろ出ています」と、その“根拠”になる文献を教えてくれた。

 「中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会(第22回)議事録」
この報告については、まず環境省へ電話してみた。
「ゴミ有料化を議論した平成16年度の中央環境審議会の部会報告があると聞いたが、どの部会報告ですか?」。最初、女性が電話に出たが具体的にはわからず、次に男の人が代わって出てきたが、結局どの報告かは教えてもらえなかった。仕方がないので、一つづつ当たってみた。
調べてみると、平成16年9月29日の「中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会(第22回)議事録」というのが見つかった。そこに「循環型社会の形成に向けた市町村の一般廃棄物処理の在り方について-東洋大学山谷修作教授からのヒアリング」というものがあった。山谷氏が行ったゴミ有料化に関する自治体アンケート調査の結果やその内容・評価が書かれていた。山谷修作教授という人は、これからもたけ続けに登場する、いわばゴミ有料化推進のブレーンと目される人である。詳細をご覧になりたい方はインターネットで検索すれば読むことができるので、そちらでお願いしたいが、そこで、「有料化によるゴミ量の変化」について語っている箇所がある。
「(山谷)有料化によるゴミの量の変化について聞きましたところ、有料化を実施して、その初年度は・・・かなり減っているというお答えが多いんですけれども、・・・その後の経過を見ますと必ずしも減量効果が持続していない自治体が結構ある。オレンジ(色のグラフ)の方、増えている方にシフトしているという一般的な傾向があります」とのことだった。

 雑誌「月間廃棄物」
推薦されたこの雑誌にも当たってみた。今年の各号では、有料化した限られた自治体の報告(日野、清瀬、昭島、東村山、高山、佐世保、八王子市、十勝地方の自治体など)が行われていた。これは、ゴミ有料化の宣伝に近い内容だが、それでもなかなかゴミが減らない実態が垣間見られる。
05年10月号に「短期連載『最新・家庭ごみ有料化事情』-第二回全国都市家庭ごみ有料化アンケート調査から-」という論文が掲載されており、ここで「有料化の効果」が語られている。これも山谷修作教授が執筆している。
 有料化実施前の年度と実施初年度、及び2003年度(直近年度)を134市に絞って分析、その結果、「有料化初年度についてはゴミの減量効果は大」「しかし、その後の直近年度では減量効果は低減し、有料化前年度比で5%以上ごみが減量している市は全体の43%にとどまり、10%以上の減量となると23%に減少、逆に5%以上ゴミが増えた市が全体の24%に増加している。有料化によるゴミの減量効果は、市民の慣れによるシグナル効果の希薄化、事業系ごみの増加傾向など様々な要因により、経年で次第に弱まる傾向があることが、第一回調査についで、今回の調査でも確認された」。
とても、“平均20%減る”どころの話ではない、毎年を取ってみると、ゴミ減量は次第に弱まる傾向で、これは第一回調査でも同様、と指摘している。

 平成14年度環境省請負業務報告書-ごみ処理の有料化に係る調査(平成15年3月全国都市清掃会議)
こうした調査も、同様の傾向である。
「家庭系一般ごみの有料化はごみの減量化に有効・・・特に総排出量が高い場合、減量効果が顕著。個々の自治体を見ると減量効果を上げていないケースも見られるが、・・ごみの有料化がごみの減量化に有効な方法。・・他方、有料化しないでごみの排出量を減少させている自治体もある」。であれば、有料化しなくても減らす方法を取ったらいいのではないか。報告書の性格上、“有効”と言わなくてはならないが、そればかりでは余りにも科学的ではないので、いくつかの逃げをうっている。この報告書も、資料を見ると、家庭系一般ごみの処理有料化で生じた問題(複数回答)では、「減量効果が見られない」が13%、「『一時的に減量したがもとに戻りつつある』が49%で約半数」など、実態が垣間見られる。  
市民運動などと関りない他の研究者の調査報告でも、ゴミ有料化導入後のゴミ排出量の推移について、「ゴミ有料化導入後の排出量の推移は4つのパターン(減量成功パターン、リバウンドパターン、変化なしパターン、増加パターン)に分類されることがわかった。これらの中では、リバウンドパターンに該当する市町村が多く見られ、有料化導入によるごみの減量効果が長時間持続できないケースが多かった」(京都教育大学環境教育研究年報第14号 1-10 2006石川誠)と指摘している。どこから見ても、京都市がいうように「ゴミ有料化を実施したところで、多いところでは30%、少ないところでも10%、平均して20%はゴミが減っている」事態ではない。京都市は市民を馬鹿にしたような説明を止め、ゴミ有料化を行ったところでは、「ゴミが減っている所もあるが、もう一つ変わらん所もあるし、増えてしまった所もある。どうも直近年度を見ると“減量効果”が持続しにくいようですわ」とちゃんと語るべきである。「説明責任」の土台は、まず事実を明らかにすること、これはイロハのイの話ではないか。

ゴミ有料化は、ゴミを根本的に減量させていくこと、ゴミの質を変えていくことに役立たない手法
 ゴミ有料化に批判的論陣を張る田口正己氏も、「ごみ問題百科Ⅱ-資料6」で自らが実施した全国自治体調査を紹介しつつ(導入2年前と比較)、この「有料化によるゴミ減量論」の本質的問題点を指摘している。
氏が行った全国調査結果の特徴については、①導入初年度の排出量は、筑紫市以外いずれも減ってい
る、②導入初年度に減量率を記録した市も、伊達市意外は排出量が増加に転じている。三年目以降のゴミ戻り現象には加速が加わり、千葉市や善通寺市は三年目には導入前の排出量に完全に戻っている、③(先進例として紹介される)高山市や出雲市も増加に転ずるのみならず、数年後には導入前以上の排出量に戻っている・・・(④、⑤は略)など同様の傾向だ。
そして、「有料化」の政策争点として、これが「リサイクル減量化」を促すのか、一過性の減量化にとどまるのか、恒久的かつ安定的な減量化につながるのか」「減量化効果や不公平感の確保を全面に掲げながら、その実、照準は『財源確保策』を期待しているのではないか」「『有料化』の究極の争点は、これに切り替えることによって市町村が直面するゴミ問題が解決するのか、それも一過的解決ではなく、根源的に、長期的に解決したと確認できる状況を醸成できるのかである。・・・『有料化』に解決処方のすべてを期待する風潮や世論操作が見られる。それだけに『有料化』がゴミ問題の何を解決するのか、ゴミ問題の真の解決を先送りすることにならないか、多面的なゴミ問題を『量の問題』に矮小化する危険はないか、関心を『量の問題』に縛り付けることの危険、環境問題や財政問題を等閑視し、解決が急がれるこれらの問題の背後にある『質の問題』の解決を先送りすることにならないか」と指摘しているが、この指摘は重要である。
                      
そもそもの大矛盾-京都市のゴミ減量計画では、有料化後、ゴミ減量テンポが大幅ダウン
これは、説明会でも指摘された方がおられたが、京都市は事前説明会でも、この数年、京都市のゴミ
が減ってきていることは説明しなかった。説明のグラフにはあったが、気がついた人は少なかったのではないか。「この間、京都市のゴミは減ってきているのだから、有料化など言う前に、減った教訓を明らかにし、さらに減らしていく方向性を明らかにするというのが普通の考え方ではないのか」と質問しても、返事はなかった。
京都市のゴミ(京都市内のゴミ総受入量)は、何とこの5年間で15.6%も減っている。(2000年と2005年速報値との比較-2000年818274トン:2005年速報値 690477トン-5年間で127797トンの減量) 毎年2万5559トンも減らしているのが実態だ。それをさらに大幅に減らすために「ゴミ有料化」するというなら、まだ話の筋は通るが、有料化後、「ゴミ減量化」は大幅ダウンし、有料化前の4割以下になる。(2005年速報値690477トン:2010年目標642000トン-5年間で48477トンの減量、毎年9695トン)。これでは「ゴミ有料化でゴミ減量」などといっても、通る話ではない。結局、つじつまさえ合わない、有料化の“口実”に使っているだけではないか。
ゴミは、量を減らすとともに、いま質を転換させていくことが切実に求められている。プラスチックなどの容器や包装を、それを生産する企業の責任で一貫処理する方向に転換していかなくては、市民の、「ものを大切に」とか「リサイクルの努力」は報われない。いづれにしても、市民の理解や協力を得られないゴミ有料化は成功の保障がない。そして、京都市が市民に、他自治体のゴミ有料化の効果や実態について、きちんと説明してこなかったこと、実施すればいかにもゴミが減るかのように言い繕ってきた対応は、根本から間違っている。私が以前傍聴した審議会で市民公募委員の方が、「有料化でゴミは減るのですか」と端的な質問をされていたが、それに京都市は「減ります」と、やはり“きっぱり”と答えていた。これは、ゴミを減らし環境を良くするためには有料化もやむをえないので・・・という市民の思いを二重に踏みにじるものになっている。あくまで、説明はきちんとすべきなのだ。「ゴミ有料化で、ゴミが減っている所もあるが、変化していない所も、そして増えている所もあります。どうも減量効果は持続しにくいですわ」と。市民を信頼せず、誤った説明をし続けてきた京都市の家庭ゴミ有料化、この施策はどこからみても凍結・中止以外ない。
 06819              榊原義道(地球温暖化防止京都ネットワーク代表委員)

京都市”家庭ゴミ有料化”直前情報

2006年09月27日 | ゴミ問題
あまり書きたくはないが
「覚せい剤取締法違反」「銃刀法違反」「生活保護費の詐取」などなど
京都市役所ではこの間、市職員の不祥事が続出し
市幹部の甘い対応に市民の怒りが集中していた。
そのさなかの”「事前無料配布指定ゴミ袋」配布”
これが、火に油を注いでいる。

 「うちには、なぜ配布されないのか?
 まち美化事務所に電話したら、運送会社に電話してくれと言う。
 そこにかけても、らちが開かない。
 西濃運輸の本社に電話すると言ったら、”電話番号は教えられない”
 京都市の環境局に掛けたら、『すぐに届けます』というが
 翌日になっても届かない。京都市の”いつでもコール”に電話しても
 対応は丁寧だがらちが開かん。京都市長への手紙にも電話したが
 結局、振り出しの環境局に戻された」

「指定するゴミ袋以外でゴミを出された場合には収集しません!」などと
きついことを言っておきながら、それなら、”やること、やれっ!”
これが、抗議する市民の共通の怒りだ。

行政区のまち美化事務所に電話をしてみた。
二つの事務所以外は話し中で全く通じない
やっと繋がった事務所で
「青い袋(指定袋以外)で出されたゴミはどうするのか?」と聞くと
ある事務所は「警告のシールを貼って、次の回収日に持っていきます」
別の事務所では「シールを貼って、次の日(翌日)に回収します」と
対応もバラバラ

では、その翌日に指定袋以外の袋が出ていたらどうするのか?
また回収する?
これでは、”毎日回収日”になるだけではないのか(ほんとに、できるの?)

そもそも、ゴミの減量化・ゴミ質の変化を実現し
大量生産・廃棄の仕組みを変えていこうと思ったら
市民の協力を得るのは最低限の目標なのに
京都市は、もうここで大失敗している。

こうなった以上、”家庭ゴミ有料化”は
一度撤回し
振り出しにもどす以外にはないと思う。