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京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

廃プラスチック・リサイクルを考えるー工場周辺住民の皆さんとの交流会

2007年02月14日 | ゴミ問題
2月11日、地球温暖化防止京都ネットワークの企画で
寝屋川の廃プラリサイクル工場周辺住民の皆さんとの交流会を行ってきました。

この問題に関しては、2月4日付毎日新聞が
工場周辺で「湿しん発症12倍」の記事を大きく載せました。

<記事のリード>
「大阪府寝屋川市の廃プラスチック処理工場を巡り、
周辺の700m以内に昼間在宅している住民は、
工場から2800m付近の地域の昼間在宅する住民にくらべ、
湿しんが約12倍の高率で発症していることが、
岡山大学大学院の津田敏秀教授(環境疫学)と
頼藤貴志医師(同)の疫学調査でわかった。
のどのいがらっぽさ、目のかゆみや痛みなども5倍以上だった。
津田教授らは『工場での処理工程で出た物質による大気汚染被害と
考えられ、工場操業と住民の健康被害の因果関係を強く示している』と指摘。
これに対し、同市は『におい物質の測定の結果、現時点で健康調査の必要性はない』
としており、今後議論をよびそうだ。」

交流会で、
寝屋川市がまとめている「平成18年度悪臭被害苦情の内容について」
の資料が示されました。個別苦情についての件数です。
このリサイクル工場に関する苦情は64件と多発しています。
一方、その他の地域の苦情は、多いので3件、2件が二つだけありますが
他は全て1件のみの苦情です。
いかにこのリサイクル工場への苦情が多発しているか。

住民の皆さんは<臭い>がやってきた時
メイルで連絡しあって、対応しているそうです。
現地に行くたびに
「プラスチックのリサイクル」という問題の”是非”を
考えざるを得ません。

 

ダイオキシン放出ー基準値超え、ごみ焼却炉停止

2007年02月03日 | ゴミ問題
年末、押し迫った27日のことなので、
へぇーそんなことあったの?と、ご存知ない方が多いと思いますが
京都の南丹市(園部町)にある民間の”ごみ焼却施設”で
たいへんなことが起こっています。
この施設に対する京都府の検査で、ごみ焼却に伴うダイオキシンが
基準値を3割も超えて放出されていたことが明らかになりました。
設定されていたダイオキシン類の基準値は、1立方メートル中0.1ナノグラム以下
一方、検出された数値は0.13ナノグラムでした。

驚いたのは、ここ南丹市では家庭ごみなどの一般廃棄物の焼却処理が
管理組合の炉でなく、この民間施設で処理されるようになってしまっていること。
そのため、「焼却炉停止」に伴って、南丹市の家庭ごみは行き場を無くし
現在は京都市左京区の東北部クリーンセンターで燃やされています。

この会社のパンフレットを見ると、
施設は「最新鋭のリサイクル複合施設」と銘打ち
3つのコンセプトを掲げています。
①、再資源化ー低コストで高純度なリサイクル率を達成
②、環境保全-最新鋭の設備で安全性を極限まで追究
③、複合型リサイクルーあらゆる廃棄物の処理に対応した複合システム

「環境保全」の項では
「フロンガスや廃棄物の高温による完全燃焼処理だけでなく、
排ガスやダイオキシン類に対して、法規制よりも厳しい自主管理目標を設定し、
その発生を極限まで抑え、
環境汚染を防ぐための幾重にもわたる制御システムを完備しています」と
”環境企業”をアピールしています。
ここでの、ダイオキシンの基準を超えた放出でした。
「幾重にもわたる制御システム」はどう機能したのか、しなかったのか
二重、三重に、重要な問題を提起しているのでは、と思っています。
新聞は、<京都新聞が06.12.28、07.1.30><朝日新聞06.12.28>などが
掲載しています。

イズミヤへの資源ごみ持込量、12月はややダウン

2007年01月23日 | ゴミ問題
先日、伏見区のイズミヤ店頭の資源回収表を見てきました。
12月末の到達が記入されていましたが、
牛乳パックとトレー、アルミ缶は持ち込み量が11月に比べダウンしました。
9月に比べれば「かなり多い」ことには変わりませんが、トレーは10月水準です。
ペットボトルは9月比で197%、倍近くになっています。

「レジ袋いらない」ー換わりは、スタンプカード

2007年01月22日 | ゴミ問題
先日、イトーヨーカ堂で買い物をしました。
みかんを買って、リュックがあるので「レジ袋はいりません」というと
換わりにくれたのが、写真のスタンプカードでした。
レジの人がいちいちスタンプを押してくれます。
これはイズミヤなどが
買い物カードで「プラス5ポイント」などとやっているのと比べると
手間がかかり企業にとって作業効率が悪いのではと思いました。
レジの人に、「これ、いちいち大変ですね」と話し掛けると
「そうです」との返事でした。

お客さんが少ない時はいいのですが、多くなると
手間がかかるものは出しにくいのではないでしょうか。
こうゆうところで消費者は
企業の環境への熱心度を計ってしまいます。

ジャスコ二条店でのレジ袋有料化-当日の様子は?

2007年01月12日 | ゴミ問題
マスコミ各社でも報じられたが、10日、京都のいくつかの市民団体とイオンや京都生協、古川町商店街振興組合が「レジ袋有料化」で地域協定を締結。中身は、これらの企業や団体がレジ袋有料化を実施、また強化することに対して、行政や市民団体がその取り組みを宣伝するなど支援するという内容だ。
イオンでは、ジャスコ東山二条店で1月11日からレジ袋有料化を始めた。
この店では、昨年からずっと、昨日開始の「レジ袋有料化に協力してください」という宣伝が流されてきた。
新聞報道では、有料化前の「買い物袋持参率は約15%」。
有料化開始日はどうだったろう?
気になって、買い物ついでにレジで聞くと
「50%ぐらいでしょうか」とのこと
持参率は、一気に跳ね上がったようだ。
協定では「持参率を50%以上に引き上げる目標」だそうだが
はっきり言って、もっと高い目標を持つ必要があるのではないか。
ちなみに二条店の事前の持参率は「20%ほど」で他店よりは高いとのこと。
お店では入り口で買い物バッグが売られており、係りの人が対応されていたが、
お客さんが引きも切らずで、担当者に伺ったら
「いつもより3倍以上売れ、お客さんの”環境への関心”は高いです」とのことだった。


廃プラごみのリサイクルを考えるーその2

2006年12月27日 | ゴミ問題
昨日の続きです。

心配される周辺への環境影響、それを検討するにあたっては、科学的な現況の把握と影響評価が欠かせません。
その土台になるのは、杉並病や寝屋川市でおこっている事態についての「基本的認識」です。

06年11月の京都市議会でこの問題が議論されています。
「普通決算特別委員会」で共産党の西野さち子議員が
「廃プラの圧縮梱包施設」について質問しています。

西野議員は
「杉並病」で有名になった、廃プラから発生する有機化学物質による人体への影響、「安全性」についての市の認識を問いました。
これに対して京都市は、
生活環境影響調査で、大気汚染・悪臭・粉塵はまとめていること、
杉並病は排水槽からの硫化水素が原因とされ、回収後、活性炭取り付けで影響は小さいとの調査報告があり、これを踏まえ、十分対応する、とのことだったようです。

しかし、これは基本的認識がずれています。
「杉並病」の原因に関しては
東京都が硫化水素説を流しましたが
2002年国の「公害等調整委員会」は、それらを退け「申請人18人中14名については、平成8年4月から8月頃に生じた健康不調の被害の原因は、被申請人の管理にかかる杉並中継所の操業に伴って出された化学物質による」と明確に指摘しました。(公害等調整委員会の裁定)
杉並区役所にも電話しましたが、現在行っている区の対応の土台となる認識は、上記の「公害等調整委員会の裁定」でした。区役所のHPを見てみると、対策の基本方向が出されていますが、それは「今後10年で杉並中継所を不要なものとする」というもの。要するに出来てしまったのですぐには無くせないが、「廃止」していくということです。「杉並中継所」は、こうした施設であったことを十分踏まえて、廃プラリサイクル(施設)を考えていく必要があります。
(なお、「杉並中継所」は、廃プラごみの「圧縮・梱包」施設です。)


廃プラスチックごみのリサイクルを考えるーその1

2006年12月26日 | ゴミ問題
24日、プラスチックごみのリサイクルを考えるワークショップを行いました。
ワークショップでは、「プラスチック・リサイクル」の概要説明、
京都市内のモデル地域からの報告の後
「寝屋川市の廃プラ処理施設をめぐる公害問題」について
「廃プラによる公害から健康と環境を守る会事務局長」の長野晃さんから
報告してもらいました。

前にも書きましたが、
寝屋川の廃プラ・リサイクル施設(圧縮・梱包・溶解とリサイクル製品製造)周辺では、明らかに環境破壊が起こっています。
今年、7,8月の地元で行われた「疫学調査」の結果も、「工場稼動と健康被害の因果関係を強く示している」(岡山大学・津田教授)というもので
その特徴は
①、工場から2800mのところと比較して、工場近くは、平成17年7月に比べ、今回は症状を有している割合が高い
②、今回、工場に近づくほど症状を発症しやすく、特に周辺700m以内に住む住民が症状を発症しやすかった
③、化学ガスに接触・吸収が多いと考えられる昼間に在宅している住民は、より症状を呈しやすく、粘膜症状以外にも様々な症状を発症しやすい傾向にある
④、関連症状は、のどが痛い・いがらっぽい、咳や痰が出る、眼がかゆい・眼の痛みや目やに、皮膚の湿疹など
工場より700m以内に住み、昼間に在宅している住民は、のどのいがらっぽさや眼の痛み、目やに、湿疹などの症状が、比較検討した2800m離れた地域より、5倍も高かったとのことでした。

京都市でも、来年10月から「全市での廃プラリサイクル」が始まり、それを集めて「圧縮・梱包」する施設が、伏見区横大路と西京区の西部クリーンセンター跡に作られることになっています。
処理能力は、
横大路(1日20トン 稼動5時間)
西部圧縮梱包施設(1日45トン 稼動11.25時間)です。
ここでは、寝屋川の民間施設のような「溶解」は伴いませんが
プラスチックは「圧縮」するだけでも有機化合物は発生することが明らかになっており、当然、周辺への環境影響が心配されますので、科学的な現状調査と影響評価が欠かせません。(続く)

京都新聞に関連記事が掲載されています。(12月25日付け)
「プラスチックごみのリサイクル考えるー京でワークショップ開催」
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006122400060&genre=H1&area=K1C

アルミ缶、「イズミヤはいくらで取ってるんや?」

2006年12月21日 | ゴミ問題
今朝、丸太橋の近くで、アルミ缶を集めている人と立ち話をしました。

「最近、缶の集まり具合どうですか?」
自分が集めている地域では、そんなに変化がないとのこと
先日のイズミヤの店頭での「資源回収表」の話をしました。

「いくらで取ってるんや?」と聞かれました。
えっ?と聞き直してしまいましたが
要するに、このお金になる「アルミ缶」を
イズミヤはいくらで引き取ってくれるのか?という問いでした。

なるほど・・・やはり、この仕組みは変ですね。

アルミ缶は、現在1キロ100円で売れます。
店頭回収しているスーパーは、自動的に集まる缶を
当然、有価物として売ることになります。
市民の皆さんは、そんなことを知らずに、
ただで大型スーパーに缶を渡しているのか?というのが、その人の疑問でした。
アルミ缶は、『ゴミ』などでなく『売れる物』なのです。
こうした現状で、「売れる」アルミ缶を
わざわざ自治体が税金を使って回収する仕組みが本当に必要なのかと思います。
ここはやはり「デポジット制度」を導入して
使える缶を企業とそれを購入する消費者の責任で回収し、活用すべきです。
それをすれば、資源の国外への流出防止にもなるのではないか。
もちろんこれは、百歩ほど下がっての議論ですが。




水口のリサイクル工場見学

2006年12月20日 | ゴミ問題
19日、京都市ごみ減量推進会議が主催する企画で、
滋賀県甲賀市水口町の生ゴミ、その他(廃油やRDF関連)のリサイクル施設と
古紙のリサイクル施設を見てきました。
写真は、古紙の集積ブロックですが、
これ、何に分類されているかわかりますか?

「新聞紙」です。現在は、新聞と広告の紙が混ざっても大丈夫だそうです。
これを見て、改めて、何と広告が多いのか!と思いました。




これは、生ゴミのリサイクル工場の横にある
廃プラと古紙をまぜて作る「RDF」の製造工場です。
廃プラの原料は、企業から出される単一の材料でしたが、
もっと材料(廃プラ)の納入を広げようと考えているそうです。

写真で、機械の上部、見えますか?
粉砕の過程ですが、結構ホコリや気体状のものが立ち上っているのが観察できました。
この環境のせいか、ここの視察は極めて短時間でした。
従業員の一人は、しっかり防護マスクをしておられました。





最後は、この施設の最大の”売り”の生ゴミ処理の施設とシステムです。
水口町のゴミ処理施設が、ゴミの増加に対応できなくなり
ゴミの三分の一をしめる生ゴミのリサイクルをはじめ
現在のシステムを開発した、との事でした。

特徴の①は、家庭から出る生ゴミを堆肥とサンドイッチ状にして
      回収箱に捨てるようにしていること
     (写真の三枚目が、サンドイッチ状のサンプルと
      生ゴミを入れる回収ボックスです)
その②は、住人の参加は自主参加
その③は、これによって作られる堆肥は、
     住民に無料で使ってもらうようにしていること
     (この堆肥が各家庭の生ゴミ処理の際にも利用されています)
これは、なかなか合理的なシステムで、「堆肥余り」を防ぐ二重の効用があります。堆肥の塩分濃度は1%ということで「合格」だそうです。ただ、聞き逃しましたが、以前、生ゴミ処理にミミズに食べさせるシステムを実験している方の話を聞く機会がありましたが、ミミズを分析したところ、農薬の含有量が非常に高くなっており、びっくりしたと話しておられました。多分、生物の中で濃縮が行われたと思いますが、ここでの生ゴミの堆肥化、もし農薬の含有率も調べておられれば、聞いて見たいと思っています。
これが、土地の劣化対策とリンクするといいなと思いました。


家庭ゴミ有料化ーその後の変化 06.12.17

2006年12月19日 | ゴミ問題
京都市の、家庭ゴミ有料化後の変化の一端をお知らせします。

上の写真は、伏見のイズミヤさんのお店の前に貼ってある表です。
時々、トレイなどを片付けているお店の人と話します。
「ゴミ、どうですか?」
「どんどん記録更新ですわ」(痛し痒しという感じでした)

上記の遂行状況をかき出した表を見ると
  トレイは、9月の186キロに比べ、11月は354キロ
  ペットボトルは、9月の798キロに対し1218キロ
  アルミ缶は、同じく184に対し、644キログラム、
トレイは倍加、アルミ缶は3倍以上の増です。
朝、アルミ缶の回収に歩いている人が話していました。
「この頃、缶が集まらんわ」

家庭ゴミの回収は減っており、京都市にとっては嬉しい話かもしれませんが
その分、お店へとゴミの流れが変わってきています。
これ自身、悪い事ではありませんが
包装容器には全く変化がない現状で
残念ながら、ゴミの総量は減っていないと思います。
今後は、当面、もっとお店へのゴミの流れが強まることが
本格的なゴミ減量を考えていく上で、大事でないかと思っています。

ごみの減量・地球温暖化と日本の政治を考える-最終回

2006年11月17日 | ゴミ問題

一昨日と昨日の続きです。最終回です。お付き合い戴いた方、ありがとうございました。

ごみの減量・地球温暖化防止と日本の政治を考える(その4)
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●ごみの減量化も同じです。先程、ごみが、減らずにあっちこっちに移動しているだけでは、真のごみ減量にはならないと述べました。今スーパーにトレイを返したり、そこで必要のない包装を外している人を結構みかけます。これは市民の抵抗の一つだと思います。私たちは、過大な包装を買っているわけではなくて、中身を買っているのです。スーパーの人に聞きました。トレイも白色と着色のトレイがあって、リサイクルを考えると着色より白色の方が良いのに、なぜ刺身など着色のトレイが出てくるのか?答えは「高級感が出るから」でした。私たちは別に高級感を求めて着色トレイがいいと“高級トレイ”を買いたい訳ではないのに、売り手は、「売らんかな」と売り手の都合で着色トレイを使う。環境重視でなく、“売り”を最重点に、環境に良くない物がどんどん作られています。今のリサイクルの仕組みは、こうした環境によくない包装・容器を企業がどんどん作っても、使っても、企業には何の痛みにもならない仕組みです。現在の「容器包装リサイクル法」というのは、リサイクルの仕組みの中で、税金投入と市民の負担だけが増える仕組みになっており、「日本は税金負担のリサイクル社会」と批判されています。これをもっと企業責任を明確にしようと共産党は要求していますが、経団連は抵抗します。そうして、極めて企業責任が不明確な包装容器リサイクル法が作られました。しかし、この不十分な法律づくりにさえ、経団連は「ごみの有料化」を抱き合わせにせよと要求した、と言われています。
企業責任を明確にした循環の仕組み、ドイツでは、企業は自分たちの製品の容器包装については、その全てを引き取りリサイクルする、費用も含めその全てに責任を持つ仕組みが法律によって作られています。企業は、過大な包装・容器で製品を覆っていては、その回収もリサイクルも企業の責任ですから、リサイクルしにくいものを作っていては不利益につながる、再使用できるものの方が利益があがるならこちらに移っていく、経済の流れの中でそれが進んでいく仕組みができています。飲料容器については、再使用できる容器が72%を下回った場合は、「強制デポジット」といって、ビンを返したら一定の金額を返却する仕組みをとらなくてはならない、こうしたことも決まっています。本当に無駄な包装容器の少ない社会を作ろうと思ったら、大型スーパーなどに偏った街づくりや働き方の変革も求められます。これは、地域の商店街を復活・再生させることと結びついています。ここでも大企業のやり過ぎをきちんと規制する仕組みづくりと、その力が求められています。
日本の改革は、環境問題でも、医療や社会保障の問題でも、ここに切り込むことが最大のポイントとなっています。日本共産党は「綱領」という基本的文書で、日本を本当にまともに変えるポイントは、「アメリカとの従属関係を変える」ことと、「財界のやりすぎ・横暴を規制する仕組みをつくる」-この2点をあげています。日本の政党で、ここが最重要のポイントと指摘している政党は、日本共産党だけです。ごみと地球温暖化問題で見てきましたが、この党が伸びるかどうかに日本の本当の変革がかかっています。日本の現状からも、地球的未来の、子どもたちやお孫さんたちの安心を確保するためにも、ぜひ日本共産党の基本的政策をよく知って戴いて、選挙で大きく伸ばしていただきたいと思っています。

ごみ減量・地球温暖化防止と日本の政治を考えるー②

2006年11月16日 | ゴミ問題

―昨日の続きです。少し長くなりますが、第二回と第三回をいっしょにしました。―

ごみの減量・地球温暖化防止と日本の政治を考える(その2と3)
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●京都市は「地球温暖化防止が大目的」と言いました。
これは非常に大事な問題です。1997年に京都でCOP3が開かれてから9年、地球温暖化防止の京都議定書が正式に国際的な取り決め文書となってから1年8ヶ月が経ちました、地球温暖化については、もうこれを否定する人はほとんど無くなりました。そして、猛烈な台風や集中豪雨、異常高温などを経験すると「地球温暖化の影響や」と日常的な話題になっています。9年前より世論はずっと変化しました。
今、科学者の間で問題になっているのは、地球温暖化のスピードが自分たちが予想したよりずっと早い速度で進んでいるのではないか、ということです。昨日も北海道で非常に強い竜巻が発生し9人がなくなる事故がおこりました。当時現地は季節はずれの暖かさだったと言われています。この異様な暖気が冷気と接触し突風をもたらしたようです。関連して地球温暖化の影響を心配する声が出ています。
地球温暖化防止は、ある年に二酸化炭素の排出量を大幅に減らしたらそこで温暖化がストップするかというと、そうではありません。これまで地球上で排出した二酸化炭素は長期間、地球の環境に影響を与え続けますから、目標を達成しても、これまで起こったことのないような所での旱魃や低温、豪雨などの天変地異を、私たちはかなり長期にわたって受け続けていかなくてはならないのが地球温暖化です。「地球温暖化防止」に必要な目標というのは、今私たちが出している二酸化炭素などのガスを、現在の60%から80%、大幅に減らすこと、それでも人類が地球温暖化による影響を、生き続けられる、ぎりぎりのところでくい止められるか、どうか、と言われています。国際的にはこの目標をどうするかの協議が始まりかけています。ところが、いま日本では、2012年までの「京都議定書の目標」、これは、ごくごく初歩的な目標ですが、1990年比で温室効果ガスを6%減らすという目標さえ、達成困難という状況です。最近の発表では、1990年比でプラス8.1%という悲惨な状況です。

●なぜこうなるのか。ここには「ごみ減量化」と共通の問題があります。二酸化炭素がどこで大量に放出されているかというと、それはテレビを見る時間が長いとか、コンセントをきちんと抜かないからとかが主な原因ではなく、もちろん日常の暮らしの変革も求められますが、本当に地球温暖化防止の方向へ社会の舵を変えようと思ったら、産業界の活動のあり方を地球温暖化防止に向かって規制していく、この仕組みづくりが求められます。
例えば、電気をどこで作るか、今、原料が安いからと石油より石炭火電が増えていますが、経済性のみを追求して石炭火電が増えていけば、これは残念ながら二酸化炭素を非常に沢山作り出す電力づくりです。少しぐらい節約しても、もとの電気を作るのに二酸化炭素を沢山出すのですから、節約は吹っ飛んでしまいます。もっと、地球温暖化防止に役に立つ「風力発電」や「太陽光」、その他の自然エネルギーの導入を促進するような政治が求められるのですが、もちろん今、これだけで、全てのエネルギーをまかなうことは出来ませんが、「安いから石炭でいい」ということではなく、こうした方向へのシフトする、これを促進するのが本当に「地球と人類にやさしい政治」です。しかし、現政権や日本の財界は、なんとか自由に大儲けできる仕組みを存続させようと、環境と人間のくらしの維持を最重点にした仕組みづくりに対しては大きく抵抗しています。自らの地球温暖化対策も、大規模に二酸化炭素の削減をはかる「変革」や「規制」はイヤ!「自主的な計画」にとどめておく、ヨーロッパで行われているような、きちんとした協定を結んで対策を進める、こうゆうやり方は拒否する、これが日本の財界と政権与党の地球温暖化対応の基調です。大企業のための「構造改革」を自民党と競い合った民主党も、その基本路線の変更がない限り、地球温暖化防止で求められる大企業へのしっかりした「規制」には踏み込めません。これが「二大政党」政治などと言われてもてはやされた、この政治こそ、日本で京都議定書の目標達成の展望を切り開けない原因です。こうした財界の“横暴”、目先の利益最優先で地球環境を悪化させる活動はやはり“横暴”だと思いますが、これを規制する力、押し戻す力が必要です。社会的な運動で世論を盛り上げることはもちろんですが、政治の舞台で、財界にはばかることなく、きちんと彼らの環境破壊に繋がる横暴、これに必要な規制をかける大きな力が切実に求められています。これが日本共産党の議席だと思います。





大型スーパーのゴミ処理見学会

2006年11月14日 | ゴミ問題
11月8日、京都市主催の「産廃市民講座」の企画で、右京区の大型スーパーの見学に行ってきました。
ここに入っているY産業は
「24分別」のゴミの処理をアピールしています。

「可燃ゴミ・一般廃棄物」「タバコ吸殻」「食品生ゴミ」「魚アラ」
「廃油」(てんぷら油、ラードなど)
「廃プラ」(ポリ容器・プラスチック製品、ビニール袋・ポリ袋、プラスチックハンガー、PPバンド)「発泡スチロール」「陶磁器くず・ガラス」「蛍光灯・乾電池」「空き缶」(飲料アルミ缶・スチール缶、缶詰・菓子缶、一と缶)「その他金属」「ペットボトル」「ビン類」「ダンボール」(ダンボール箱、卵仕切り)「古紙」「通常外廃棄物」(2種)

ゴミは一ヶ月で200t出るそうです。
その内、ダンボールが50%、可燃ゴミは20%、生ゴミは20%
ダンボールは溶かして再生、可燃ゴミは一般廃棄物として焼却
生ゴミは長岡京市の同企業で、豚などのえさに5~10%混ぜて使用しているそうです。
いづれにしても産業として十分成り立っているのでしょう。
ここでも、家庭ごみ有料化後、ごみが「2倍に跳ね上がっている」と言っていました。

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今日の毎日新聞(夕刊)が、「自治体による資源ごみ処理を巡り、堺市が再生資源業者の組合(大阪市)と、選別済みのアルミ缶を政令都市平均のほぼ半額で売却する随意契約を結んでいたことがわかった」「市は700万円の損」と指摘しています。
あるところで”トレイも有価物”という話も聞きましたが、各自治体でも、選別した缶やペットボトルを、いったいいくらで引き渡しているのでしょうか?お金を払っているのか、またいただいているのか?
どなたか、詳しい方、教えて下さい。



京都府のフェロシルト事件

2006年11月07日 | ゴミ問題
昨日の各紙に石原産業による「フェロシルト事件」が大きく掲載されています。
京都新聞(夕刊)は一面トップで「石原産業元役員ら逮捕ーフェロシルト事件 不法投棄容疑 産廃、製品装う」と大きく扱っています。
「工場の排出物をリサイクル製品と称して不正に処理・・・有害物質を含む”商品”を造成工事業者側に売り渡して埋め立てさせ、売値を大幅に上回る運搬費を支払う『逆有償』と呼ばれる手口」「行政の責任も小さくない。三重県は問題の土壌埋め戻し材『フェロシルト』を県奨励のリサイクル製品に認定し”お墨付き”を与えた。認定の審査で『無害』と判断した県の外郭団体の理事には昨年まで歴代の同工場長が就いており、官民で不正の温床を築いたとの見方もできよう」と指摘していますが、まさしく明白な”官民一体”の構図です。

これにかかわって、京都府の”事件”がありました。
京都府でも、加茂町のゴルフ場にこのフェロシルトが埋め立てられており、
昨年末から今年に掛けて大問題になりました。
私たちが指摘したのは、これに関る京都府の調査の問題。
現地では6月から問題化していたのに、
府は「企業が調査したが問題はなかった」と対応
その後、問題がさらに大きくなり、10月にやっと府独自の調査を実施
そしたら、「環境基準の36倍の6価クロムが検出」され
企業のウソとそれに易々と従っていた府の不始末が明らかになりました。

これで終わればまだマシだったのですが・・・
府はその後、12月に石原産業に対して廃棄物の全量撤去命令を発令
これは当然の措置でした。ところが
「フェロシルト下部の土」についても安全性を疑問視する声が出ていました。
京都府知事選挙の直前、府は
自ら行っていた「フェロシルト下部の土壌調査結果」を
記者会見で発表しました。(3月1日)
2日付けの「京都新聞」は
「6価クロムや鉛など重金属を中心に26項目の有害物質について、
土壌の含有量や溶出量を調べたが、すべて環境省の基準以下だった」と
報道しました。
ところが、その土の検体の”調査”は、
掘り出してから、1ヶ月も2ヶ月も経ってからの「検査」だったのです。
「重金属」は別に減りもしませんが、この調査項目の中には
「揮発性化合物」・VOCというのがあります。
これは本来は、揮発性ですから土中に器具をさし込み
直接はかるのが一般的
それを、採取してから木箱の中に入れたまま室内に放置
そこを、ちょうど視察していた府会議員がウォッチしました。
サンプルに触れていた人もいたそうですから、出しっぱなしの状況でしょう。
議員の皆さんは、まさしくその状況を”視察”していて、
「安全宣言」の記者会見後、これでよいのか!と
ある議員が、議会で追及しました。
揮発性化合物を長期間普通の状態で放置しておきながら
「検査」して安全宣言する
これは、検査のイロハのイからの逸脱ではないか!

この顛末は、日本共産党京都府会議員団のHPで
面白く、ためになるやり取りがかかれています。
(HPの検索にフェロシルトと入れてください)

私たち、京都・水と緑を守る連絡会も京都府知事に申し入れを行いましたが、
その内容は、長くなりますので、その顛末とあわせ<続報>とします。


大手スーパーへ、集中する資源”ごみ”

2006年11月02日 | ゴミ問題
11月2日、伏見のイズミヤ店頭のスナップです。
京都市の家庭ごみ有料化後のお店の悩みが滲み出ています。
トレイの箱を見ると、やはり着色のものが
前回ほどではありませんが、混じっています。
別のスーパーでは、白色も着色も可という所もあります。
もっと、業界でトレイの使用について、
地球環境重視の立場から改善が出来ませんか?
全てを白色にすれば、
次善の策ですが、白色・着色の分別の混乱(手間)からは
開放されると思いますが、どうでしょうか?